1997 Formula One World Champion Ship

Round 4. San Marino GP. Results


Last updated, Apr.28 1997


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第4戦 サンマリノGP最終結果
◇4月25日〜4月27日 イモラ・サーキット
 (4.930Km×62周)

○サンマリノGP予選結果


○フレンツェン初優勝!
 1997年F1第4戦サンマリノ・グランプリの決勝が27日イタリア・イモラ・サーキットで行われ、H−H.フレンツェン(ウィリアムズ・ルノー)が、F1参戦52戦目にして初優勝を飾った。

 27日は朝から雨。午前中のフリーセッションはウェット状態で行われた。スタート時には一応雨は止み、全車スリックタイヤでスターティング・グリットにつくが、路面は完全には乾いてなく、天気も微妙な状況。

 そのスタートは、今回はアクシデントもなくきれいに決まり、ポールのヴィルヌーブが好スタート。続いて3位シューマッハ、予選2位のフレンツェンはシューマッハにかわされ3位、ついでR.シューマッハ、ハーバート、パニス、アーバイン、フィジケラと続く。
 ヴィルヌーブのペースは圧倒的なものでなく、コンマ数秒差でM.シューマッハ、フレンツェン、ラルフが続くマッチレースの様相。
 今回でF1参戦200戦を迎えたG.ベルガーは4周目、アクアミネラリでコースアウトし、リタイアしてしまう。
 一時はファーステストを出し上位に食い付いていたラルフは5周目ころから徐々に遅れ出す。ヴィルヌーブは僅かづつではあるがM.シューマッハを離しにかかる。そのシューマッハにフレンツェンが迫るが、なかなかパスできない。
 13周目、最終コーナーで中野にヒルが追突するシーンが。中野は何がなんだかわからないうちにリタイアとなる。
 18周目、健闘していたR.シューマッハと4位を走行中のJ.ハーバートが相次いでトラブルが発生しリタイア。また、6位のO.パニスもペースが上がらず、アーバインとフィジケラに同時にパスされる。
 ヴィルヌーブは、燃料が軽くなるにつれてペースが上がり、ファーステストを連発する。
 24周目M.シューマッハがまずピットイン。前があいたフレンツェンがここでファーステストを出す。さらに、ヴィルヌーブがピットイン。ついでフレンツェンも入るが、この1回目のピット作業終了時点でフレンツェンがトップに立ち、シューマッハが2位、ヴィルヌーブが3位となる。その後フレンツェンが徐々に2人を離しにかかる。ヴィルヌーブはなかなかペースが上がらない。
 マクラーレン勢とアレジは1ストップ作戦。マクラーレンは2台のタイム差を見て同一周でのピット作業を慣行。ハッキネンはコース復帰後、ブレーキトラブルでコースアウトしたが、なんとかコースには復帰しレースを続ける。クルサードは後方からオイルを吹き始め、その後ろを走っていたアーバインがバランスを崩したところをフィジケラがすかさずパス。さらにクルサードがエンジンブローでストップ。フィジケラが4位にあがる。
 ヴィルヌーブは2回目のピットインの際、ステアリングを交換しタイムロス。ギヤにトラブルがあるらしい。そして再スタートの際エンジンをストールさせ、更にギヤがニュートラルに入らず、エンジンを始動できない。そこへ燃料が少なくなったトップを走るフレンツェンがピットインするため、ピットクルーがその準備にかかってしまいヴィルヌーブへの作業ができず、結局そのままヴィルヌーブはマシンを降りてしまう。
 2回目のピット作業後の順位は、フレンツェン、シューマッハ、アーバイン、フィジケラ、アレジ、ハッキネン。映像はアレジ、ハッキネンの5位、6位争いを映し出しているが、そこにフレンツェン、シューマッハが追いつき、その周回遅れの処理が注目されたが、フレンツェンは上手く2人をかわしてトップを守り、シューマッハはなかなかフレンツェンを捕らえることができない。
 結局フレンツェンが逃げ切り、F1参戦52戦目で初優勝を飾る。2位にシューマッハ、3位アーバイン、4位フィジケラ、5位アレジ、6位ハッキネンとなった。



○ウィリアムズは2台完走させられない?
 ジャックびいきの私としては、あんな形でリタイアしてしまったのは残念この上ない。フレンツェンのピットインと重なり、かなりのタイムロスとなってしまったが、できればレースを続けて欲しかった。それにしてもウィリアムズは今シーズン4戦戦って、2台揃っての入賞が無い。過去3戦中2戦はフレンツェンにトラブルが発生してリタイア。今回はそれがジャックに移り、逆にフレンツェンはノン・トラブルで危なげなく勝った。せっかく最速のマシンなのに、去年まではほとんど心配なかった信頼性の問題がこうも続くとは、早急に対策が必要であろう。

 その信頼性が飛躍的に向上しているのがフェラーリ。去年は、シューマッハが3戦連続トラブルでリタイアしたりと、相変わらず持病が治らなかったが、今シーズンのシューマッハ、アーバインのリタイアはいずれもアクシデント。今回はアクシデントもなく、2位、3位を占め、ウィリアムズ追撃の最低条件は備えたと言ってもいいだろう。

 前回の同士討ちで、フィジケラは「ラルフとの友情関係は既に存在しない」と発言し、チーム内でヒートアップしていたジョーダン。予選で5位6位に着けて、どんな戦いが見られるのか注目していたが、スタートを成功させたラルフが序盤4位と健闘。しかし、トラブルでリタイアしてしまう。一方のフィジケラはスタートで8位に埋もれたが、粘りの走りを見せて、見事4位入賞。表彰台は逃したものの、十分速さをアピールした。今回のようなレースで完走してしっかり4位をゲットできるのは、フィジケラの速さもさる事ながら、チームの総合力の結果と言っていい。この好調さをシーズン通して持続できれば、ウィリアムズ、フェラーリに次ぐ存在と言えるのだが。今後もジョーダンは要注目。

 一方の元トップ4、マクラーレン、ベネトンはなかなか波に乗れない。特に予選が悪すぎる。さらに、他チームが2回ピット作戦の中、1回ピット作戦で巻き返しを狙うものの、トップに周回遅れになってしまっては、根本的な速さが足りなすぎると言わざるをえない。このままではジョーダンとの格差も開く一方だ。

 もうひとつ、トップチーム入りを狙うプロストのパニスも、今回は思うようなレースができずノーポイント。スタートで若干出遅れ、さらに序盤から中盤にかけてもペースが上がらなかった。ブリヂストン・タイヤは今回のようなハーフ・ウェットの路面に合わないのだろうか? 完全ウェットだったら前評判の高いパフォーマンスが見られたのかもしれないが・・・。ただ、予選での速さは本物なので、まだまだ期待できる。次は昨年初優勝を飾ったモナコだし。

 開幕から3戦、予選でジャックの後ろに甘んじ、決勝でもツキに見放されてポイントすらゲットできず評価を落とした感があったフレンツェン。今回は完璧なレース運びで初優勝。表彰台やレース後のインタビューでも安堵の顔が見て取れた。これからが、本当のチャンピオン争いの始まりかもしれない。その前にフランクさん、2人にイコール・コンディションのマシンを用意してあげてね!

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