1997 Formula One World Champion Ship

Round 2. Brazilian GP. Results


Last updated, Mar.31 1997


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第2戦 ブラジルGP最終結果
◇3月28日〜3月30日:インテルラゴス・サーキット(サンパウロ)
 (4.292Km×72周)

○ブラジルGP予選結果


○ジャック今期初優勝!ブリヂストン・タイヤ早くも表彰台!!
 1997年F1第2戦ブラジル・グランプリの決勝が30日サンパウロ郊外インテルラゴス・サーキットで行われ、J.ヴィルヌーブが開幕戦の雪辱を果し、今期初優勝。また、今期から本格参戦のブリヂストン・タイヤを使用するプロスト無限ホンダのO.パニスが3位表彰台を獲得した。

 スタートでは、開幕戦でスタート・ミスを犯したポールのヴィルヌーブが上手くスタートしたかに見えたが伸びが悪く、2位シューマッハが1コーナーでインをつき、アウトのヴィルヌーブはグリップを失いコースアウト。その他、地元バリチェロなど数台がスタートできなかったり、1コーナーでフィジケラがスピンし、それを避けるため複数のマシンがコースアウトしたりと混乱したため、赤旗中断となる。スチュワートは2台ともダメージを受けたため、バリチェロがスペアーカーを使用、マグヌッセンは再スタートできず。

 再スタートでは、大きな混乱はなくきれいに決まったが、今回もシューマッハが好スタート、ヴィルヌーブは2位となる。3位ハッキネン、ベルガー、アレジ、パニス、ヒル、クルサード、フィジケラ、R.シューマッハと続く。片山右京はスタートでエンジンストップ。一旦ピットに戻って再スタートするが大きく出遅れる。
 スタートで2位に甘んじたヴィルヌーブであるが、オープニングラップから戻ってきたホームストレートであっさりシューマッハをパス。その後はいっきにシューマッハを引き離す。
 7周目には1コーナーで2位シューマッハのインに3位ベルガーが並びかけるがシューマッハが上手く持ちこたえ2位を死守。シューマッハ/フェラーリはどうしても直線スピードが伸びず苦しい状況。また、ヴィルヌーブ、シューマッハがハード・コンパウンドのグッドイヤー・タイヤをチョイスし、ベルガーその他がソフト・タイヤを選んでおり、それがどのように影響するのか。いずれにしても2回ピット作業が必要と思われる。一方今年から参戦のブリヂストン勢はエンジニアのコメントから1回で行く模様。

 12周目、とうとうベルガーが1コーナーでシューマッハを捕らえ2位に浮上。
 ヴィルヌーブはその後も快調に飛ばし、20周目には2位ベルガーと9秒差を築く。一方チームメートのフレンツェンはトラブルを抱えているのかなかなかペースが上がらず、R.シューマッハの後ろ11位と低迷。
 21周目からグッドイヤーのソフト・タイヤをチョイスしたドライバーの1回目のピット作業が始まり、まず8位クルサード、2位ベルガーが動き、ハッキネン、アレジもそれに続く。
 26周目にはヴィルヌーブ、シューマッハもピットイン。これでタイヤ交換していないのはパニス、ヒルなどのブリヂストン勢だけとなるが、2人ともこの時点でで自己ベストを出し、ブリヂストン・タイヤの持ちのよさが証明される。
 30周目の順位は、ヴィルヌーブ、パニス、ベルガー、ヒル、ハッキネン、シューマッハ。

 35周目、ようやく2位のパニスがピットイン。その後、中野、ヒルもピットインするが、中野はピットレーン走行中に左リア・タイヤが外れ、3輪状態でのピットインとなったものの、なんとかピットにたどり着き作業を行う。その後、ハッキネン、R.シューマッハなどグッドイヤーのソフト・タイヤを履くマシンが続々と2回目のピット作業に入る。
 43周目には、周回遅れに引っかかったヴィルヌーブが早めにピットインしてタイヤ交換。その後、シューマッハ、アレジ、ベルガーも2回目のピットインを行う。

 50周目、全員がピット作業を終えた時点での順位は、ヴィルヌーブ、ベルガー、パニス、ハッキネン、シューマッハ、アレジ。その後各ドライバーのタイム差は6秒〜10秒で、そのまま順位が動かない状況が続く。しかし、残り10周を切ったところでヴィルヌーブの前に周回遅れのマシンが多く現れ、2位ベルガーが4秒台にまで迫る。
 残り3周のところでヒルがピットレーンをのろのろと走る映像が。マシン後部から火が見え、そのままリタイアしてしまう。

 一旦詰め寄られたかにみえたヴィルヌーブではあったが、ベルガーとの差をきっちりそのままキープしチェッカを受ける。2位ベルガー、3位にはパニスがブリヂストン・タイヤ初表彰台をもたらす。以下ハッキネン、シューマッハ、アレジとなった。また、今年から参戦の中野信治も14位完走を果し、スタートでトラブルが発生した片山右京も5周遅れながら、なんとか18位で完走した。

○ヴィルヌーブ雪辱を果す

 結果的にはヴィルヌーブが逃げ切ったが、1回目2回目のスタートではまたしても出遅れ、さらに1回目のスタートでは1コーナーでコースアウトを犯し、インテルラゴスが抜きやすいサーキットなのでリカバリできたけど、今後抜きにくいサーキットではスタートが重要なポイントとなることを考えると、若干不安が残る。しかし、ひとたび走り出すとヴィルヌーブ/ウィリアムズの速さは群を抜いている。対照的に同僚フレンツェンが予選決勝とも低迷してしまったのは気になるところでもあるが・・・
 それと、ベルガーが2位獲得。前回も4位と最高齢ながらがんばっている。もうすぐまた子供が生まれるとか。相変わらず公私ともに元気なようだ。

 まぁ、ヴィルヌーブ完勝のレースだったけれども、このレースで一番の注目は、何と言ってもブリヂストン・タイヤの耐久性の高さが証明されたことだろう。今回は比較的涼しく、タイヤにはやさしいコンディションではあったが、それでもグッドイヤー勢はハード、ソフト共に2回のピットインが必要だったのに、それが1回で済んでしまい、しかも古くなってのタイムの落ちがほとんどないんだからグッドイヤーにとっては驚異になったに違いない。そしてブリヂストン・タイヤを使用するO.パニスがきっちり3位を獲得。仮にベネトンやマクラーレン、フェラーリがピットストップ1回で走ったら、タイム差から言ってヴィルヌーブを負かすこともできた訳だから、今後のブリヂストン勢の成績によっては来期は上位チームもブリヂストンを使うことになると思われる。グッドイヤーもおちおちしていられない。

 今回はうす曇りの涼しいコンディションが、タイヤ、エンジンに好条件でリタイアが3台と完走率が高いレースだった。その中でヴィルヌーブが1人抜け出した速さを見せていたが、7位にザウバーのJ.ハーバート、8位にジョーダンのG.フィジケラが入って、フレンツェンや開幕戦優勝のクルサードを押さえており、予選でも1秒差に10数台がひしめいていたことも考えると、かなりマシン、チームによる格差が小さくなっているのは確か。次戦アルゼンチン以降も面白くなりそうだ!

 1回目のスタート直後の混乱で赤旗再スタートとなったが、あのくらいで赤旗出るものなのかな? ブラジルってことで"バリチェロ救済"と思ってしまったんだけど。でもそれでヴィルヌーブは救われたんだし、ま、いいかぁ。


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