1996 Formula One World Champion Ship
Round 7. Spanish GP. Results

Last updated, Jun.03 1996
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第7戦 スペインGP最終結果
◇5月31日〜6月2日:カタロニア・サーキット(バルセロナ)
(4.727Km×65周)
- 1 M.シューマッハ(フェラーリ)
- 2 J.アレジ(ベネトン・ルノー)
- 3 J.ヴィルヌーブ(ウィリアムズ・ルノー)
- 4 H−H.フレンツェン(ザウバー・フォード)
- 5 M.ハッキネン(マクラーレン・メルセデス)
- 6 P.ディニース(リジェ・無限ホンダ)
○シューマッハ、フェラーリで初優勝!
1996年F1第7戦、スペインGPがあいにくの雨の中行われ、M.シューマッハが今期初、フェラーリ移籍後初の優勝を遂げた。バルセロナと言えば、太陽の日差しがまぶしいというイメージを勝手に持っていたが、レース中雨があがることはなく、完走6台と前回のモナコと同じようなサバイバルレースとなってしまった。
スタートではヴィルヌーブがまずトップに、2位アレジ、3位ヒル、4位ベルガー。
シューマッハはスタートにもたつき、同僚アーバインの後ろ6位まで後退してしまう。
2周目早くも、クルサードが他車とからみクラッシュ、また前回優勝のパニスも何かトラブルなのかピットインしてそのままリタイアしてしまう。また5位を走行していたアーバインもスピンアウトしてそのままリタイア。4周目にはヒルがコースアウトするオンボード映像が。ヒルは何とか5位でコースに戻るが、早くもまた波乱の展開となってしまう。
4周までの順位はヴィルヌーブ、アレジ、ベルガー、シューマッハ、ヒル、バリチェロ。
5周目以降、シューマッハのペースが急に速くなりだし、いつのまにかベルガーをパスして、アレジに迫る。トップ・ヴィルヌーブにアレジも接近して3台の接近戦に。そんな中ヒルはまたもやコースアウトを犯し、11周目には最終コーナの立ち上がりでスピン。リタイアしてしまう。
9周目とうとうシューマッハはアレジをパスし、一気にヴィルヌーブに迫る。ヴィルヌーブは直線で何とかシューマッハを引き離すが、コーナでは追い込まれてしまう。そして、12周目のセアト・ヘアピンで、シューマッハはとうとうヴィルヌーブのインを取りトップに立つ。その後はどんどんペースを上げて逃げの態勢へ。24周目にはヴィルヌーブに37秒もの差を付けてしまう。
25周目シューマッハはタイヤ交換と燃料補給でピットイン、ゆとりを持ってトップを維持したままコースへ復帰。
ヴィルヌーブを攻めあぐんでいたアレジは先に動いてピットイン。そのあとベルガー、ヴィルヌーブもピットイン。そんななかバリチェロが43周目まで引っ張って2位に上がり、43周目にピットイン。コースに復帰した時にビルヌーブに抜かれるが、4位にまで浮上する。
44周目までの順位はシューマッハ、アレジ、ヴィルヌーブ、バリチェロ、ベルガー、フレンツェンと続く。しかし、47周目バリチェロが突然ピットイン、クラッチ・トラブルでリタイア、ベルガーも何らかのトラブルでリタイアしてしまう。また、5番手まで順位を上げていたフェルスタッペンもスピンアウト。これでコース上には残り6台となってしまう。
終盤、ヴィルヌーブがアレジを毎周0.5秒追い上げ、1.5秒差まで詰め寄るが、周回遅れに追いつくタイミングがアレジに見方して結局追いつくことができず、アレジが2位をキープ。
結局、2位に1分近い差を付けてシューマッハがゴールし優勝、2位アレジ、3位ヴィルヌーブとなった。片山右京は8周目でリタイア。
○シューマッハ断トツの速さで今期初優勝!!
今回のシューマッハは、断然速かった。アレジやヴィルヌーブのペースとは別の次元で、テールのスライドを必死に抑えながら攻めているシーンが随所に見られ、凄いの一言。本人のコメントで、ウォームアップでマシンが急に良くなったとも言っていたが、あれだけの走りは誰もできないのでは?
ポイントリーダのヒルは、ここでも弱さをさらけ出してしまった格好に。もしかしたらなんだかのトラブルがあったのかもしれないが、状況が悪いとそのままずるずる行ってしまうのは克服しきれていないのでは?
ここでシリーズ・ランク・トップのヒルがノーポイントで、シューマッハが優勝。今後の展開が少しわからなくなって、面白くなるかもしれない。
アレジ、ヴィルヌーブは我慢のレースだった。ヴィルヌーブは去年までF3で一度しか雨のレースの経験が無いのに、スタート以後アレジがピットインするまで彼を抑え続け、やっぱり非凡なところを見せてくれた。アレジはチームとの不協和音がうわさされる中、結果を出すしかない。そんな意味で2位完走は大きいと思う。
その他では、バリチェロの頑張りもよかったのだが、結局はトラブルでリタイアはちょっと残念。しかし、信頼性がアップすれば表彰台も遠くはない。
それにしても、前回モナコに続いて、スペインまでもがウェット・レースとは。私の印象としてバルセロナ(スペイン)は雨が少ないと思っていたので、まさかこんなレースになるとは思いも寄らなかった。雨のレースはマシン差(特にエンジン)が出難くなるので、いろいろな人に勝つチャンスが生まれ、これはこれで面白いのですが、やっぱり晴れた日の豪快なF1本来の走りが見たくなってしまいました。
○ハッキネンは怒っていたのではありません。
テレビを見た方はお聞きになったと思いますが、モナコGPで終盤、ローズヘアピンを過ぎたところでスピンしたアーバインにサロとハッキネンが追突したシーンで、ハッキネンがアーバインに怒って駆け寄ったようなシーンがあったとお伝えしましたが、あれは怒っていたのではなく、危険なので逃げただけだったようです。勘違いは私だけでなく今回ゲストの土屋圭一さんもだったのですが、お詫びして訂正致します。
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