いや、なんてことないんスよ…
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 3  最強の日常食と最古の近代化遺産を訪ねる

さて、ここから2日目です。今日は香川県を抜けて、愛媛県の方に向かいます。向かうといっても道後温泉とかに行くはずもなく、今日向かう先は住友グループの礎ともなった別子銅山です。1691年操業開始1973年閉山といいますから、都合283年もの長きに渡り採掘が行われた非常に息の長い銅山です。一時は世界最大発掘量を誇った時期もあるとのことで、ホントは凄いところなんですが、結構知られてません。


まずは水力発電所跡です。煉瓦組みが結構美しいです。じっくり見たかったりもしますが、ここは涙を呑んで先を急ぎます。で、このあとマイントピア別子にも立ち寄ったんですが、全然写真がありません。
しかしここで重要な情報をGet!
ここもやはり台風で起きた土砂崩れによって道がふさがれてるそうです。なので奥の方はとてもじゃないが逝けないとのこと。ショック!全体の半分ぐらいしか見られないらしいとのことですが、そんなことには構わず突っ込んでみるとします。


マイントピア別子から更に車で山を登ります。


結構登ります。もう雲が下に見える標高まで来てしまいました。流石瀬戸内海から一気に標高が上がります。1400m級のところを12月に歩こうとしてるんだから、これからの道程はそりゃ辛いだろうということが容易に想像できますよ。


そんなこんなで別子銅山跡入り口に辿り着きました。


でもここからは完全徒歩。つうかホントの登山です。トレッキングとか生易しいものじゃないことがこの心得から読み取れます。ガクブル


僕も登山ポストに記帳して登るような山ってのは実は初めてです。いやぁマジでビビるって。


そんな山にもイトウ君は手持ちの鞄で果敢に挑戦。しかも前日に購入したダウンジャケットで参戦。しかも白。でもこれでもマシな格好になりました。彼にこれを買わせなかったら、クソ重いダッフルコートで登ろうと考えてましたからね。自殺行為だっつうの。ホント彼の物事への準備ということについての認識の甘さってのはある意味尊敬できます。なんとかなると思ってるところが凄い。つか俺らがいると思って安心しきってないか?いつかホントに騙して辛い思いさせるぞ。


最初の方の道はこんな感じ。結構斜度はあるんですが、まだ歩きやすい方です。そして建物の跡は基本的にこのような石垣がベースとなっています。


たまにはこんな煉瓦造りの壁もあったりして。


そして基本的に素性のわかっている建物の跡地にはこのような説明文が掲げられてます。この上の写真の煉瓦造りの壁の建物はお客さんを接待するための建物だったということがわかります。ふ〜ん。


これは小学校跡。軍艦島とか崎戸炭坑とかもそうでしたが、大規模な鉱山は採掘担当者だけじゃなくて、その家族も揃って移住してきますから、学校とかも必ずありました。石垣がデカイ。


そしてこれが山の中を流れる川な訳ですが、見てみるとわかるようにやや岩が緑がかってます。おそらく銅の成分が溶け出してるために岩に色が付いたんじゃないかと素人判断をしてみる。あとここんちの石垣は全てこの山で切り出した岩を使ってるようで、全部同じ岩質。


通称「ダイヤモンド水」。何でも試掘したときに水脈にぶち当たり、ダイヤモンドが埋め込まれたロッドの先端がぶち切れて先っぽに残ってるからだそうな。なんて安易な。
でも、この水のおかげで途中水分を切らすことなくエライ助かりました。


そんなこんなで山頂部分にある「歓喜間符」。ここが別子銅山発祥の地、住友グループ発祥の地とも言えます。なのでいまだに一年に一回ここまでみんな登ってきて例大祭を行ってるそうな。ホント感謝してもしつくせないって感じなんでしょうかね。しかしここで標高1210m。よくやるよ。


これが別子銅山をして「日本のマチュピチュ」と呼ばしめる「蘭塔場」です。昔は安全管理もずさんというか不十分でしたから、死人も結構でました。1694年の火災は別子全山を焼き尽くす大火事で132名の死者を出し、その供養のために作られたのがこの蘭塔場です。住友の関係者はいまだに毎年ここまで登ってきて供養を行っているそうで、閉山されて30年以上経つのにそういうことをするのは本当に偉いと思う。

とまぁここまで見たところで、ほぼタイムアップ。ホントはこの先にもイロイロあるんですが、まず台風の土砂崩れで車が入れない。なので徒歩で行くしかない。そのためには時間がない。あっても装備が貧弱すぎて危険と諸々の理由で今回は断念です。いやぁ折角なので逝きたいところですが、あの世にも逝きかねないので我慢します。今回は謀らずしも本格的トレッキングとなってしまいましたが、たまにはこんなのも楽しいッスね。たまにはこういうコースもいいもんだ。
そして我々一行は後はかえるだけなんですが、これだけ歩いて何もせずに帰ると明日はとてもじゃないけど動けなくなります。なので温泉に浸かって帰りました。これで明日に残る疲労のレベルが全然違います。山に逝ったらメシは喰わなくてもいいから絶対風呂には入るべきです。風呂に入らずに車運転して何度死にかけたことか。
そして風呂に入ってさっぱりしたら、後はホントに飛行機に乗って帰るだけです。空港に向かいましょうか。


イトウ君何かを大事そうに荷物にくくりつけてますが、これは昨日買ったダウンジャケット。折角買ったものなので大事に持ち帰るのでした。 (そしてこの冬このダウンが大活躍)


そして機内で紀宮さまの婚約を知り愕然とするイトウ。半分本気で狙ってた様子。( ´,_ゝ`)プッ


そして無事に羽田到着。もう夜10時前です。皆さんご苦労様でした。ホント今回は濃い旅だったッス。段々濃くなっていくバカニホンキコウ。次回はどこに行くのやら。

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