新・沢千代日記「学部解剖編」#4

沢村武


1981年6月3日(水)
 今日はSF研行く。またまたマージャンやっている。

【註】やっぱりマージャンをやっている。


6月4日(木)
 映画を見にいく。「ハウリング」「ニューヨーク1997」である。

【註】結構豪華な二本立てである。しかし、感想はかいていない、が、パンフは買っている。どうして平日に映画を見に行けたかは、君と僕との秘密だ。


6月9日(火)
 粕川が遊びに来る。また、本を借りて行った。何か不快。

【註】でたっ。SF研暗黒面パート1だ。まあ、粕川はなんか非常識な男だったので、仕方ないが、なんか皆が相手しなくなって、部室に来なくなったのであった。私も話してて不快だったが、当時はなぜか私の所に本を借りにくるのであった。その後没交渉になってホッとしているが、とーるちゃんは今でも連絡位はとってるらしい。なんでも東京の方の大学でコンピューターの研究を一人でやっているそうで、性格は相変わらずだそうだ。


6月13日(土)
 今日は骨学のテスト。まあ、なんとかなるであろう。
 その後、SF研行く。まだ、Div.3できていない。少し手伝った。

【註】骨学は、例の骸骨のような森教授の骨学である。勉強のために、人間の骨一式を貸してくれた話は、前に書いたような気がするが、本当に貸してくれるのである。
 私はそこいら辺に放り出しておいてあんまり手を触れなかった。しかし、今村は、なんとかちゃんと名前をつけて可愛がっていたはずである。他にも、この骨の箱を(もちろん骨が入ったまま)テレビの台にして、たたりでテレビが壊れた人もいたらしい。これに比べると今村は骨を大事にしているといえる。
 Div.3の編集をしていたようであるが、私は役立たずであったのであんまりタッチしていない。


6月15日(月)
 今日は、解剖が東京医大の先生の特別講義で実習がなくうれしい。


6月19日(金)
 今日は。石井教授の個別指導をうけてしまった。おかげで、早く帰れなかった。口惜しい。

【註】ついに、解剖なんてどーでもよくなったようで、日記には特別なことがない限り記述がない。


6月20日(土)
 SF研コンパ。ドリーム→喫茶白樺。その後今村のところでルパン三世のビデオをみる。
 なんか、ついに成沢が部をやめさせられたそうだ。彼の評論か何かが原因で、今村達と感情的対立に陥ったらしい。どーすればいいのだろう。彼は悪い男ではないのだがなあ。

【註】またでたぞ、暗黒面パート2である。この後、彼はスコーピオンで活躍することになる。スコーピオン内部では、今村との主導権争いに破れ退部したことになっているそうだが、これは蛸井の方が詳しいな。
 私は、この時3年で、本当はなにかしないといけなかったのかもしれないが、何にもしなかった。まあ、今となっては仕方ないなあ。成沢君ごめんね。


6月24日(水)
 SF研行くと、Div.3出来ている。うれしい。


6月27日(土)
 ジャスコ古本市行く。良いのがなんにもない。雨なのにわざわざいって損した。
 その後、SF研行く。と、何と森君が十二指腸潰瘍で手術し入院しているというではないか。それも大学病院だそうである。たいへんである。

【註】これは、本当の話。Div.3編集の激務のため、腸に穴があいてしまったのである。穿孔してしまい結構大変だったようである。ここで死んでしまえば、戦死となり長く称えられたであろうが、生き返ってしまい、「森は生きている」のギャグを残すのみであった。


7月4日(土)
 森君のお見舞にいく。森君元気で、立って歩き回っている。点滴につながれベッドに寝ている姿を想像していたので、少し不満。炭酸飲料を禁止されているんだと言いながらコカコーラ飲んでいる。いいのだろーか。
 朝妻先生、大竹、庄野さんも見舞にくる。彼等は、お菓子を見舞に持ってくる。森君食べられないだろうから皆でたべようと言っていたが、森君何でもたべるそうで、かなりがっかりしていた。
 その後、朝妻先生から、「連合艦隊」の試写券をもらう。うれしい、感謝。

【註】この時の入院に関しては、ネグリジェンス-3に詳しい、と書こうと思ったら点滴のことしか書いていない。どっかにあると思うので興味のある人は探してみよう。


7月6日(月)
 今日から本当は夏休みなのだが、医学祭のため解剖学のみ補講となる。
 しかし、連絡ミスで、講義をうける教室が無いことが判明する。使用予定の教室は既に4年の試験が行われていた。しかたなく別の教室で行うが、出席者は10人以下であった。
 その後、「連合艦隊」の試写会にいく。田中友幸と鶴田浩二が来ていた。鶴田浩二が大演説を行う。人がいっぱいで2時間半立ち詰めであった。
 映画はテンポ早くめまぐるしいが、結構面白い。特撮は最後の大和のところを除くと全然ダメ。大和のみ結構迫力あった。しかし、波はちょっと大きい。

【註】あの映画に関しては、今となっては何も言わない。


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