日常茶飯

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#58 
目次

酷暑の夏の記憶

 この四日間はパソコンに手を触れなかった。 電源は切った儘でネットも使わないからメールのチェックもしていない。 まあ、お盆休みだし、そう云うことがあってもいい。

 いまは夏の真っ盛りだが、ことしは猛烈に暑いと云う訳ではない。 勿論、夏は暑いに決まっているから、過ごしやすいと云うことではなく尋常の夏である。 梅雨が長引いて仕舞い夏の始まりは遅かったし、これから残暑がどうなるかは知らないけれど。

 近年で異常に暑かった夏はいつだったろうと想い出してみるに、5年前の2001年がそうだったんじゃないかな。 〝手許にある資料〟をみるとこの年は矢っ張り暑かった。 7月25日の新聞記事にこうある。 <日本列島を包み込んだ暑さは24日、一段と厳しさを増した。静岡県佐久間町 で、この夏一番の40.2度を記録。前橋市で40.0度、甲府市で39.7度など、 各地で観測記録を塗り替えた>

 この夏にはヤフーのDSLやNTTの光ファイバーなどブロードバンドが始まっている。 不可解な惨事も起きている。 兵庫県明石市の花火大会で見物客が歩道橋で将棋倒しになり多数の死傷者が出た。 新宿歌舞伎町の雑居ビルの火災では44人が死亡している。 また、「ヒートアイランド現象」と盛んに云われるようになったのはこの時分じゃなかったかと思うが、どうだか知らない。

 と、5年前の新聞記事から拾ってみた。 この〝手許にある資料〟は、私家版の新聞記事データベースである。 以前は朝日新聞のサイトでは新聞紙面のように記事を掲載していた。 「総合」、「社会」、「経済」とそれぞれ一面に写真付きで記事を配置してあって、 そのテキスト部分をコピー&ペーストしてデータベース化していたのである。 ところが朝日のサイトは、03年1月に細切れな記事のリンクに代わったので、爾来、 私のデータベースもお仕舞いになった。

 宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』が公開されたのもその夏で、 ジブリのアニメは滅多に劇場では見ないけれど、この映画は足を運んだ。 確かにあの日は暑かった。
'06年08月15日

修正パッチ

 毎月第二水曜日は月例パッチが公開される日で、いつからこう云うことになったのかは忘れて仕舞ったけれど、 マイクロソフトに振り回されるのも迷惑する。 今月から Windows 98/Me はサポートしないと云う図々しさで、誰も咎めようとしない。 で、マイクロソフト アップデートを実行すると修正パッチは10個もある。 よく集めたなあ。

 パッチの幾つかはパソコンを乗っ取られると云う重要度「緊急」のセキュリティ・ホールだそうだ。 日経BP社のIT Proの海外記事によると、米国土安全保障省が修正パッチを直ちにあてるようにと呼びかけていると云う。 珍しいはなしではないから驚かないけれど、相変わらず物騒だなあ。 それよりも、毎月毎月こんなに修正パッチをあてていると、 システムは段々と変わっているわけで、そのうち別のところで不具合が起きやしないかと気になる。 寧ろこっちの方がよっぽど困る。が、その補償はない。

 いま、うっかりと「不具合」と云うことばを使ったけれど、余りいいことばではない。 何とも気の抜けた感がする。 『広辞苑 第五版』をみると、<多く、製造者の側から、「欠陥」の語を避けていう>、とある。 『広辞苑』にしては珍しい、笑わぬでもなし。
'06年08月10日

花は志ん朝

 帰りに本屋に寄ってみると、河出文庫の新刊に大友浩、『花は志ん朝』が出ている。 これは評伝で。この2、3年、古今亭志ん朝についての出版が続いている。
 3年前に口演速記集『志ん朝の落語』全六巻が出たし、去年の秋には『志ん朝の高座』と云う写真集が出た。 それらを手掛けた京須偕充さんは<志ん朝は復活している>と云う。 今後ソニーからCDが出ることはなさそうだけれど、そろそろDVDが出てもいいんじゃないかとひそかに思っている。 テレビ局、とくにTBSあたりには録画テープがある筈で(たぶん)、出来れば、『文七元結』を見たいなあと思うのだ。

 おはなし変わって、いつものスーパーで買っていたカナダドライの炭酸水クラブ・ソーダーなんだけど、 先日から置いていない。 代わりにあったスパークリングウォーターと云うのを買って、 先ほどからハイボール(ウヰスキーの炭酸水割り)を飲みながら書いている。 寝酒でね。 ところが、レモンの香料が入っているのは余計で、しかも炭酸が弱いから旨くない。 困っちゃう。 お店を探さないといけないなあ。 と、はなしをもとに戻して『花は志ん朝』。 文庫版には、柳家小三治さんのインタビューが加わっていて、凄味のあることを語っている。

 <圓生師匠(六代目三遊亭圓生)もね、あの口調でやったら何の噺でもできちゃうんじゃねえかという、 こっちの僻目と一応言っておきましょうかね、 ああいうのは汚ねえんじゃねえかと思いましたよ。 一つの調子で全部歌っちまえば何でもできちゃうという。
 でもまあ、そういう調子を持っている、発見した、それはすばらしいかも知れない。
 つまり長屋のおかみさんを演っても、御大家のおかみさんを演っても、同じじゃないかと思っちゃうわけ。 それはあの口調が強いかも知れない。 あるいは、あの口調に頼っている芸の姿だったのか。 あるいは、その口調を通して奥の変化が見られないタイプだったのか、わからないけれど、 いまだに私はどうしても、あれほどの人だったらそこは何とかしてもらいたいと思うぐらいですね。…(中略)…
 仲間うちで「志ん朝なんか何やったって同じ口調でやっている」という、 そいつの言っていることもわかる、間違いではない。 それでも、なぜそれでもあれだけ人の評判がついて回るのかというのは、ただ様子がいいとか、梨園の出だとか、 そういうことではないでしょう。 そんなものはね、すぐ化けの皮がはがれちまうから。
 一種の〝危うさ〟があったよね、華やかさの裏に危うさみたいな、近寄ってはいけないような雰囲気を持っていませんでしたか。 噺の上のあの花ってものは。何かそういうものじゃねえかな、一種のきれいごとだけれど、何か毒があったような気がする。 …(中略)…
 あの人の晩年というか十年くらいですけど、「ああ、やってるな」と私には見えました。 口調の奥をいつも見ていましたから。 でも最初は口調の奥は見えなかった。 >
'06年08月07日

日曜徒然

 そんなに早くない朝に、近くのポストに郵便を投函しに歩いていった。 既に日差は強く、綿菓子のような雲があるけれど快晴で、歩いているうちに汗ばんできた。 7月下旬に盛んに鳴いていた、あのセミの声がないのは何故だろうと思った。 帰りの歩道で、ユニホームを着た野球小僧の自転車がぞろぞろと追い抜いていった。

 こんな天気の良い日はうちにいよう。 と、部屋でごろごろしていた。 この夏試しているのは、部屋のなかを乾燥させると過ごしやすいかな、と云うこと。 ときどき除湿器を廻して湿度を調整している。 うちのエアコンは余り賢くないようで、ドライ運転にすると、設定温度を無視して気温をどんどん下げるから役に立たないのである。 そこで除湿器で湿度が50%を超えないようにしておいて、冷房を入れると、それほど温度を下げなくても過ごしやすい気がする。 請け負えないけれど、暑い日はまだまだ続くから、もう暫く試してみよう。 夕方、テレビをつけると台風が3つ発生している。
'06年08月06日

御馳走帖 ・ カレー

 カレーは辛い方がいい。 暑い夏に汗を拭きながら食べるカレーも悪くない。 午(ひる)に何処かで昼飯でも食べようと云うことになり往来を歩いて、カレー屋の前に来てみると、 看板のメニューの写真にあるキーマカレーが目についた。 辛口の挽肉カレーである。 みんな食べたいと云うので這入ることになり、私はキーマカレーである。

 一匙、二匙と食ううちに口の中が辛くなる。 こう云うときの氷水は格別で、 アイスコーヒーだのジュースではいけない。 辛いカレーは水に限るのだ。 水がこんなに美味しいのかと思えるから、カレーの旨さにもう一つ旨さが増えた気がする。 本当に辛い。

 じつは本当に旨いのは家庭でつくるカレーである。 ホテルのカレーは値段の高さを差し引いても旨くはない。 ホテルのシェフの顔を載せたレトルトのカレーがある。 よくあんなものを売るなあと思うけれど、それが売れているのかどうだかは知らない。 専門店のカレーは見込みの余地はある。 ついでに先のキーマカレーは旨かったのだ。

 うちでは決まってルウはヱスビーのゴールデンカレーである。 それが、ある時から味がおかしくなった。 気の抜けたような辛さになった。 それは、はじめて国内で狂牛病が問題になったときだった。 使っていた牛肉エキスを抜いて、味が変わったのかと怪しんでいたが、本当のことは知らない。 今は元の味に戻っている。 ところで、タイトルのカレーを漢字(当て字だろう)で書こうとしたら、パソコンにはそう云う文字はないんだ。
'06年08月03日

朔日の記

 ようやく梅雨が明けたと思ったら、もう八月である。 梅雨のころには夜になると部屋の湿度が上昇していたが、それが夏になるとそんなことはなくなった。 矢っ張り夏なんだね。 暑中見舞いの葉書でも書こうかと、いや違う、打とうかとパソコンの前にいる。

 うちではワープロ・ソフトを使うことがないのに、ワープロ・ソフトを入れている。 使い途はないかと思いついたのが葉書の印刷で、この何年、年賀状はワープロ・ソフトで打って印刷している。 葉書用のテンプレートが用意されていて簡単な住所録もついている。 ただし最小限の機能で、テンプレートは郵便番号の四角の中に数字が印刷できるというほどのものである。 宛名に名前が複数あると、その数だけ「様」を表示するから、ひとつでいいと云っても云うことを聞かない。 マニュアルを見れば上手く操れるかも知れないけれど、その価値はない筈(はず)だし、 見なくて使えないのはソフトが悪いに決まっているから、しばし悪戦苦闘するのは難儀である。

 どうせ凝ったことはしないから、何とか暑中見舞いの図柄を作成して、プリンターで印刷しようとしたら、それが出来ないのである。 プリンターは、上の蓋(ふた)を開けるトレーと、前面の下部分にあるカセットと、2通りの給紙が出来る。 普段は、蓋を閉じてキャビネットの棚に置いて、カセットから給紙しているのだが、 葉書を入れて印刷しようとすると、ランプがトレーの方を示し、紙がないと云う。 このまえ葉書を印刷したときは問題なかったのに。 すこし四苦八苦して気づいたのは、プロパティで「カセット」を指定すればよかったのだ。 以前はどうしていたんだろう、困ったと云う覚えはない。

 プリンターはキャノンだけど、このメーカーは葉書印刷ソフトのメーカーと手を組んでいて、両面印刷が出来るそうだ。 なぜ、ワープロ・ソフトでそれが出来ないのかと思いついた。 去年、何年振りにバージョンアップしたワープロ・ソフトだけど、こう云うのが弱いのは見当違いだと思った。 応援してるのに残念だなと、頑張れ一太郎と云爾。
'06年08月01日

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