日常茶飯

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#51 
目次

新緑の候

 一週間のあいだに晴れたり曇ったり、雨が降ったりと、うつりがちな天気が続いたし、 今年は寒さも長引いて仕舞ったけれども、漸(ようや)く新緑の時季になった。

 往来の植え込みには一年草が生い茂っている。 見上げると冬のあいだは枯れ木だったのに青々と葉っぱをつけている。 マンションのベランダに鯉のぼりを立てているのが、あっちこっちと点在している。 気が早いと思うけど、もうすぐ五月になる。 テレビのニュースで、黄金週間を海外で過ごす家族たちを空港の出発ロビーで映していた。

新緑
'06年04月29日

替え時

 うちでは余りプリンタで印刷することはないが、 去年の暮れ年賀状を印刷しようとしたらインクが切れていた。 カラーの方で随分使わないから枯れたのかも知れない。

 電気店に買いに行くと無かった。 Windows 95が現れる前だから10年以上使っている。 その時分、キャノンがインクジェット方式のプリンタを再開発して売れるようになった。 当時はバブルジェットと云っていた。 それに追従したのがエプソンで、 プリンタの二大双璧となった頃である。 今でも動くけれどインクが無いないので買い換えた。

 電気店に行くと安くなったもんで解像度9600dpiで1万円台。 買って使ってみると便利である。 給紙はカセット方式で場所を取らない。 説明書が前より薄くなっている。 前のプリンタはボタンが幾つもあったがそれもない。 パソコンで操作が出来る。

 おいおい感心している場合でない。 よく見ると保証書が入っていない。 すこしボンヤリした店員さんだったが、文句を云ってつでにポイントカードを解約しようか知ら。
'06年04月28日

アップデート

 先週だったかブラウザFirefoxのセキュリティ修正版が公開されたのでアップデートした。 そして、きょうメールソフトのThnderbirdのセキュリティ修正版が出てバージョンが1.5.0.2と揃った。 以前は使っている古い方をコントロールパネルからアンインストールしてから、 新しい方を入れていたが、段々と面倒になってきた。 今回は「ソフトウエアの更新を確認」と云うのを実行すると、自動的にバージョンアップしてくれた。 簡単だし、時間も早い。 今度もこちらを使おう。

 Mozilla Foundationはブラウザとメールの統合ソフトMozilla 1.7.13も公開したそうだ。 最終版だと云う。 もともとはMozillaの方を好んで使っていたのだけれど、開発を終了すると云う話が出て、 一足先に乗り換えたのである。 Firefoxも使っているうちに慣れてきて悪くはない。 ただしMozillaに出来てFirefoxに出来ないものがある。

 認証を求めるサイトで、ユーザーIDとパスワードを記憶する機能がある。 Mozillaは一組のIDとパスワードしか覚えられない。 Firefoxは複数のIDとパスワードを覚えてくれる。 Webメールを使うときは複数のメールアドレスを使うことは珍しくないのに、 Firefoxは知らないのかね。
'06年04月24日

図書館

 むかしの図書館は受験生が占拠していて、貸し出しはカード式だから不便で暗いからほとんど寄りつかなかった。 ところが、いまの図書館は違っている。 今風に変わったのは平成になってからだそうで遅ればせながらそれを知ったのは5、6年前である。

 私の住む自治体の図書館は蔵書80万冊以上にCDは2万枚以上、ビデオテープの貸し出しもしているし、 DVDは記録方式が変わるかも知れないので買い揃えるのを検討中だと云う。 開架式で本屋のように棚から取って見ることが出来て、読むための椅子も用意されている。 雑誌のコーナーにはソファーの椅子があり、広々とした館内には静かなBGMが流れている。 申し込めばパソコンでインターネットの検索も使える。 大人用の図書室と子供用とが一階と二階と別れていて、受験生は隅っこのテーブルに追い遣(や)られている。 兎に角、明るいし館員は親切である。

 この図書館だけが立派なのかと思って、 折を見ては近隣の自治体の中央図書館に出かけてみると、どれもこれも似たり寄ったり。 ははあ、何処かに模範となるオリジナルの図書館があって、それを全国の自治体がマネたのだろう。 自治体は随分前から生涯学習を口にするようになったから、図書の購入費を予算にわけなく計上するだろう。 ハコモノを造るのは得意だから立派な図書館の一つや二つ建つだろう。

 さて、模範となった第一号の図書館は何処の図書館だろうと思っていたが、4年前に偶然わかった。 山本夏彦のコラム「図書館よくなる」(新潮文庫『オーイどこ行くの』所収)で知ったのである。 千葉県浦安市立中央図書館だった。 そこの館長が市長に立候補するに当たって、日本一の図書館の新築と充実を約束して当選したのだと云う。 自分が市長であるかぎり年一億円の図書購入費の予算を約束し、 その立派な図書館には全国から年間千人も見学に来て、みんな真似したと云う。
'06年04月23日

古家具

 本棚を買うことにした。 いまあるのよりはもっと収納できる二段式のスライド書棚にしよう。 家具屋に入って店の人に、先週末、下見したときに貰った営業係の名刺を示すと、 奥の倉庫に向かって大きな声でその営業係の名前を呼んだ。 そうして振り向いて、「丁度よかったですね。いま出ていくとこでした」。 幕末に創業の老舗らしいが、こぢんまりとしたもので、 営業も家具の配送や据え付けに駆り出されるらしい。

 展示の書棚をまた見てサイズを確認し、これに決めた。 色を決めて、現金で払うからまけてくださいよ、と云うと結構まけてくれた。 それから暫く待って、在庫がないので工場出荷待ちになりますので納入は連休明けになります。 と云うので、いいよと云って手付けを入れて店を出た。

 落語の『火焔太鼓(かえんだいこ)』は、古道具屋が煤(すす)の塊のような太鼓を一分(一両の4分の1)で仕入れて、 殿様に三百両で売ると云う爆笑噺である。 いくら叩いてもこれより綺麗にならない汚い太鼓が、お目が高い殿様によれば世に二つと云う銘器で国宝に近いものだと云う。 それで三百両でお買い上げとなる。

 話をもどして、家具屋のついでにインテリア店によってみた。 どう云う店かは知らないのだけど、古家具が幾つか置いてあった。 古家具と云うと、古道具、古着などと安物のようにきこえるけれどそうではない。 店では古家具とは云わないでUSED家具と云っている。 スウェーデン産の家具で、家庭で代々使われてきたのだろう。 木目に艶があり時代を感じさせる。 値段は安くない。 使うほどに磨きが掛かり価値が上がるのだろう。 古家具を価値ある商品として扱うと云うのは何だか新鮮な思いがした。
'06年04月22日

砂書帖 ・ 春風無題

 ▼ 買った本をまったく読まずに放っておくことはよくあるし、 買ったことを忘れることも珍しいことではない。 そう云う本がひょんなことで現れて、読み耽ることだってある。
 先日も部屋の整理をしていたら、司馬遼太郎の『十六の話』(中公文庫)が現れた。 十年前の二月に司馬さんが亡くなって、それから一年後に出版されたこの文庫を買ったらしい。 それでこの二三日、電車の中で十六の文集を後の方から読んでいる。 一番最後は、「二十一世紀に生きる君たちへ」と云う一文で、 小学国語の教科書のために書き下ろしたのは知っていたが、これまで読んだことはなかった。

 ▼ 今月号『諸君!』の巻頭にある、「文藝春秋写真館」に内田百閒(ひゃっけん)の写真が載っている。 昭和27年3月、日銀総裁室で撮影されたもので 一万田尚登総裁との写真である。 初対面の二人の対談はこう云う様に始まったそうだ。

一万田総裁:「内田先生は借金の名人と伺っております」

百閒先生:「総裁は貸さない名人と伺っております」

 写真の百閒先生は威風あたりを払う様に写る。 それに対して日銀総裁は何だか縮こまった様に見える。 一万田総裁曰く、「どちらが総裁かわかりませんなあ」、と。
'06年04月20日

炭酸水

 一日が終わり寝る前にちょっと呑もうとして、ウヰスキーはあるけれど冷蔵庫の中をみるとソーダ水を切らしている。 それで近くのコンビニに買いに行った。 普段はスーパーでまとめて買っているので、コンビニにあるのか知らないが、 ビールを売っている店だから望みがないわけではない。 カナダドライのソーダ水があれば申し分ない。 しかし、トニック・ウオータやジンジャー・エールなど味の付いた炭酸水は好みでない。

 ビールが並ぶ冷蔵庫の棚の近くを見ると、小さい水のペットボトルの隣にカナダドライがあるにはあった。 が、ソーダ水ではなくてスパークリング・レモンと云うものだった。 カロリーゼロ ノンシュガー 無果汁と書いてあるので、炭酸水に香料を足したのだろう。 レジでは、カバのおばさんがパンや弁当を一杯にして一万円を差し出していた。

 漸(ようや)く寝酒にありついてハイボールを呑んだ。 かすかにレモンの味がする。 まあ、邪魔ではないが矢っ張り只のソーダ水の方がいい。 今後は気をつけようと思う。
'06年04月19日

模様替え

 部屋の机の上にはディスクトップのパソコンが載っている。 10年前からである。 相当古いパソコンで最初はOSはWindows 95 で、それからWindows 98になったが、いまでも動いている。 はじめの5年間はよく使ったし、よくはたらいた。 あとの五年間はWindows 2000のパソコンばかり使うようになり、次第に使わなくなった。

 段々と、机の上に居座って場所を塞いでいるパソコンが目障りになってきた。 いっそ処分して場所を空ければ部屋の肩付きもよくなるだろう。 机ごと処分して部屋の模様替えでもすれば気が晴れるだろう。 しかし、滅多に使わないと云っても、その古いパソコンにだけに入っているソフトもある。 まだ動いているし。 いや、10年経ったんだからとっくに償却している。 古い方のソフトだってはじめから無かったと思えば済む。

 こう云う風にときどき処分しようかどうかと迷ってみては、結局は有耶無耶(うやむや)になってその儘にしてきた。 模様替えするのもよさそうな気がするから、続きはまた気が向いたときに考えよう。
'06年04月16日

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