日常茶飯

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#29 
目次

砂書帖 ・ ウィルスメール

 ▼ 一昨日来たウィルスメールは、昨日もやって来た。 別に珍しくはないけれど、差出人をプロバイダであるかのように装うところが新しい手口なのか。 尤も相変わらずの稚拙だから、騙されそうにはない。 出直しておいで。 これは最近現れたウィルスだそうで、シマンテックでは「W32.Mydoom.BU@mm」と呼び、また トレンドマイクロでは「WORM_MYTOB.FC」と呼ぶそうだ。

 ▼ ウィルスメールを送信するワーム型ウィルスで、感染すると システムフォルダに「NEC.EXE」と云うファイルをコピーするそうだ。 レジストリを改竄してシステムが起動するたびにウィルス活動を行なうよう設定を変更すると云う。 また、バックドアを仕掛け、どこかに接続してコマンドを待機。 外部から勝手にファイルをダウンロードしたり、 コンピュータを再起動させることも出来るとか。

 ▼ この物騒な活動をするウィルスの送り主、或いは感染したパソコンは、 IPアドレスを調べたら、ヤフーBBの会員だった。 神奈川県内から送られたもので、2日とも同じアドレスだったから固定IPアドレスを使っているのだろう。

 ▼ 最近ではウィルスなんて脅威ではなくなったようである。 以前は日に何百もやって来て、メールサーバから纏めて削除していたが、それも去年の初めごろまでだった。 IPA(情報処理推進機構)や警察庁の@policeなどが、張り切って警報を出していたけれど、 今では暇そうにしているようだ。 ウィルスメールは以前は応接に暇(いとま)がなかったけれど、今では日々に疎し。
'05年05月30日

ウィルスメール

 受け取る電子メールはサイズを制限して、それより大きなものはダウンロードしないようにしている。 そう云うメールはウィルスメールに決まっているから、その儘(まま)メールサーバから削除する。 だから私の場合、メールに関してはウィルス対策ソフトの出番がない。
 こう云う原始的な処方はウィルスを寄せ付けないが、どんなウィルスかを知ることは出来ない。 折角やって来たウィルスがどう云う名前のウィルスかを知る義理はないけれど、 暇なときには調べてみようと思うことがある。 そのために、ウィルス対策ソフトのウィルス定義ファイルはいつも最新のものにしているのである。 折角入れているのだから、こう云う使い方で我慢している。
 今日来たメールの一つは制限サイズを超えていたので、メールソフトはヘッダ部分だけを受け取った。 送り主のアドレスは、私が利用しているプロバイダのASAHIネットのようではあるが、 いつもとは違うアドレスである。 そこで余り暇ではなかったがメール本体をダウンロードしてみると、明察、神の如し。 ウィルス対策ソフトがウィルスを発見し削除した。 昨日の27日の朝に感染の報告があった最新のワームに分類されるトロイの木馬型不正プログラムだそうだ。
'05年05月28日

ベスト映画100

 米誌TIMEのウェッブサイトを見ると、 タイム誌が選んだベスト映画「All-TIME 100 movies」と云うのが掲載されていて、 暫く読んで楽しんだ。 古いものではチャップリンの『街の灯』(1931年)から、 最近のではアニメの『ファインディング・ニモ』(2003年)や 『ロード オブ・ザ リング』(2001-03年)に至るまで、 世界中の様々なジャンルから選んだと云う。
 時代毎のバランスを考えたのか知らないが、こう云うベスト映画に必ず登場していた 『風と共に去りぬ』(39年)などが漏れている。 ハリウッド映画だけでなく、半分近くは外国映画が占めているようだ。 日本映画では、小津安二郎の『東京物語』(53年)、 黒澤明の『生きる』(52年)と『用心棒』(61年)。 それから溝口健二の『雨月物語』(53年)が選ばれているけれど、何故か年代が集中しているなあ。
 最多の作品を連ねた俳優はロバート・デ・ニーロで、 『ゴッドファーザー パートII』(74年)、 『グッドフェローズ』(90年)、『レイジング・ブル』(80年)、 『未来世紀ブラジル』(85年)、『タクシードライバー』(76年)の5本。
 『ゴッドファーザー』はパート III が漏れている。 確かにパート III は3番目にいい映画だよな。 『スター・ウォーズ』は77年の一作目だけが選ばれている。

TIME Magazine
http://www.time.com/time/
'05年05月27日

神鳴り(雷)

 月曜の夕方、電車に乗っていたら急に雨がざあざあと降り出した。 いきなりの土砂降りで、 予報では雨は降らない筈だったので意外だった。 やがて雷の稲光がした。
 電車の中で読む適当な本がないから、 その日は内田百閒(ひゃっけん)の『一病息災』(中公文庫)を読み返していたのだけれど、 雷が鳴ったときに読んでいたヵ所が雷の話である。 うゎーお!
 「戦争の終わつた翌年の五月二十三日の午後、省線四谷駅の歩廊で大変な雷に遭つた。 低い雲が降りて来て辺りが真っ暗にかぶさり、つい目の先の土手の向うに火柱が立つて落雷した。 雨合羽を着た駅員が、皆さん、隣りの市ヶ谷駅で下り電車に落雷しました。 只今その電車が燃えながら這(は)入つて来ますから、もつと後へ下がつて下さいと触れ廻つた。」
 百閒さんの嫌いなものに三つある。 NHKと朝日新聞と雷だそうだ。 尤(もっと)も雷は怖いのである。 「矢っ張り雷様はこはい。(中略) 雷なんかこはくないと云う人は心得違ひであつて、天変地異に対しては、すなほでなければいけない。」 と、書いている。
 話はちょっと変わるが、私は百閒物件を書く癖がある。 なるべく遠慮しているのだけれど。 先週末Linux OS を使ってこの欄を見ると、百閒(ひゃっけん)は「百□」になる。 この事は以前に書いたけれど、改めて見て困ったもんだ。
'05年05月25日

電子辞書の検索

 CD-ROM版の電子辞書やWeb辞書の国語辞典の弱い所を見つけた。 尤も余りたいそうな話ではないのだけれど。
 国語辞書は見出しに続く複合語の小見出しでは、親見出しと重複する漢字表記を 「-」で省略するのが普通である。 例えば、たんじょう【誕生】と云う見出しの小見出しは、-せき【-石】とする。 しかし、電子辞書でも同じなら誕生石を全文検索しても引っ掛からないことになる。 それでは使えないので、小見出しの「誕生石」も見出しにして立項しているらしい。 確かに、Webの辞書「大辞林」で検索すると、たんじょうせき【誕生石】と云う項目が掛かる。 それで発見したと云うのは、これがどうも完全ではないようだ。 字句によっては小見出しは掛からないのである。
 不動産屋を悪く云う古い言い回しに「千三つ屋」がある。 商談がまとまるのは千に三つぐらいしかないと云うほどの意味である。 いま手元にある小型の辞書にも載っている。 随分前になるが、Webの辞書で検索すると出てこなかったので、 私の持っている辞書の方が語彙(ごい)が豊富だと自慢に思ったが、 そう云う分別は成り立たないことに気づいた。 改めて検索すると、せんみつ【千三つ】と云う見出しは確かにあった。 その小見出しに「-屋」と出ている。
'05年05月23日

土手の小鳥

 近所に流れる川は小川と云う程のちっぽけな川ではないが、大川でもない中途半端な川である。 どんな魚が居るのか知らないけれど、一度だけ雷魚と思われるのが泳いでいるところを橋の上から見たことがある。 橋からでは何メートルの大きさか見当は付かなかったが、兎に角大きな魚だった。
 川をはさんで片方は川原である。 天気のよい夕方にバーベキューをやっている人たちが何組も居たりする。 もう一方は川に沿って一本の歩道が続いていて、道の反対側には土手がある。 夕方になれば、犬を連れて散歩する人たちが道を行き来する。 時々近所に住む知人が柴犬(しばいぬ)を連れているのに出くわすのだけれど、 その柴犬はいつでも何処か情けないような顔をしている。
 傾斜の緩やかな土手に唯一人、アルト・サックスを吹く練習をする姿をよく見かけたが、 この一年程はその姿はない。 昨日の夕方その土手に来てみると、斜面の上の方に点在して植えてある巨木の枝の葉が青々としていて、 白い花を咲かせていた。 桜の花の時候には、土手にはぼうぼうと生い茂っていた草が今はすっかり刈り取られている。 むき出しになった土の上を小鳥たちがぽたぽたと彷徨い嘴で突っついていた。 暫くして何かを合図に、一斉に飛び立って向こうにある巨木の枝の青々とした葉っぱの中に潜り込んでしまった。

土手の小鳥
'05年05月22日

砂書帖 ・ Mozilla/Firefox

 ▼ 昨晩は11時55分頃からこの欄を書き出して終わった時には日付が変わって5分ほど過ぎていた。 5分ほどで書き上げるつもりが今日になっていたので、その儘(まま)お仕舞いにした。 それで改めていま書いている。

 ▼ 一昨日の18日にMozilla 1.7.8の日本語版がリリースされた。 最近ではMozilla Japan のサイトに繋がりにくい事がある。 一昨日も繋がり具合が悪いので、「窓の杜」からダウンロードした。 Mozilla/Firefoxの利用者が増えて混雑しているのかと思ったけれど、そうでもないようである。

 ▼ 先週だったかソフトバンクの「ITmedia」の記事に、 ブラウザの世界シェアでFirefoxが7%近くに達したと云うのがあった。 特にドイツでは22%のシェアがあるのに対し、日本では3%にとどまっている。 背景にはドイツのユーザーはNetscape時代から長年にわたってマイクロソフトの替わりを支持してきたのに対し、 日本では常にマイクロソフトの技術に頼ってばかりだと云う記事だったと思う。

 ▼ Netscape 8.0 英語版がリリースされたそうだ。 初めてNetscapeを使ったのは11年前で、バージョンは1.9あたりだった。 Windows 95 が現れる前で、その頃最もクールなブラウザだった。 その後マイクロソフトは古いブラウザのモザイクを元にIEを開発し追い上げた。 Netscape もバージョンが 4 の頃はまだ勢いがあったが、 買収されたりしてバージョン 6 では暫く開発を止めてしまった。 おっとぼやぼやしていて、また日付が変わりそうなのでこれでお仕舞い。
'05年05月20日

ユーザ登録

 連休の頃、購入したAcrobatのユーザー登録をWebで行うと、何とも使いにくい。 まず製品のシリアル番号を入力して、次へ進むとネット・ストアのIDとパスワードを登録せよと云う。 云われる儘に入力すると、返ってきた氏名は苗字と名前が反対になっている。 名前が先で苗字が後のアメリカ式の順番である。 それが漢字で表示されるので奇妙に見えた。
 登録したばかりのIDとパスワードでネット・ストアに入ろうとするとエラーが出る。 何度かやってみたが認証に失敗するのでほっておいた。 1時間後もう一度やってみて漸く入ることが出来たけれど、 ネット・ストアと云うには使いにくいし何だか物騒に思えた。
 氏名は相変わらず苗字と名前が反対になっていた。 今後アドビ社から送られて来るメールや郵便は苗字が下になっているのかなと思っていたら、 先日ユーザIDを知らせるメールが届いた。 見ると私の氏名は正しい順になっていた。
 使っているアドビ社のソフトは他にもある。 無償提供のフォトショップ・アルバム・ミニと云うものでデジカメの画像を整理するのに使っている。 メールソフトに残っている過去のアドビ社からのメールを調べると、 去年ユーザー登録したこの無償ソフトの返信を見つけた。 改めて見ると、矢っ張り、苗字ではなく名前で○○様となっていた。 どう云う訳か知らないが迷惑メール扱いされていた。
'05年05月18日

百閒と夢声

 きのう内田百閒と徳川夢声のことを書いたついでにもう一つ。
 東京の、昭和二十年三月と五月の大空襲のほかに、B29は頻繁に来襲していたことは 百閒の『東京焼盡』に克明に綴られている。 爆撃機B29は爆弾や焼夷弾以外に色々なビラもばらまいている。 昭和二十年六月二十二日の日記の中に、こう云うくだりがある。

 <殆(ほと)んど毎日同じ時刻に一機宛(づつ)頭上を通る。 しかも丁度この上辺りが筋の様なり。 下手な散髪屋の様な虎刈りは後からなほしますと云うビラを敵機が撒いたと云ふ話を方方で聞いたが、 焼け残つた所を偵察しその写真を取りに毎日やつて来るのかも知れない。 さうだとすればいつも頭の上の筋を通るのは感心せず。>

 ビラの中身であるが、「虎刈りは後から直す」と云うのは、 やがて焼け野原にするぞと云う意味だとは分かるが、 正確にどう書かれていたのか伝聞なので分からない。 「虎刈り」と云う文言が使われていたのは本当かと思った。 それで『夢声戦争日記』をぱらぱらと繰ってみると、 次のようなヵ所がある。

 <「東京を坊主刈りにするつもりですが、目下の所、虎刈りで御気の毒さま」 というようなビラを敵機が撒いたという。 トラガリは敵ながらウマイことを言いやがった。>

 同じく伝聞を書き取った様なものだが、前よりはっきりしていてよく分かる。
 さて、内田百閒と徳川夢声にはこんな逸話がある。 徳川夢声が五分だけと云う約束で内田百閒宅にあがり、 きっかり五分後に「ではこれで御免下さい」と、さっさと退去して家に戻った。 すると、ハイヤーで追ってきた百閒が、 「あなたは今後永く御交際を致したいと思っている方ですから、 友人として一言御注意申し上げたいことがありまして参りました。 ああ云う帰り方をするものではありません。 では、これで御免…」と、待たせてあったハイヤーで帰ろうとした。
'05年05月16日

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