Last Up Date 2006.07.03          

日記を物語る 2006年06月INDEXホームに戻る 

            


06月28日(水曜日)

快晴。明治大学の「日本語文献精読」。少しずつ夏休み前の気分に。青山学院女子短期大学演習ふたつ。二年生は「鈴虫」巻の輪読に「化粧」「2000札と絵巻」の報告を聞く。二つめの専攻科は、発表者さんの「夕顔」巻の輪読レポート。やはり丁寧です。夕方からは、慶應で「小右記」の会で楽しく勉強。

06月29日(木曜日)

快晴。終日自宅。それにしても暑い一日でした。

06月30日(金曜日)

快晴。量販店であれこれ買い物をしていたら、風邪を引いたようで身体が重くなってきました。


06月01日(木曜日)

快晴。千葉県佐原市内の高校で進路講話。女子校が共学の単位制高校へと生まれ変わって三年目。この時期にしては珍しい一、二年生対象。進路指導の先生方も新しい歴史を創ろうと意欲的な学校でした。

06月02日(金曜日) Special Thanks 231,000 Hits

曇り。茨城に遠征の予定でしたが、事前の動態調査で今回の僕のセクションの希望者が少ないことが分かり、諸般の状況を勘案して(ぼんやり空席に佇むよりも、イメージが大切ですから)自宅待機と言う思わぬ休養を頂戴できました。のんびり原稿書きなどに専念しました。

06月03日(土曜日)

曇り。中央大学の後楽園キャンパスで全国大学国語国文学会50周年記念式典。会場は緊張感が張り詰め、厳戒態勢。式典において、初めて春宮の龍顔を拝す。式典出席者でも開会に先立つアナウンスがあるまで知らなかった方のほうが、はるかに多かったらしい(詳細・綿密な理事と会場スタッフのタイムテーブル一覧を見せていただきました)。春宮退席ののち、記念講演、そしてシンポジュウム。テーマは二年目の「新しいテクスト学の構築」。まさに僕の研究テーマ、すべての話を詳細にメモをとって聞き入る。質問もしてみたかったけれど、些細な(ただし僕には重要な)ことを持ち出して、大状況を遮断することが憚られ、懇親会でお尋ねすることとする。山梨県立文学館の樋口一葉蔵書、その「湖月抄」は調査の必要があるようです。

06月04日(日曜日)

快晴。学会二日目。午後は源氏関係の発表三本。中教室でしたが、立錐の余地のないほどの盛況でした。総会で、僕が来年度の選挙管理委員(この委員の中では最年長なので委員長)を務めることになりました。二次会は新幹線のみなさんに配慮して東京駅で。もりだくさんの話をしました。

06月05日(月曜日)

快晴。明治大学。「日本語文献精読」は「刺青」。冒頭に見えるその道の業界用語を詳細に学習しました。「論文演習」は「時事問題」を書く。先週に続き添削を繰り返しました。

06月06日(火曜日)

曇り。午前中は原稿書きに専念。午後から明治大学へ。「日本語文献精読」は「刺青」。だんだん話す内容も精選されてくるものです。夕方から、國學院大學で『うつほ物語』国譲・中巻を読む。落成して引っ越し中の若木タワー10階の研究室は東京タワーや六本木ヒルズの夜景も美しい。帰りがけ整備されたキャンパス内の社殿に通していただく。厳かで神聖な空間でした。

06月07日(水曜日)

雨。明治大学の「日本語文献精読」は「刺青」。青山学院女子短期大学演習ふたつ。二年生は「鈴虫」巻の輪読に「髪」「僧侶の袈裟」詳細な報告を聞くことが出来ました。二つめの専攻科のは「夕顔」巻を精読。

06月08日(木曜日)

快晴。千葉県香取郡内の高校で進路講話と個別の進路相談。帰りがけの茜雲が脳裏に焼き付きました。

06月09日(金曜日)

雨。千葉駅のステーションビルで進路相談会。熱心な質問に丁寧に答えたつもりです。

06月10日(土曜日)

快晴。所沢市松井公民館で「古典に親しむ会」藤裏葉巻。本文をみなさんと朗読。源氏、准太上天皇となるのくだり。あと一回で第一部完結です。

帰宅すると、教科書編集から御交誼のある角川学芸出版編集部から、四月、五月刊行の角川選書、堀切実先生『俳聖芭蕉と俳魔支考』、谷知子先生『和歌文学の基礎知識』を頂戴していました。思えば、中学生の頃、メディアミックスの先駆けとなる横溝正史シリーズをかれこれ30冊近く読み耽り、高校二年の時には角川の古典教科書で『土佐日記』を読み(底本は『全注釈』なので、恩師との書物を介しての邂逅はここが機縁)、三年生の「古典講読」は通年で「奥の細道」でした。この頃は、亀井勝一郎の著作を探しては読んでもいましたから、古代への憧憬はこうして培われていたようです。つまり、僕の思想形成(おおげさですね)に多大な影響をもたらした70年代の出版文化に深い感謝の念を捧げつつ、恵贈いただいた二著を紐解きました。つい最近も、友人から入手された芭蕉書簡の吟味を依頼されたりしましたが、浅学ゆえ、まったく不明で専門家を紹介しただけで終わりました。狭い専門家で終わらぬよう、「俳魔・支考」まで勉強させていただきます。和歌の本は、31のテーマ毎に名歌をそれぞれ選んで易しく丁寧に解説した内容。学生のみなさんにも勧めたいと思います。

06月11日(日曜日)

快晴。母校で開催されている仏教文学会二日目を聴講。真言系幼童の学書に関する新資料の発掘を若い友人がなさったのですが、これは派生する問題系多し。ここに記された『源氏物語』や『白氏文集』伝本が如何なる本文であったのか、興味は尽きず。トリの発表も、著名な先達による質問が象徴するように、まさに有終を飾る内容でした。

06月12日(月曜日)

終日雨。それにしてもよく降りますね。明治大学、「日本語文献精読」は「刺青」。中に出てくる二枚の絵を毎回板書していますが、そろそろイメージ画を作っておいた方がよいような気がしてきました。「論文演習」は「時事問題」を読む。「海賊版DVD」「沖縄基地移転問題」などなど。読み原稿にパワーポイントのかたちが定着したのはよいことです。

06月13日(火曜日)

曇り。午後から明治大学の「日本語文献精読」は「刺青」。順調に読み進めています。さらに渋谷に移動。井の頭線で乗り合わせた諸君は、授業中には見せてくれない笑顔で僕に話しかけてくれました。今日は年に一度の青山学院女子短期大学国文学科の懇親会。すっかりお馴染みの先生方との楽しいひとときでした。

06月14日(水曜日) Special Thanks 232,000 Hits

雨。明治大学の「日本語文献精読」はこちらも「刺青」。移動して青山学院女子短期大学演習ふたつ。二年生は「鈴虫」巻の輪読に「遊び」。二つめの専攻科は、受講生の要望を受けて「夕顔」巻を精読しています。夕方からは慶應で「小右記」の会の打ち合わせ。来年には上下合わせて千頁近い精密な注釈書になりそうです。

06月15日(木曜日)

雨。慌ただしく事務処理に奔走する。夕方は大宮ソニックシティ。西に広がる埼玉県西部地方の夜景を眺めました。

06月16日(金曜日)

豪雨のち曇り。ものすごい豪雨で交通機関も混乱する中、なんとか到着して千葉市内の高校で進路講話を二回。さらに市川市内の高校で小論文講座。ここは昨年も伺ったところです。

帰宅して、後藤祥子先生から、全国大学国語国文学会編『日本語日本文学の新たな視座』(おうふう.2006.05)を頂戴いたしました。それぞれのセクションにおける過去50年の回顧と展望が一冊にまとめられた壮大な規模の本です。最も広汎精緻を極める「私家集」研究が後藤先生。「私家集大成」がCD-ROM化されると言う情報も得ることが出来ました。ありがとうございました。また「史実」の項では、僕の伝後厳院宸筆『竹取物語』切の意義が引用されていました。光栄です。

06月17日(土曜日)

晴のち曇り。立教大学で物語研究会。半分以上が若い人。それにいつものメンバーが加わって、中間世代がちらほらしかいないという不思議な構成でした。発表は二本とも超大作で、二次会も話が弾む。帰りはどしゃぶりでしたが、参加者の充実感はきっと明日へと繋がってゆくことでしょう。

06月18日(日曜日)

雨。校正二本と原稿。原稿は一進一退です。

06月19日(月曜日)

快晴。明治大学。「日本語文献精読」は「刺青」を終えて「細雪」へ。「論文演習」は「名文を読む」。昨日のワールドカップで熱くなりすぎたのか、元気がないので早めに切り上げました。

06月20日(火曜日)

曇り。午前中はいつものように原稿書きに専念。午後から明治大学の「日本語文献精読」。進度順調なり。夜は國學院大學で『うつほ物語』国譲・中巻を読む。若木タワー10階の研究室もきちんと整ってきていました。

朝の連続テレビ小説純情きらりを何気なく見ていたら、主人公の長姉「笛子が学校で源氏物語を教本として使用したことが、時勢に合わないと問題となり、視学官からそのような講義は、止めるよう言われる。それを冬吾が不憫に思っていることを知った学校側は笛子に辞職を要求」、と言う展開で思わず真剣に見入ってしまいました。戦時下という時代の緊張感が伝わってくるようです。

06月21日(水曜日)

雨。明治大学の「日本語文献精読」。全クラス月例漢字テストを実施しました。よく出来ています。青山学院女子短期大学演習ふたつ。二年生は「鈴虫」巻の輪読に「開眼供養」「乗り物」「絵巻」に関する詳細な報告を聞くことが出来ました。二つめの専攻科は、発表者さんの電子テキストが開けず、いろいろ試してみましたけれどもこれは諦めて「夕顔」巻を精読しました。

06月22日(木曜日)

曇り。終日自宅。デスクワークに専念。遠征の仕事は絞り込んでもらって、ラストスパートに臨みます。

06月23日(金曜日)

快晴。手狭になったので家を広くしました。 左側(愛車が映っています)は勉強部屋と本を、右側の家で暮らそうと思います。急な話なので家具などは時間をかけてこれから揃えます。

06月24日(土曜日)

快晴。白百合女子大学で「浜松中納言物語」巻一注釈の会。精読、精読、また精読です。

06月25日(日曜日)

晴れのち曇り。母校で「元輔集」注釈二首。これも精読、精読、また精読。こうして頭脳が鍛えられて来たのです(と思いたい)。

06月26日(月曜日) Special Thanks 233,000 Hits

雨。明治大学。「日本語文献精読」は「細雪」。気がついたら前期はあと二回。急がないと。「論文演習」は三島由紀夫『近代能楽集〜道成寺』を視聴してから批評文を書く。古典の「道成寺縁起」や安珍と清姫の物語、この芝居の寸評などを提供して自由に書いてもらいました。

06月27日(火曜日)

快晴。今日も午前中は原稿。午後から明治大学の「日本語文献精読」。火曜、水曜日はあと三回でする


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