Last Up Date 2006.02.01          

日記を物語る 2006年01月INDEXホームに戻る 

            


01月30日(月曜日)

晴。暖かすぎる一日、都内を駆け回り、渋谷では成績も提出できました。

01月31日(火曜日)

雨。昨年来の宿題だった「現代語で読む歴史文学」の担当巻の訳文を勉誠出版に提出できました。な、なんと「太平記」の完訳です。僕は、巻16〜40を、法学部の同僚で、軍記物の新進気鋭の先生とともに挑戦したのです。夏頃には発刊されるものと思います。


01月01日(日曜日)

あけましておめでとうございます。初日から原稿整理。「明石の君」の物語は、かなり圧縮した本文の中に12回も「宿世」の語がありました。阿部秋生先生の『源氏物語研究序説』(東京大学出版会.1959)の「宿世の物語の構造」を想起しました。

01月02日(月曜日)

晴。恒例、箱根駅伝は早くもエース区間である二区に関係者出場。苦しそうな走りでこちらまで重苦しい雰囲気に。でも襷を繋いで来年を期せばよい、と気分転換。

01月03日(火曜日)

曇天から雪。箱根駅伝は、伏兵・亜細亜大学のチームワークの勝利。往路復路ともにトップでない総合優勝は七年ぶりと言うから、エース不在、でもそれがいなくとも勝てることを証明したと言う点で特筆すべきこと。この教訓は何にでも当てはまる事例であると思います。雪が降って車に不安を抱えつつ、ウェルサンピア佐久で温泉と絶景を楽しむ。雪の降り注ぐ露天も親子連れで賑わっていました。

01月04日(水曜日)

曇天から晴。午前中は原稿。午後は小諸のあぐりの湯。前日、中学生が車を運転して事故を起こした加増(かます)を通って千曲川沿いの雪の道を越え、山裾に広がる目的地に当着。浅間連山が間近に見えて、氷点下の露天はここでも賑わう。

01月05日(木曜日)

曇天。朝早く家を立つ。高速道路での気温表示は氷点下07℃。カーナビも、コンピューターシステムが途中誤作動を起こすほどの寒さの中、トンネルを10個抜けると群馬県となり、雪景色もすっかり枯れ色へと変貌。取られる物ももちろんないが、当然の如く泥棒にも入られず、たくさんの年賀状を頂戴しました。HP、プログを立ち上げられた先生もいらっしやるのでご訪問がてら御紹介しておきます。源氏物語の恋と現代 好かれる女!嫌われる女!鈴木康之研究室。御覧あれ!

01月06日(金曜日)

曇天。家を基準に半径5q圏内を入ったり来たりを繰り返し、最後はジムで水泳。今年は週三回に戻したいと思います。通う日数減らしたら一気に…。新年の誓いです。

01月07日(土曜日)

快晴。所沢市松井公民館で「古典に親しむ会」梅枝巻読了。松栄堂で揃えたセットで空薫を試みる。良い香りが漂いました。

01月08日(日曜日) Special Thanks 219,000 Hits

快晴。車で都内を回る。道も空いていました。今月は前半に仕事が集中。中旬以降は原稿整理に集中。叢書三期の書き下ろし論文もほぼ印刷に回り(つまり全部揃って)、あとは僕が頑張るだけと言う状況となっております。

01月09日(月曜日)

曇り。『枕草子』を読む会。いわゆる「雪山」の段の二回目。たいへん膨大な資料を駆使して諸説が整理されており、課題が多くあることを再認識出来ました。

01月10日(火曜日)

晴。明治大学の「日本語文献精読」は、来週、創立記念日のため、このクラスは最終回。『春の雪』を丁寧に読みました。

01月11日(水曜日)

晴。明治大学「日本語文献精読」、このクラスはあと二回。『文化防衛論』まで。青山学院女子短期大学のふたつの演習は今季最終回。後期の発表に関する質問に答えるというもの。力作揃いで時間を超過してしまいました。みなさん、お元気で。慶應大学の『小右記』の会も今期最終回。今年も完走できました。

01月12日(木曜日)

曇天。午前中、原稿と打ち合わせ。午後、大学へ出向き、あれこれと作業。こういう日もあります。

01月13日(金曜日)

曇天。明日の青山学院女子短期大学同窓会国文学科会主催の「源氏物語講座」のための準備作業。終えたらまた原稿。寒い一日でした。

01月14日(土曜日) Special Thanks 220,000 Hits

雨。青山学院女子短期大学同窓会国文学科会主催の「源氏物語講座」へ。琴を持っていたため、渋谷駅から宮益坂を歩いて上るのを諦め、有楽町線、半蔵門線と乗り継いで、「表参道駅」を利用しようとしたのが、運の尽き。なんと信号機故障のため、千川駅で電車が止まってしまうと言うハプニング。なんとかタクシーを拾って(タクシー乗るまでに20分)池袋駅へ。原宿駅でまたタクシーに乗って、なんとか時間前に到着できました。同窓会のみなさんのご配慮ありがたし。リレー講座の僕は第七回と八回の担当です。さらに同じキャンパス内の「源氏物語と和歌世界」の国際シンポジュームを聴く。この後、若い諸君と新年会。店員さんの接客態度が最悪で、すぐにでも本部に苦情を申し入れたい程でしたが、酒席とはこんなこともあるでしょう。帰りがけ、「今日の上原さんは酔っていませんね」と言われてしまいました。確かに、こんな夜もあるのです。

01月15日(日曜日)

快晴。夕方ジムに出掛けた他は終日原稿。

01月16日(月曜日)

曇り。明治大学最終週「日本語文献精読」は「春の雪」。「論文演習」は「研究調査報告」。みなさんよく頑張りました。

01月17日(火曜日)

晴。昼間は原稿、夜は渋谷で『うつほ物語』の会。納会。今年も皆勤。健康だけが取り柄のようです。夜、一次会のカニと二次会のコヒーがよくなかったようで、深夜、ひどい腹痛に。僕にとって渋谷(同じチェーン店でもあり)でのアルコールは鬼門のようで。

01月18日(水曜日)

快晴。明治大学今年度最終の「日本語文献精読」。「春の雪」の優雅を読む。松枝邸のモデル、西郷従道邸西郷山公園は重要ですね。映画は一段落付いた二月に行きたいと思っています。

01月19日(木曜日)

快晴。信州高遠の高校で小論文講座。ここは昨年来おなじみの高校で、いろいろご配慮いただく。休憩中には体育教官室(僕には呼びつけられて叱られた怖いところと言う記憶)で、陸上部顧問(棒高跳びが専門)の先生から珈琲を頂き、物語の冒頭と終わりにこの学校の陸上部の生徒さんがエキストラで出演していた「白線流し・夢見る頃を過ぎても」のスナップを見せていただく。かっこよくハードルを跳んでいた彼は、本日、風邪のため欠席とのこと。もちろん、講話の冒頭は「ドラマ見ましたよ」と始めました。

この地は、万葉学の泰斗、伊藤博先生の出身地と言うことで、『万葉集釈注』(集英社文庫ヘリテージシリーズ)第一巻の巻頭にある、子息・益先生の亡き父への追悼文を事前に読んで行きました。旧制松本中学時代(辻邦夫・北杜夫らの作家、国文学者では佐々木八郎、野口元大先生の母校)、この地・高遠の書店で購入したという、斎藤茂吉『万葉秀歌』が研究の原点であったと言うことから、早目に市街の中心地(典型的な温泉地の装いの町です)に着いて蕎麦屋の奥さん(お嫁に来て四十年だそう)から、この書店の話を聞く。この書店、代替わりして伊那市街へと移転して、今は郵便局の跡地だそうです。ところが、伺った高校の進路指導主事の先生の実家が、なんと伊藤先生の下宿先であったと言うお話で、随分盛り上がりました。今回、招聘して下さった書道の先生も、僕と同世代の学芸大出身の方であったため、80〜90年代の書壇の泰斗の話に花が咲きました。夜は松本の弟の家へ。三歳の甥っ子にあげたおもちゃのウルトラマンを、胸のポケットに入れて彼にアピールしましたが、「おじちゃん、ヘンだよ」の一言で反省し、原稿に専念することに。

01月20日(金曜日)

快晴から曇り。ETCの通勤割引(100q圏内、九時までに乗車)を利用して、長野道を更埴インターで折り返し、佐久インターへ(97.8q)。アルプスの山並みがあまりにも美しく、ことばに出来ない壮観さに圧倒される。なぜか姨捨山付近で氷点下のためかカーナビのシステムがダウン、土地勘で、あのややこしい更埴インターの南下に成功。失敗したら新潟方面に向かってしまいますから。かくして、実家で母を乗せて一路自宅へ。午後から勉誠出版で、監修の室伏先生企画の座談会を拝聴。参加のみなさんの行き届いた配慮で、編集プロセスまで道筋をつけていただくというおまけつき。お話も硬軟織り交ぜた物語論の最前線を披露できそうです。お楽しみに。

01月21日(土曜日)

大学入試センター試験に大雪。皆さんご苦労様。僕は、横須賀に住む叔母の所へ。この雪に空き空きの首都高速、横浜・横須賀道路で約二時間。道路には、はずれたチェーンやらヘルメットやら、普段、この道にはあってはならぬものの落下多数。雪でしなだれた木が道路を覆っているのを除雪する道路公団職員さんの作業で一車線になっているところもありました。数年ぶりの再会を喜び、表千家の先生をしていて、「雅」をこよなく愛する叔母が、京都の源氏物語関係名所に連れて行ってくれと言うので、近々の予定を約束して辞去しました。ここから大宮まで、またまた高速道路を使いましたが、車の熱でむしろ雪は解けており、そこまでは快調。母を新幹線に送り、自宅へ帰ろうとしたら、夕方、道が凍結する時間になってしまっており、ここからが地獄の沙汰。帰宅までなんと三時間(ふだんは40分)もかかったよ。。。へとへとです。

朗報。Nacsis Webcat『人物で読む源氏物語/光源氏TU』のカウントが100を数えました。小学館の『古典全集』や『新潮日本古典集成』は300近く入っているようですが、何はともあれ、ありがたいこと。推薦してくださった皆さんに、感謝です。

01月22日(日曜日)

快晴。終日原稿です。

01月23日(月曜日) Special Thanks 221,000 Hits

快晴。今日も原稿です。机上には校正二種類。頑張ります。時々、いかがわしい広告も出ますが、僕のサイトのスポンサーは楽天さんで、お騒がせのLDくんではありません。念のため。

01月24日(火曜日)

晴。終日デスクワーク。

01月25日(水曜日)

快晴。終日デスクワーク。

01月26日(木曜日)

快晴。明治大学で定期試験。三日に散っているため、例年通り三クラス合同で行う。試験開始と同時に、筆を走らせる音だけが響き渡りました。

関根賢司さん始め執筆者のみなさんから『源氏物語宇治十帖の企て』(おうふう、2005年)を頂戴しました。ゆくっり拝読させていただきます。

01月27日(金曜日)

快晴。終日デスクワークです。

01月28日(土曜日)

晴。清泉女子大学で物語研究会。「なりけり」と『狭衣物語』に関する大著の合評会でした。僕が「会の求心力が落ちている」と指摘したところ、「いいじゃん、遠心力が働いて」と即座に答えたベテランメンバーの発言に、一瞬の間をおいて、どっと笑いがはじけた夜でした。

01月29日(日曜日)

快晴。母校で『元輔集』注釈三首。日曜日でしたが、卒論の返却日にあたり、勉強している後輩に当たる生徒さんもおりました。お近づきに『人物で読む源氏物語』のパンフレットを差し上げたところ、これで卒論を書いたとのこと。奥付まで確認せず、この叢書の編者が先輩だとは気付かなかったようです。


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