Last Up Date 2005.01.01          

日記を物語る 2005年12月INDEXホームに戻る 

            


12月29日(木曜日)

快晴。『人物で読む源氏物語/紫の上』でお世話になった川名淳子先生から、装丁も瀟洒な『物語世界における絵画的領域 平安文学の表現方法』(ブリュッケ.\5880)を頂戴しました。折しも自著の校正を始めたところ。また宮川葉子先生からは「柳沢吉里編纂の「続明題和歌集」」および「柳沢家」関係の抜刷を計08本も頂戴していました。僕の母の実家は甲州柳沢。この繋がりが前から気になっていました。この休みにじっくり拝読、勉強させていただきます。ありがとうございました。

12月30日(金曜日)

快晴。年末は今年の出版界の真打ちとも言うべき、河添房江先生の『源氏物語時空論』(東京大学出版会.\7140)を頂戴しました。桜襲に包まれた美しい装丁の本です。そっさく仕事そっちのけで読み耽りました。ありがとうございます。

12月31日(土曜日)

快晴。賀状を書き終えて一路信州へと向かう。上州の空っ風では道の勘所では減速したり、加速したり、運転を楽しみながら帰省しました。先週の講演会は、FM佐久平の情報番組でその模様がレポートされていたと聞かされる。今年は『源氏物語』に始まり、『源氏物語』に終わった一年でした。来年は紫式部がほぼ『源氏物語』を完成させた記念の年。各種イベントが計画されているようです。


12月01日(木曜日) Special Thanks 216,000 Hits

快晴。終日自宅でデスクワーク。仕事が溜まってやや焦り気味。

12月02日(金曜日)

快晴。夕方ジムに行った他はデスクワーク。運動不足になっているので、宅配、郵便物はあえて遠目の所を選んで徒歩で運び込む。しばらくこれは続けましょう。

12月03日(土曜日)

曇。所沢市松井公民館で「古典に親しむ会」梅枝巻。「草のもただのも女手も」について『人物で読む源氏物語/光源氏T』で提示した新見を披露。夕方はご近所のみなさんに大泉学園のイタリアンパスタの店で忘年会をしていただきました。ありがとうございました。

12月04日(日曜日)

曇のち雨。終日イレギュラーの仕事で都内を回る。夜は出張した弟と新座駅前のちゃんこ料理店で、お腹が破裂する程、お鍋をつつく。明日からまた節制です。予定ではできそうもありませんが。

12月05日(月曜日)

晴。明治大学「日本語文献精読」は三島由紀夫。いよいよ佳境。「論文演習」は手紙を読むからラストの「研究調査報告」へ。その後、東京會舘で角川源義賞贈呈式へ。いろいろな方とお話しさせていただく。ぼくにもたいへんありがたいお話を頂戴しました。美食で知られる料理と励みになるお話を賜り満腹の夜でした。

12月06日(火曜日)

快晴。雪の予報が快晴となる中、日本大学国文学科特別講義「源氏物語「琴」の世界」」を行う。マイクを置いた位置が良かったのか、低音を拾っていて、琴本来の、太古の遺音を復原できたように思います。パワーポイントも38面を用意し、雅楽もDVDで鮮明な画像が提供できました。曲目は「関山月」「酒狂」「梅花三弄」「龍翔操 旧名昭君怨」(部分)。終了後、感想を見せていただきましたが、とても好意的な内容ばかりで、心温まるひとときを過ごしました。その後、移動にかかる所要時間約07分の明治大学へ向かう。「日本語文献精読」はもちろん三島由紀夫。夜は國學院で『うつほ物語』「国譲」中巻。女一の宮懐妊の条。本年度最終回。早いものです。

12月07日(水曜日)

快晴。明治大学の「日本語文献精読」は「三島由紀夫」。プリント教材を忘れた人多し。青山学院女子短期大学のふたつの演習は、講読に加えて、「巻名について」「恋の分かれ道となった歌」「柏木論」「六条御息所と夕顔の君」。

12月08日(木曜日)

快晴。なぜか疼き出した歯痛と戦いながら終日自宅でデスクワーク。

12月09日(金曜日) Special Thanks 217,000 Hits

快晴。朝駆けから原稿。今日は茨城県日立市内の女子校で進路相談会。隣の音楽大学には二重、三重に生徒さんの輪が広がっていました。帰宅すると、倉田先生から叢書完結への暖かい励ましと共に『むらさき/42輯』(紫式部学会、2005.12)を頂戴していました。ありがとうございます。

12月10日(土曜日)

晴。午前中は原稿。夕方、池袋の大型書店を回り、學燈社「国文学/01月号」を購入。「学界時評・中古」の原岡さんには『人物で読む源氏物語/桐壺帝・桐壺更衣』で、吉海直人さんともども、「龍虎相打つ」、記念碑的な巻頭座談会をしていただいたのですが、この叢書と座談会を「時評」で大きく紹介してくださいました。目次裏の広告もタイムリー。ありがとうございました。夜は、日本文学協会委員会。二次会、御茶ノ水駅前の「おきなわ軒」で例の如し。

12月11日(日曜日)

曇。朝一番のニュースは地元の交番でお巡りさんの拳銃自殺。コメントはさし控えます。午前中は原稿。夕方、交通渋滞の根源となっていた量販店を回り、事務局さんから特別に頂戴した中古文学会の秋季大会のポスターを入れる額を探しに、二店を回る。この学会では都合三回発表しましたが、終了後その都度頂戴して家に飾っているのです。

土曜日の委員会で久しぶりにお会いしてリンクをお願いした工藤先生の少数民族文化と日本をリンクしました。議論になった「憲法九条」論は、ぜひとも一読を。

12月12日(月曜日)

晴。明治大学「日本語文献精読」は三島由紀夫の「文化防衛論」を読みました。「論文演習」は「研究調査報告」。力作揃いで満足。帰宅すると、「■古典文学をよむために・『源氏物語』の本文批判―河内本本文の音楽描写をめぐって 」を書いた「解釈と鑑賞/特集・文と文の諸相」(至文堂.2006.01)が届いておりました。ぜひ御覧あれ。

12月13日(火曜日)

快晴。運転免許証の更新のため、鴻巣の免許センターにで講習を受講。気の緩みが事故に繋がると思い、今までの更新講習の中で最も気合いを入れて聞いて参りました。夕方、明治大学へ。「日本語文献精読」はもちろん三島由紀夫。メディア棟から眺める渋谷・世田谷の町並み、下を走る首都高速の車のライトもそれなりの景ではありますね。

12月14日(水曜日)

快晴。明治大学の「日本語文献精読」は全クラス、適性試験と漢字の月例試験を実施しました。これに「三島由紀夫」。青山学院女子短期大学のふたつの演習は、講読に加えて、「香について」「平安時代の生活」「雲居の雁と落葉の宮」。さらに慶應で今年最後の「小右記」の会。例会は今年も完走しました。黒板先生には座談会『人物で読む源氏物語/光源氏U』に参加して頂き、「楽しかった」と喜んで下って、こちらもありがたく思っております。

12月15日(木曜日)

快晴。夕方、打ち合わせに出向いた他は自宅で仕事。昨年お世話になった紫式部顕彰会 をリンクしました。

12月16日(金曜日)

快晴。夕方ジムに行った他はデスクワーク。午前中、慢性化した歯痛でパンを囓ることすら出来ないほど苦しみ、薬局で鎮痛剤を購入。昼休みに服用して横になってうとうとしていたら治っていました。薬は効かないものという固定観念が吹っ飛びました。

12月17日(土曜日)

快晴。物語研究会例会のため、横浜のフェリス女学院大学へ。湘南新宿ラインを往復使ったけれど、横浜に行く時、「これは旅だ」と思っていたことが嘘のように早い。世の中便利になったもの。もちろん、発表二本は充実した内容で、出席者も三十数名で盛会となりました。

12月18日(日曜日)

ここ一番の冷え込みと共に空は快晴。午後から母校、首都高速で渋谷に移動して仕事。さらに余明先生のスタジオで「酒狂」。一応、OKを頂戴して、次の曲は上海からの指示を待つことに。帰宅しても弾琴。そして原稿に目を通しつつ夜は更けて行きました。

12月19日(月曜日)

晴。明治大学「日本語文献精読」は三島由紀夫の「文化防衛論」。「論文演習」は「研究調査報告」。「女性ファッション誌の体系」「仮面ライダー」「テロについて」などなど。今週も力作揃い。また、僕の記憶力、物知りぶりに感心してくれてありがとう。

12月20日(火曜日) Special Thanks 218,000 Hits

快晴。川口市内の高校で今年最後の出講となる「源氏物語の音楽」」。乾燥しているために「琴」もよい音が響きました。明治大学の「日本語文献精読」はもちろん三島由紀夫。所蔵の三島映像を堪能しました。

12月21日(水曜日)

快晴。今年最後の明治大学の「日本語文献精読」。このクラスは三島由紀夫の「文化防衛論」に始めて取りかかる。進度がこれで全曜日揃いました。空き時間にはメディア室でDVD教材作成のためお世話になる。移動した青山学院女子短期大学は三時限目が休講のため、四時限目もお茶程度。夕方、五反田で松山バレエ団の「くるみ割り人形」を見る。印象派の絵画の中の踊り子達が、優雅に舞っているような、贅沢なひとときを過ごしました。素敵なプレゼントありがとうございます。

12月22日(木曜日) Special Thanks 218,000 Hits

快晴。夕方ジムに行った他は終日自宅でデスクワーク。暮れの自分へのご褒美に『神奇秘譜』(1函3册)を購入しました。四半大版の刷りも新しい版本です。「本書是現存最早的中国古琴譜専輯,“太古神品”多是南宋以前的曲譜,有些還遠至唐代,包括广陵散、華胥引、古風操、高山、流水、陽春、酒狂、小胡笳等16首;“霞林神品”是未経南宋末期“紫霞琴派”改動的,宋末以来民間流伝的譜本,包括广寒遊、天風環佩、神遊六合、白雪、鶴鳴九皋、烏夜啼、瀟湘水雲、庄周夢蝶、離騷等曲譜46首。影印本」(出版説明より)。

12月23日(金曜日)

快晴。市町村合併で郷里がさらに拡大した新・佐久市の佐久市浅科図書館主催の日本文学講演会・「源氏物語入門−名場面を読む」を、冠雪した浅間山を背にした佐久市文化交流館浅科の視聴覚室で行う。熱心なスタッフ、聴講のみなさんに支えられ、無事、今年最後の大仕事を終える。終了後、若い女性記者さんの取材を受けてちょっぴりご機嫌。明日の記事を楽しみにさっさと就寝。

12月24日(土曜日)

雪のち快晴。さっそく信濃毎日新聞講演会の記事が掲載されていました。共同通信取材の著者インタビューも全国に先駆けて掲載して下さいましたし、最近、映画監督の崔洋一さんも、「映画を作ると真っ先に取材に来てくれるんですよ」と相好を崩して絶賛していた県内最有力紙。と言うより、この夏も高校の先生から伺いましたが、地元のシェアは朝毎読三紙を完全に圧倒し、読んでいない人はいないほどの影響力があるという。ありがとうございました。それにしても最高気温が氷点下という佐久・軽井沢地方は本当に寒かったけれど、雪の風花はことばを失うほどの美しさ。年末アップしましょう。

12月25日(日曜日)

快晴。練馬、渋谷と駆け回る。道は空いていました。留守番電話には紫式部顕彰会 の角田先生のお声が入っており、びっくり仰天。慌ててお電話を差し上げる。お送りした『人物で読む源氏物語/光源氏U』等、この十巻をたいへん喜んでくださり、励ましのお言葉を頂戴する。来年度の完結を決意と共に御約束しました。

12月26日(月曜日)

快晴。先週末の信州ツアーの写真をアップしておきましょう。(関山月」「龍翔操 旧名昭君怨」弾琴、軽井沢、信濃追分付近)

12月27日(火曜日)

快晴。午前中出掛けた他は家で仕事。いよいよ年の瀬ですね。

12月28日(水曜日)

快晴。雪は美しいけれど、愛車 にこびりついた泥がしつこくて、いつまでも落ちないのはなんともはや。信州から戻ってきて二度目の洗車をしました。夜には来年春刊行の自著の校正が届く。漢籍から引用した漢字はほとんどゲタ状態〓〓で、打ち出し原稿からこれを「楷書」で転記しつつ夜は更けてゆきました。校正は、僕の地元の清酒・「佐久の花」をこよなく愛すという肥後出身のくの一さんにお願いすることになっています。


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