Last Up Date 2005.12.01          

日記を物語る 2005年11月INDEXホームに戻る 

            


特別講義・講演会のお知らせ

日本大学国文学科特別講義「源氏物語「琴」の世界」/12月06日(火曜日)午後13;00〜14;30/場所:2号館2階232教室/聴講歓迎。

日本文学講演会・「源氏物語入門−名場面を読む」/12月23日(金曜日・祝日)午後14;00〜15;30 /場所:佐久市文化交流館浅科/聴講無料、ただし先着50名まで(佐久市立浅科図書館主催)。


11月28日(月曜日)

晴のち曇り。明治大学「日本語文献精読」は三島由紀夫。「論文演習」は手紙を読む。この週あと四回となりました。

11月29日(火曜日)

快晴。午前中は原稿を書き、明治大学へ向かう。「日本語文献精読」はもちろん三島由紀夫。夜は國學院で『うつほ物語』「国譲」中巻。女一の宮懐妊の条。

11月30日(水曜日)

快晴。明治大学の「日本語文献精読」はこちらも「三島由紀夫」。月例試験は「法科大学院適性試験問題」の「推論・分析力」から一題に漢字。成績良好者には出席免除権、不良者には歌舞伎観劇のレポートを書いていただきます。青山学院女子短期大学のふたつの演習は、講読に加えて、「年中行事」「夕顔と玉鬘について」「乳母子」「光源氏と薫」。どこかに掲載してもらえそうな秀逸の報告もありました。今夜は慶應大学で『小右記』長和二年正月条。十九日条では、「上東門院」の「女房」、すなわち、紫式部に逢うことが出来ました。


11月01日(火曜日)

快晴。学園祭休みのため、本文校訂の確認作業。一太郎2005を使用して、ルビの一括変換などの機能を駆使する。ただし、明融本や大島本の場合、例えば、「対面」を「たいめん」「たいめ」と二種類使っている場合もあり、単純作業以外には適用不可なので、安易に多用しない方がベター。夕方、渋谷で『うつほ』の会・国譲巻。開始前、針本先生から最近入手された古筆切を見せていただく。河内本系の四半本(大型本)で、『人物で読む源氏物語/紫の上』勉誠出版の巻頭を飾る、池田和臣先生架蔵で伝為家筆のツレと思われるとのこと。眼福。さらに余明先生のスタジオで「酒狂」のレッスン。帰宅しても撫琴は続きました。

11月02日(水曜日)

快晴。学園祭休みのため、午前中はデスクワーク。来年春出版予定の単著の「あとがき」の日付を「文化の日」と書き添えて、出版社に一括入稿。図版も貼り付けたものであったため、ブロードバントでも10メガバイトのデータを送るのに数十秒かかりました。午後から青山学院女子短期大学へ。演習はふたつとも発表は中休みにして、宝塚の『あさきゆめみし〜源氏物語』を視聴。感想を書いていただきました。中には『源氏物語』のイメージが壊れたと記した人もいて、ほんとうに好きなんだなあ、と感心する。六条がかみ砕いていた深紅の薔薇を見て「薔薇は当時からあったのですか」と言う質問複数。答えは来週。研究棟でお会いした『人物で読む源氏物語/光源氏U』執筆者の先生から注釈の中に図版として入れた「五六の溌剌(はら)」の弾琴の写真を褒めていただく。こういうところを見ていてくださる方があるのですね。心が温まりました。帰宅すると文化の日の朝刊に掲載される勉誠出版の広告のゲラが届いておりました。御覧あれ。

とても素敵なブログを見つけました。こちらも御覧下さいませ。

11月03日(木曜日)

晴のち曇り。終日、デスクワーク。疲れたので、妙音沢の路樹公園を降りて散歩していると、近所の高校のグラウンドで練習試合をしていました。実際に間近で見ると、画面を通して均質化された映像とは別の世界が広がります。「なんであんなボールを振るの?」と疑問に思うことでも、牽制球で気をそらしたりして打者の集中力をそいだりするテクニックも重要な要素なのですね。これもまた勉強になりました。試合は地元の高校の圧勝でした。注釈の点検も新解釈を思いつき、筆は進みました。今日は文化の日。

11月04日(金曜日) Special Thanks 213,000 Hits

快晴。終日デスクワーク。ただし、筆が乗ってすらすら、というわけではなく行きつ戻りつ進めております。

11月05日(土曜日)

晴のち曇り。所沢市松井公民館で「古典に親しむ会」梅枝巻。最初に「紫式部伝」の草稿を聞いていただく。ついで、「梅枝」の巻に合わせて香を焚きながら、この巻を読みました。夜は池袋でちょっとした打ち合わせ。大型書店での自分の本の並び具合が気になるのは致し方なし。そこで、絵本宇津保物語を見つけました。かわいい挿絵に英文と邦訳が添えられています。惜しむらくは解説が古いこと。とりわけ、「琴」が「箏」の解説になっているのは、まさしく玉に疵。

11月06日(日曜日)

曇りのち雨。本日も午前はつれづれのデスクワーク。午後はのんびり。たまには頭も休ませてあげないとオーバーヒートしてはいけませんので。

11月07日(月曜日)

晴のち曇り。明治大学。「日本語文献精読」は三島由紀夫。「春の雪」はまだひとりも観て居らず。教材として昨年から取り入れています。「論文演習」は手紙を書く。昨年、男子生徒が「かしこ/御許に」を連発したのを反省して、「ボーイズには禁じ手のことば」であることを強調する。「法科大学院適性試験問題」は馴れてくると簡単に解けるような気がしてきました(ただし、気力が必要なり)。

11月08日(火曜日)

快晴。午前中は撫琴と原稿書き、東京大学史料編纂所のサイトでデータベースから史料収集。明治大学の「日本語文献精読」は二週戻った感覚で「それから」最終回。参考書に掲げた『漱石文学全注釈/それから』を確認に来て、図書館に予約を入れるという学生さんが居ました。レポートが楽しみです。

11月09日(水曜日)

快晴。明治大学の「日本語文献精読」はこちらも「それから」を終える。青山学院女子短期大学のふたつの演習は「国宝源氏物語絵巻」の復原の模様を昨日、編集したDVDで観る。ただし、ハードの違いからか、チャピターを入れた場面で画面が乱れるのが気になりましたが、画像はビデオより遙かに鮮明でした。専攻科では発表も一本。「横笛」巻の精読に「夕顔と玉鬘について」の発表もよくまとまっていました。

11月10日(木曜日)

快晴。昼間はデスクワーク。夕方からは慶應で「小右記」の会。キャンパスは紅葉して晩秋の気配でした。

11月11日(金曜日)

快晴。午前中はデスクワーク。午後から、春日部市民会館の進路相談会でたくさんの高校生の話を聞く。お隣の広報兼務の先生も、空いている曜日が同じなのか、この手の会場ガイダンスではおなじみの先生でした。三年生はあと三ヶ月で受験本番。がんばってください。

11月12日(土曜日) Special Thanks 214,000 Hits

快晴。仕事で蔵前に出向き、帰りがけ、明治大学図書館へ立ち寄る。すっかり陽の落ちた川越街道は車両集中による自然渋滞で疲労困憊。

11月06日(日曜日)

快晴。お世話になっている方が門下生と言うことで、目黒雅叙園で、「華道家仮屋崎省吾の世界」へ。鮮やかな花の映像が目に焼き付きました。

11月14日(月曜日)

晴のち曇り。明治大学。「日本語文献精読」は三島由紀夫。「文化防衛論」から。「論文演習」は手紙を書く。まず、添削から始める。

11月15日(火曜日)

晴れのち曇り。明治大学。「日本語文献精読」はこちらも三島由紀夫。その後、渋谷で『うつほ』の会・国譲・中巻を丁寧に読みました。

11月16日(水曜日)

晴れのち曇り。明治大学。「日本語文献精読」。午後は青山学院の創立記念日と言うことで、そのまま教員端末室で原稿を書いたり、同僚の先生と原稿の打ち合わせをしたり、さらには教務の方と来年度使用教室まで打ち合わせしたりと時間を有効に使ったつもりです。

11月17日(木曜日)

晴。午前中はデスクワークやら電話で年明けまで含めた遠征の日程調整。午後は蔵前に出向き、帰りは久しぶりのジム。こういう汗はいいですね。

11月18日(金曜日)

快晴。午前中はデスクワーク。午後から、茨城県石岡市の高校で「『源氏物語』と音楽」。常陸国府跡がすぐ脇にある「風土記の里」なので、浮舟と継父・常陸介の話から「吾妻琴」「和琴」そして「弾きもの」という流れの概説を展開。乾いた空気に琴の音色も澄み渡りました。

11月19日(土曜日)

快晴。立教大学で物語研究会。入試シーズンと言うことや、大会、九月例会を経て(当該条参照)、百人規模の広い会場には全部承知の関係者と新入会数名の20人前後の会でした。まあ、こうした状況は僕からすれば想定の範囲内ですが、想定出来なかった御仁には、大人の責任を考えていただくことにして。それはさておき、発表の「伊勢」「狭衣」はともに力作で内容の濃い報告でした。二次会では、先の中古文学会の話題となり、琴の手捌きから、女三宮は器用だったとか、演奏している僕が顔を紅潮させていて、「上原さんでも緊張することがあるのか」だの、あたかも心臓に毛が生えているかのように言われ、酒の肴にされる。先日も女性の友人から同様のメールを頂戴していました。あれは演奏会ではなかったのだから、口頭発表と演奏という別の緊張が交錯したと言うことです。僕も人間ですから。。。

11月20日(日曜日)

快晴。午後、ジムに行った他は終日自宅でした。

11月21日(月曜日) Special Thanks 215,000 Hits

晴のち曇り。明治大学「日本語文献精読」は「文化防衛論」。「論文演習」は手紙を書くの二回目。今年の作品、書式は整いました。

朗報。NACSIS WEB CAT上では『人物で読む源氏物語』が、同時期刊行の巻別他社本に、大学図書館での所蔵件数でほぼ肩を並べた模様。刊行から半年のまだ折り返し点、執筆者の皆さん、またがんばりましょう(でも一部を除き締め切りは全巻過ぎていますけど >(;;)< )。よろしく!

11月22日(火曜日)

快晴。明治大学の「日本語文献精読」はこちらも「文化防衛論」。今日は勉強会も休みなので帰宅してまたのんびり。

11月23日(水曜日)

快晴。新典社から『古代中世文学論考/第16集』が届く。これは以前、古代言語蔵開の会で報告したもの。他の論文も多彩で読み応えあり。ぜひ御高架をお願いします。

11月24日(木曜日)

快晴。午前中はデスクワーク。午後から茨城県下妻市内の高校で「『源氏物語』と音楽」。琴の演奏も来年度用のブローモーションビデオとして撮影する。すると、後から学校の方でも、広報用に、と写真をたくさん撮って下さいました。帰りがけ、美しい夕日が富士山の山裾に沈んでゆくのを眺める。時に16;20分頃のことでした。

11月25日(金曜日)

快晴。夕方ジムに行った他は終日デスクワークでした。このくらい家にいないと年間二千枚の原稿は書けません。

11月26日(土曜日)

快晴。白百合女子大学で『浜松中納言物語』を読む。ひとつの形容詞「らうたし」「らうたげなり」は『浜松』の文脈を通して『源氏』の解釈も変更が必要なことを教えていただく。さっそく、点検中の注釈に書き込みました。

11月27日(日曜日)

快晴。午後、母校で『元輔集』の研究会。何年もかけて作った原稿の再点検ですが、あらたに読み直しているような感があります。


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