Last Up Date 2003.08.01          

日記を物語る 2003年07月INDEXホームに戻る             


07月28日(月曜日)

高木信さんから『CD−BOOK 読む。平家物語』(武蔵野書院)を、古瀬雅義さんより「長久二年弘徽殿女御生子歌合がもたらしたもの」『狭衣物語の新研究 頼通の時代を考える』(親典社)の抜き刷りを頂戴しました。前者は俳優の嵐圭史さんの朗読CD入りで、カバーも美麗。初学者用とは言いながら、ニューメディアを駆使した新しい書物となっています。古瀬さんのは大変な長編力作論文。「歌合」と言う文学テクストから歴史テクストという物語外テクストを構築する試みとでも言うべきでしょうか。感謝です。

07月29日(火曜日)

紀時文に関する文献を整理してみました。しばらくこれを眺めながら構想を練ることになります。

07月30日(水曜日) Special Thanks 133,000 Hits

午前中の雨も午後は晴れ間も見えて蒸し暑くなる。行動そのもののあれこれがスローになって消化する仕事のペースが落ちる。でもこれが僕の一年のペース作りには有効なのかも知れません。

07月31日(木曜日)

開けはなった早暁の窓の外から、平林寺の鐘の音が聞こえてきます。その昔はこの鐘の音が人々に時を告げていたのでしょう。防音対策がしっかりしているせいか、平林寺よりそばにある関越自動車道の新座料金所付近の車の音はほとんど気にならない静かな住宅街です。


07月01日(火曜日)

一年の折り返し点。長時間、車の冷房に当たっていたら風邪を引いた模様。夜、見たドラマ『ウーターボーイズ』は面白かった。山梨県竜王町のロケのようですが、のどかな風景は僕のふるさとを連想しますね。

07月02日(水曜日) Special Thanks 130,000 Hits

曇天。本サイトもめでたく13萬アクセスを達成。開設以来五年、偉大なるマンネリズムを目指します。マンネリズムも持続が力となることもあるでしょうから。

07月03日(木曜日)

曇天から雨となる。夜は弾琴。明日は晴れたらこれを披露してみましょう。

07月04日(金曜日)

小雨から晴天となる蒸し暑い一日。明治大学の「論文演習」は『道成寺』を見て構成を考える。三百人劇場で行われたもので、池端慎之介の「葵上」のこともよく覚えています。ネットで調べてみると、今から十五年前に行われたもので年月の流れを感じます。この資料映像を明治の視聴覚センターでリマスタリングしてもらった貴重なものです。移動して青山学院女子短期大学へ。「演習」は、事前に担当者が最終面接の届け出があったので、「横笛」巻の講読に切り替えて、「吹き物」関係をビデオで、琴は僕が弾いてみました。初めて聴いた人はかなり喜んでくれました。続いての「講読」の「早蕨」巻。ここでも匂宮が梅の香の中で箏のことを弾く場面があるので、こちらでも「梅花三弄」を弾く。曲想がマッチしていたのはよかったですね。夜は大学の真ん前にある青山円形劇場に初めて入り、伍芳さんのコンサートへ。席も見やすい最前列で、その運指法までたっぷり堪能することが出来ました。

07月05日(土曜日)

蒸し暑い一日。所沢の松井公民館で古典に親しむ会『源氏物語』「蛍」巻。季節にもふさわしい玉鬘の物語を熟読しました。

07月06日(日曜日)

早朝は雨。夕方の京都は土砂降り。そして深夜の東京は曇り。龍谷大学大宮学舎で日本文学協会23回研究発表大会。僕は全く浮気もせずに古代部門の発表を聴く。和歌、『うつほ』『源氏』斎院・斎宮の物語史とバラエティーに富んだ布陣で質疑応答も活発だったけれど、質問者は知っている人ばかり。これでは某研究会が西に移動しただけのような気もしないでもないけれど、まあ、いいでしょう。参加者230名、懇親会も90名という大盛況。懇親会で風間編集長から4月号「子午線」の僕の問題提起について、次々号にコメントを載せるとの話を伺う。日文協はこのフットワークがあればこそ、日本文学協会なのだと思いました。みなさんお疲れさま。教訓・京都にはコンビニATMなるものは存在しないらしい。。。。

07月07日(月曜日)

天を仰いでも雨のみ落ちてくる七夕の日。明治大学の「国語」は森鴎外の「航西日記」「独逸日記」そして『舞姫』。あと一回しかなく忙しくて御免なさい。「論文演習」は『道成寺』、そして芥川の短編を論じてプレゼン。教材提示装置を活用していますが、鉛筆が薄いとよく読めずプリントアウトして来る用意周到な人の方が好印象なのは言うのでもありませんね。来週は、最終回がんばりましょう。

07月08日(火曜日)

雨。そろそろ夏休みの予定を組まないといけませんね。やや締め切りを過ぎた原稿の最終チェック。出来はまあまあかな。

07月09日(水曜日)

終日雨。群馬へ遠征予定でしたが、直前の志望調査で計画変更となってすこし時間が出来ました。『うつほ物語』のページ物語研究会ふたつのページを若干増補しておきました。

07月10日(木曜日) Special Thanks 131,000 Hits

雨。洗濯物が乾かなくて困りますね。都内某独立行政法人に画像使用許可の電話をしてみました。手慣れた説明に、大量の使用許可をこなしていることがすぐわかる、型どおりの内容でした。琴は蕭条とした、よい音が響いています。

07月11日(金曜日)

小雨から晴天となる蒸し暑い一日。明治大学の「論文演習」は添削。同語反復、近接同語をチェックしました。暑い夏の装いの表参道を抜けて青山学院女子短期大学へ。「演習」は、またまた発表者が就職活動のため、「鈴虫」巻の講読に切り替える。仏教思想関係を細かく解説。後期の発表が楽しみです。続いて「講読」は「早蕨」巻。中の宮の都入りまで話して、前期はこれで読み切り。後期の「浮舟」も履修してくださいね。夜は、六本木ヒルズを横目に、麻生十番を抜け、三田の慶応で『小右記』の会・前期最終回。一区切りの一日でした。

07月12日(土曜日)

蒸し暑い一日。渋谷の松濤美術館へ、伏見靖先生の「中国文人の世界」なる演奏会に出かける。「陽関三畳」「瀟湘水雲」「関山月」「漁樵問答」「平沙落雁」の五曲。会場は立ち見の出る盛況でしたが、みなさん真剣に耳を傾けていらっしゃいました。絹絃の低音が心地よく、今も脳裏で残響しています。

07月13日(日曜日)

またまた雨。明治のレポート、森鴎外の漢詩の小テスト×120人分に目を通す。分析的なものに混じって、好き嫌いを書いてくる人も若干あり、こうしたものには添え書き。レポートの内容も視点も学生気質も大学によって全く違うということ。特に今年はそれを感じます。

07月14日(月曜日)

雨。明治大学の「国語」は森鴎外の『舞姫』。帰り際に「みんなどっぷり暗くなりましたよ」と言われてしまいました。前期最終回なのに御免なさい。「論文演習」は芥川の短編の批評のプレゼンの二回目。教材提示装置でも見やすい原稿を作ってきてくれた人が増えたのは喜ばしいことです。前期お疲れさま。テストがんばって。

07月15日(火曜日)

比較的過ごしやすい一日。新潟のとある高校へ。途中、長岡駅の待合室で、違う学校へのガイダンスに向かう幹部役員さんと御一緒し、新潟県内の専門学校は80校もあり、専門学校進学率は全国一位であることなどを伺う。確かに、専門学校のガイダンスは120名なのに、大学・短大のこちらは32名でした。直前のAO入試対策で志望理由書の書き方など。ほとんどの人は県内に進学のようですね。帰りがけ、電車も三時間近くないんだから、近くにある白鳥の瓢湖へ行きましょう、と旅好きの先生に誘われ、徒歩で湖へ。最近、ドラマのクライマックスで使われたそうですが(舞台となった高校の進路案内のポスターは当社提供とのこと)、今は帰りそびれた白鳥も数羽で、一面、蓮の葉が湖を覆っていました。白鳥が飛来する季節には湖そのものが真っ白になるほど壮観な眺めであるという。その頃、もう一度仕事があるといいのですが、そうはうまくはいかないでしょう。

07月16日(水曜日)

曇り。東武線沿線にある栃木県南部の高校へ。二年生のガイダンスだったため、まったく興味を示さない生徒さんもちらほら。AO入試などの実質青田買い状態の加速のために詮無いこととは言いながら、なんとか動機付けの端緒にしなければなりません。ガイダンス開始後、欠席が判明した大学の分も話したつもりだけれど、アンケートにはその学校への不満も書き込まれていました。学校も今週で休みになるため、こうした旅も今季は今日が最後となる模様。

07月17日(木曜日)

曇天から雨となる。車の定期点検をしたら、ブレーキ部分が摩耗して、かすかに警告音が鳴っているとのこと。確かにCDの高音かと思っていたけれど、おかしな感じはしていましたが。今の車は、微に入り細に入り、安全性が保障されて居るんですね。感心しました。でも、作業が長引いて僕の次の仕事に間に合わず、愛車は一晩工場でお泊まりに。 天安門事件の前年に訪ねた北京を走っていたタクシー(日本車の中古)は、「こんなんで100qも出すのかよ」というオンボロでしたが、あれでも走るのだから、と言う思いはありつつも、むしろ親身に面倒を見てくださる工場のみなさんに感謝すべきこと。

07月18日(金曜日)

梅雨の典型的な一日。明治大学演習最終回。所沢の自動車工場から高速を使って直行するもレポートは落掌できず。あわてていたためか、車のキーを取り忘れ、JAFをキャンパスに呼ぶことになり、守衛室で待機する栄に浴す。あらゆる質問に答えられるよう、さまざまなデータがあちこちに掲示してありました。JAFは十年会員継続でゴールド会員になったばかり。すばやい出張作業も無料と聴けば、今後も誓って会員継続です。月刊「JAFメイト」の林望先生の連載の終了は残念ですが、車の死角やら、行楽地、温泉特集など楽しい雑誌です。同潤会アパート前の壁面も鮮やかな表参道を抜けて青山学院女子短期大学へ。「演習」のレポートのために僕を待っていてくれた人も数名いました。お歳暮は「紫式部伝」の抜き刷り。今夏、続編を書きます。試験は大過なく終わりましたが、皆勤なのに試験だけ来ない人が居ました。携帯に連絡してもらったけれど、どうしたんでしょうね。

07月19日(土曜日)

傘を持っていたものの一度も開かず。物語研究会参加のため、横浜市立大学へ。散逸物語『岩垣沼』と『今鏡』の二本。質疑等も含め盛会でした。夏の土佐の大会の準備も万全のようですね。

07月20日(日曜日) Special Thanks 132,000 Hits

テストその他に目を通して、書類を整理。ボチボチ行きましょう。

07月21日(月曜日)

今日もテストの採点その他。夏休みは始まったばかり。ボチボチ行きましょう。お寄りいただいてもこんな感じがしばらく続きます。

07月22日(火曜日)

天気もそこそこ、日程的にも都合がよいので、行田市にある、さきたま古墳群の国宝の鉄剣を見に行こうとしたら、本日は振り替え休館日と言うことに途中で気付き、所沢〜川越周辺を徘徊して帰宅しました。この夏は紫式部伝の続編を書くため、文献渉猟中です。

07月23日(水曜日)

曇天。明治大学「国語」の定期試験。三クラス合同で延べ117名。数人欠席があったようですね。僕の試験ですべて終わりとなり、夏休みに突入すると言うことで、多摩川でバーベキューパーティーのクラスコンパをする幹事さんが前金を徴収していました。リップサービスで誘ってくれたのはうれしかったけれど、「君たちの青春は美しい」とだけ言っておきましょう。図書館で廃棄処分となった漢学者の遺稿集をもらってきました。貸し出された形跡がなかったのでそれが基準のようです。この本の著者の息子さんに僕は『論語』を二年も習った著名な方の(しかも平成元号考案者のお一人)、その父君なのですが、この父はさらに偉かった。。。七歳の現・皇太子に『論語』の素読を進講していた写真があり、五高時代の恩師は夏目漱石と小泉八雲だったという。さらに凄いのは某女子大の講師を54年も続けていたこと。僕の母校にも、東京帝国大学教授と兼務で15年間教授でいらした。そう言えば、息子さんも自己紹介で「父が勤めていたので」と話しておられました。そろそろ白寿でしょうが、まだまだ御壮健で、國語國字問題に取り組んでおられるようです。とにかく、とにかく凄すぎる父と子 。。。。

07月24日(木曜日)

曇天。青山学院女子短期大学に点評を提出して前期の大学関係の仕事は完了。図書館でこの夏の原稿のための本を借りてきました。帰りの車の中で、東洋大学の朝霞キャンパス撤退の報。郊外型の大学としては画期的な決断だと言えるでしょう。勝ち組・負け組が見え始めたと囁かれるこの時期にこの決定はどのような効果をもたらすのでしょうか。

07月25日(金曜日)

前期は終わったと思っていたけれども、新潟三条市内の高校で推薦用の論文指導そのほか。少年時代にファンだった某プロスポーツ選手の母校でした。五月には同じ駅の北側にある高校に来たことがありました。秋に向けて数回を予定しているとのこと。車窓からは雨が降ったり止んだり。幸い僕は傘も持たずに家を出たものの、一度も濡れずに帰宅できました。

07月26日(土曜日)

青空も覗いて、東海地方まで梅雨明け宣言。車で神奈川方面に向かうも、高速、国道ともに大渋滞でほぼ半日を車中で過ごす。ひとやすみしてからジムに向かうも、今ひとつ気合いが入らず。こんな日もたまにはあります。

07月27日(日曜日)

南大塚の日本文学協会事務所で『枕草子』の会。「たとしへなきもの」のあたり。新しい人もたくさん見えました。終了後はひさしぶりにカラオケ。新メンバーには随分上手な人がいますね。


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