Last Up Date 2002.09.01
08月30日(金曜日)
ひらたすら勉強して明日話す内容をまとめる。だんだん構想のスケールが大きくなってしまいました。夕方は、三日連続のジムで筋力トレーニングに水泳。でもまだまだですね。夜は、出張中の弟と新大久保。韓国料理はやはり辛かった。
08月31日(土曜日)
渋谷で研究会。自分で納得していても、聞いてくださる人に通じないことばは意味がありません。やはり、論文化する前に聞いていただくという基礎作業はあだやおろそかには出来ないということ。参加者のみなさんに感謝しています。
08月01日(木曜日)
暦の上では今日からが夏休み。新刊情報をたよりにジュンク堂へ。おひさしぶりの某氏も、たくさんの購入図書を抱えていらっしやいました。僕もそろそろ原稿書かないとね。
08月02日(金曜日)
白百合で『浜松中納言物語』を読む。平日だったので、若いものけんメンバーの何人かが、研究サポートの仕事をしていました。
宗雪修三さんから『源氏物語歌織物』(世界思想社、2002.08.10 刊行、\2500)を頂戴する。本を作る際には、網羅型とエッセンス収録型とがありますが、本書は後者で、宗雪さんの自信作ばかりが収められています。僕がものけんの事務局時代は、宗雪さんがプロデューサーの役割だったので、九十年代後半の会が、極めて緊張感に満ち、また参加者にいくばくかの充実感を与えていたとすれば、それは宗雪さんのリードによるものであると敢えて記しておきます。熱い議論の中で我々が作り上げた運営理念やそのマニュアルは理想的なものであったと思っています。本書によって、会の勢いが、再びその熱い理念と志向性に学び、再度上昇気流に乗ることを願います。
08月03日(土曜日)
足かけ十二年目に突入した松井公民館の古典に親しむ会は『源氏物語』「玉鬘」巻。大きな蓄積をさせていただいています。
08月04日(日曜日)
ふたたび新刊情報により本屋へ。お目当てのそれは見つからず。専門書だから、神保町の東京堂あたりまで行かないと、秋の学会まではお目にかかれないかもしれません。自分の本の構想もボチボチ考えていますよ。
08月05日(月曜日)
暑い一日、どこへ行っても大渋滞で半日車の中で過ごす。たまらん。
08月06日(火曜日)
夕方、水泳。やはりこれだけ暑いと人は自然と水が恋しくなるらしい。帰りがけに座った電流の流れている健康イスは、効果覿面、帰宅した直後、ソファに横になった僕をあっという間に夢の中へ誘ってくれました。
先月書いた書評のゲラが届きました。来月号の「日本文学」に掲載される予定です。
08月07日(水曜日)
伝能因所持本『枕草子』に「湯はななくり の湯」と謳われている三重の温泉湯元 榊原館のウェブマスターより、リンクの依頼がありました。おなじく伝能因所持本に登場する「はくたく」「へいだん(餅餤)」を揃えた、「平安麗御膳」を用意なさっています。
08月08日(木曜日)
深夜に罵声が響き渡る。以前、火事の火元となった家が今は空き地になっており、草茫々では夏に虫が発生するので、ボランティアで草刈りをする代わりに狭い路地の車を一時停車できるようにと、地券継承者(損害賠償請求で大もめだった方)と話し合いが出来ていました。そこで、いつものように、ご近所さんが、仕事を終えてみなとお酒を飲んでいたところ、新しく引っ越してきた新住民が「ここは俺の土地だ」とばかり、警察に違法駐車として通報、鍵と車検証を抜いて藪に捨てたというのです(唖然)。第三者の僕が調べてみると、不動産屋が「(みんながしているから)留めてよい」と余計な知恵を付けただけ。にもかかわらず、仲介した不動産屋の土地であると勘違いして通報に及んだことが判明。騒ぎが静まって寝静まった後、この新住民、もう一度引き返し、問答無用で暴力を振るったことまで判明しました。もちろん、被害者は病院を回り、被害届を出すそうですが、不動産屋に「確かめもしないで勝手なことを言うな。警察にはきちんと話して欲しい。」と苦情を申し述べ、ついでにどんな人かと尋ねると「暴力団ではありません。大工さんです」と。被害者もこの辺りを仕切っている大工さん達。僕がこの話をしたら、「この近所の仕事はもうできねぇぞ」。ちなみに僕は今月、この班のゴミ当番。ご近所つき合いも、こうした無手勝流の人たちだと、顔をどこに向けて暮らせばよいのでしょうね。自分のアクションには、どんなリバウンドがあるのかを考えて行動して欲しいものです。まあ、研究者にも、時々この手の暴走族がたまに出現し、あえなくドロップアウトして行く人っていますよねぇ。。。暑くて疲れた立秋でした。
08月09日(金曜日)
近所では久々の井戸端会議が行われる。問題の家の奥様はご近所に実家があり、誰それさんのお子さんの同級生だとか、そのお子さんは誰さん宅と保育園で同じクラスメートだとか、こんな雁字搦めで、どうやってこれからご近所つき合いつもりなのか、まったく不思議。通りかかった最も古くから住むSさんは、その奥様と息子さんが同級生の関係で、子供の時からよく知っていると言うことで、「常識的な人付き合い」と、被害にあった方へのそれ相応の「お見舞い」を要請してみなさん自宅へ引き上げました。道すがら僕が発した一言で、問題人物は宵闇に紛れて家に出入りするようになったとのこと。実は僕も何を言ったのか覚えていないのですが。おそらく、寸鉄釘を刺すが如き強烈な口撃だったようで、みなさんにやたら誉められる。ほんとうは誉められたことじゃないけれど。今日は(も)アルコールに感謝する夜にしましょう。
田中真紀子衆議院議員辞任。テレビ映像が捉えた、選挙中の運動員を激しく詰るシーンを何度も見て、多くの人々はこれが彼女の真実だと知ったのではないでしょうか。人は誰しも虚像の部分と実像の部分を持っているはずですが、性善説のみに立って《他者への無防備な信頼》を寄せていると、虚像の部分が見えてこないもの。報道番組で、すべてを知ることはむつかしい。野中元幹事長が「劇場型民主主義」と言い、古賀元幹事長の「ポピュラリズム」と繰り返すのは、「妬み」の話声を伴う言説ではあるけれども一つの真理を断面を捉えていることもまた確かなことなのだと思います。「中庸」の思想を実践することは実は極めてむつかしいことのようです。
08月10日(土曜日)
池袋で後期の「論文演習」用に探していた昭和30年代後半の日本映画を購入する。インターネットで版元にアクセスしたら品切れで、手数料も取られるはずだったから満足。保険料制度がまだ確立されておらず、国が一割しか負担してくれないので、中小企業の家では大病したら一家破産だと言うセリフを聞き、政治も進歩とそして退歩とを繰り返していることを知りました。
08月11日(日曜日)
余明先生のスタジオ。いくつか誤った演奏をしている箇所の修正に励むも、間違えて覚えてしまったため苦労する。こればかりはひたすら練習する他はないようです。
08月12日(月曜日) Special Thanks 100,000 Hits
お昼を期して関越自動車道経由で帰省を敢行しました。横川〜軽井沢間が混んでいたので、下仁田インターで降りて、日航機墜落事故の上野村を過ぎる途中で土砂降りとなり、内山峠では激しい濃霧に見舞われるも、トンネルを抜けると再びの快晴に。やはり夜は涼しかったですね。
小池笑芭さんが100,000カウントを踏んで下さり、このような記念碑(?)を作って下さいました。萬謝です。
08月13日(火曜日)
甲子園は地元の佐久長聖高校が登場。レギュラーに何人か近所の選手がいた上に、六点差を跳ね返しての大逆転。凄いぞ。
08月14日(水曜日)
朝夕は涼しくなってきました。夕方、近所にある墓参り。
08月15日(木曜日)
本日、終戦記念日。このあたりは秋の気配が漂いはじめます。遠くで花火が上がる中で、恒例のバーペキューでした。
08月16日(金曜日)
母校小学校の『百周年記念誌』のページをめくっていたら、僕らの新潟柏崎市鯨波の海水浴旅行の電車賃は490円、宿泊代が1200円(1973年当時)。物価も約五倍に上昇していていたようです。
08月17日(土曜日)
本日は、近代美術館、信濃追分の堀辰雄記念文学館、南軽井沢の軽井沢高原文庫と回る。予告なしにお邪魔した別荘でも歓待をしていただき、短い信州の夏休みは終わろうとしています。
08月18日(日曜日)
溜まった本と論文の抜き刷りの御礼のための残暑見舞いを約十通。もちろん、葉書、メールと使い分けて。お盆休み最後の日曜日もお仕事で研究室の方もあったようで、送信後十分で返信が届いた方もありました。『源氏物語研究ハンドブック4』の入力作業でしょうか?
08月19日(月曜日)
台風接近により朝から寒いくらいの信州。内山峠から下仁田を抜けて、高速に乗り、速度規制もあっていつもより一時間余計にかかって帰宅しました。恐れていた郵便箱のパンクはなく拍子抜けした日でもありました。
08月20日(火曜日)
夜を徹して、フロッピーディスクに散らばった論文の電子テキストを一本にまとめる。書きかけの物も含めて、都合十八本、四百五十ページくらいの本になるようです。夜は渋谷でお水系のお仕事(僕らの世界では水商売系といわれるのです、すなわち、某医学部系進学予備校。)僕はこの専門系は割とながくて、T大の裏口入学の話はずっと前から知っておりました(もちろんわたくしは無関係)。。。
08月21日(水曜日)
条件付きながら、本の出版の依頼は快諾していただきました。ありがとうございます。前著で不義理をしてから八年。まさに「歳月は慈悲を生ず」ですね。
「友人に会うとは、ある意味で好敵手に会うことだと言えるでしょう。もっとも鋭い目で自己をみつめてくれる人の存在、自己を否定してくれる人の存在、我々は畏れつつ、ひそかにこれを欲しているのです。嫉妬し羨望し憎悪しながら、互いに心惹かれるような存在ほど魅力あるものはありません。(人間流転)」亀井勝一郎『愛の無常について』1949年。
08月22日(木曜日)〜24日(土曜日)
物語研究会大会に出席のため、箱根強羅にある白百合女子大学セミナーハウスに行って来ました。発表は充実していたし、楽しい会でした。ただ、一日目の二次会は僕が弾けすぎて大顰蹙だったようですね。ごめんなさい。翌日はひどい冷やかされようで、まあ、新しい神話を作ったと言うことにしておきましょう。みなさん、来年は高知で会いましょう。
08月25日(日曜日) Special Thanks 101,000 Hits
余明先生にお願いして今月二回目のレッスン。先生は昨日、信州で古琴のコンサートだったそうです。「陽関三畳」の西へと旅立つ故人を送るくだりの三度目のリフレインを繰り返し練習する。いよいよこの曲も卒業が見えてきました。
08月26日(月曜日)
『枕草子』の会で白百合。ひさしぶりのメンバーとあれこれよもやまの話を。
08月27日(火曜日)
今週は勉強週間。ひたすら原稿を書くのです。息抜きは閑散とした大学図書館。学生気分に戻ってしまいます。
08月28日(水曜日)
火事の火元となったまま空き地になっている土地が、自転車の不法投棄場にされている上に藪状態になっているため、近所のみなさんと草刈り。親子ほど年が離れているため、自転車の撤去は、僕が市役所、警察と連絡する役目。一汗かいた後、渋谷の青山学院女子短期大学図書館へ。僕の自宅周辺と洗練された都会の雰囲気のこの落差、今日だけは気分が落ち着かない一日となりました。論文をいくつかコピーし、小松英雄『日本語書記史原論 補訂版』(笠間書院、2000年)を借りてきて深夜二時まで精読しました。
08月29日(木曜日)
土曜日の研究会のレジュメ作り。古筆の変遷、散らし書き、墨継ぎ、葦手などが一覧できるようなものにしてみました。
夏休みも折り返し点。明治大学「論文演習」のエッセイをアップしました。みんな、元気かい?