上海京劇院

『楊門女将』
2006年6月2日 東京芸術劇場中ホール


(何となく冴えない顔つきの猫たち。船橋屋のカウンターにて)

ガンバ: このメゴチおいしいわね。

CoCo: うん、きすもいいですニャー。今ごろのやつはふわっと柔らかくて、口の中でとろけますニャー。

ブチッケ: そうですニャ。春から初夏の魚は、冬とはまた違った味わいと申しましょうか。

デデ: なかなかのものでございます。琵琶湖の稚鮎なんかもよろしいですニャ。

ブチッケ: ところで、ホントに久しぶりでございますな。

デデ: いやまあ、本当はそこそこ音楽会にも通っていたんだけど、文章にするのは久々ですニャ。

ガンバ: そこらへんは後ほど思い出してまとめる(かもしれない)として、今日の上海京劇院の公演、ちょっとねぇ。

ブチッケ: 何とかならないもんでしょうかねぇ。

CoCo: 楊門女将って出し物は、初めてじゃないと思うんだけど、今日のは何とも退屈な芝居でした。

ガンバ: まず、演出が完全に失敗よね。

デデ: くどすぎる。墓参りの場面なんてちょっと信じられないくらい幼稚な台本だし、今までのストーリーの繰り返しを延々と歌われると、もう何と言ったらよいのか、客にとっては拷問ですね。

ブチッケ: あたしゃ、半分ぐらい寝てました。

ガンバ: そう、何度も何度も同じことを登場人物が語ったり、見せ場というわけでもない、さりとて、どうしてもストーリーの進行上必要というわけでもない場面が延々と続いたり。

CoCo: これで、昼夜二公演、合計4時間という長尺モノになってしまって。

デデ: うまく刈り込んで見どころだけを編集すれば、半分以下になる程度の内容だよね。

ブチッケ: たぶん唱(歌のこと)をたっぷり歌わせようという演出の意図だと思うけど、それにしちゃPAに頼りきりで・・・

ガンバ: 唱を中心にと言う割には、主役の史敏が絶不調でがっかり。たぶん風邪でもひいていたんだと思うけど、あそこまで露骨にPAに頼っちゃうと、オペラとは言えないわよね。

デデ: 史敏が不調だったから、余計えげつないPAになったのかもしれないけど。

ガンバ: ほとんど温泉場の歌謡ショーみたいな増幅具合だったわよね。

CoCo: おや、よくご存じで。

デデ: 舞台上の立ち位置やら、動きに関係なく、真っ正面からモノラルでガンガン音を鳴らされると、もう頭が痛くなってきますニャー。

ガンバ: もともと史敏に関しては余りいい記憶はないんだけど、今日もやっぱりって感じかなぁ。

ブチッケ: まあ、カラフルな衣装を見に行ったということで。

ガンバ: それにしちゃ、お代がちょっとお高いようですが・・・


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