フランソワ・ルルー オーボエリサイタル

曲目: C.シューマン 3つのロマンス
    R.シューマン 3つのロマンス
    R.シューマン アダージョとアレグロ
    デュティーユ オーボエ・ソナタ
    シルヴェストリーニ ソロ・オーボエのための5つの絵1980
    サン=サーンス オーボエ・ソナタ
    他アンコール3曲

ピアノ:若林 顕

2002年6月1日 浜離宮朝日ホール


copinさんがフランスの若手オーボエ吹き、フランソワ・ルルーの演奏会のご感想を寄せてくださいました。この3月にレ・ヴァン・フランセという木管五重奏の一員として来日し、すばらしい演奏を披露してくれたんですが、今回のソロリサイタルもなかなかのものだったようです。

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漠然と「器楽のコンサートへ行きたいなあ。」と思い続けていたのだが、なかなかこ れというコンサートが見つからない。「そうだ、デデさんに相談してみよう!」とい うわけで、デデさんのお勧めでルルーを聴きに行くことにしました。東京や横浜でリ サイタルやコンチェルトがあったのですが、ちょっとおもしろそうなプログラムの1 日のリサイタルを選びました。が、チケットが手に入らない! ホールのチケットセン ター、梶本チケットセンターともに売り切れ。こうなってくると、ますますそのコン サートに行きたいという欲望が湧いてきます。ダメもとでぴあにアクセスしてみたら、 後ろから3列目の左側が残っているではありませんか。「やったあ! これでルルーが 聴けるぞ!」

コンサートの感想の前に一言。

以前、何度か女性のオーボエ奏者Iさんの伴奏をしたことがあり、「オーボエってい いなあ。」と思っていたのです。Iさんは、とっても歌心のある人で、ゆったりとし たメロディーをオーボエのなんとも言えない音色で演奏するのです。伴奏をしている 私もウットリ。で、お会いする度に、いろいろと楽器のことについて教えてもらいま した。
1.リードを削る作業がとても大切であり大変なこと。材質によっても音色が変わっ てくること。(手先の器用な人は量産して楽器店に売り捌き、良い副収入になるそう ですが。)
2.吹きすぎるとリードが当たる部分がヒリヒリして痛くなってしまうこと。
3.組み立てて持ち歩く時、空気の抵抗でヒビ割れが生じる場合もあるので、なる べく演奏場所の近くで組み立てること。
4.オケの仕事がほとんどで、ソロで活動する機会がほとんどないこと。
さて、感想に移ります。

会場はもちろん満席。今年30才のルルーさん登場! でも、髪の毛はかなり・・・。 それはさておき、C.シューマンから始まりました。想像していたとおりの美しい音色 です。踊って吹けるオーボエ奏者! かなり動きながら吹くんですね。Iさんもステキ な演奏をするけれど、世界的なオーボエ奏者となるとまた一段と素晴らしい。R.シュー マンの曲に続いていきます。1曲演奏する度にステージから下がり3分くらい間をあ ける。何か調整しているのかしら? 3曲目はテンポが速めの曲も入っいたものの、 ヒーリング系の曲が続いたために気持ちよくなってしまい、少しウトウトしてしまい ました。ここで休憩。

休憩後はウトウトするどころではなく、まばたきする間もないくらいに超絶技巧を見 せつけてくれました。特にソロ・オーボエのための5つの絵。まず、場内を暗くして 元絵が映し出されます。観客はその絵を見ながらルルーさんの演奏を聴くのです。森 の中をいろいろな鳥が鳴いたり、波打ち際に立って波の音を聴いたり、都会の騒々し さに遭遇したり、オーボエ1本でこんなにいろいろと表現できるなんて本当にビック リしました。サン=サーンスもフランスっぽくって雰囲気はサイコー。観客も満足し た様子で拍手の嵐です。アンコールは3曲も演奏してくれました。ホールの音響も素 晴らしかったので、ルルーさんもきっと気持ち良く演奏できただろうと想像していま す。アンコールの2曲目に演奏してくれたサン=サーンスの白鳥は、私のだあい好き な曲。オーボエでの演奏も雰囲気よかったです。

いやあ、とっても素晴らしいリサイタルでした。ルルーを勧めてくださったデデさん に感謝しています!! そうそう、伴奏の若林さんもあまり出しゃばらずにオーボエを 引き立てていて良かったと思います。


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