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平等院から橋を渡って、中洲の橘島を歩く。景色が嵐山に似ているが、嵐山よりは少し寂しく、そこがいい。宇治川はここから反時計回りに遡って名を瀬田川に変えて琵琶湖に至る。
飛沫をあげて流れ込んでいる水は宇治川の支流ではなく、宇治水力発電所からの放流とのこと。水は琵琶湖から瀬田川に入ってすぐの石山寺あたりの取水口からトンネルの導管を通って６０ｍの落差でここに落ちている。
このあたりを詠った歌、
槇尾山雲のかかれる夕べには川の流れも見えずなりけり （紫式部「源氏物語・橋姫」）
わが庵は都のたつみしかぞ住む世をうぢ山と人はいふなり（喜撰法師） 次へ