アジア旅行記

カンボジア編  '97/04/26〜05/05            更新日:'97/06/15


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【アンコール・ワット】  '97/04/30
◆シェムリアップの朝
 朝早く少しひんやりとして目が覚める。扇風機を止めて寝直す。今度は外がうるさ くて目を覚ます。メインの通りでないので静かだと思っていたが、通行の多い時間も あるということか。結局また時計より早く起きる。一度も目覚ましの音を聞いていな い。健康的といえばそうだが。
 昨日の晩ドリアンを買って(値切って)あげた人は既に出発したみたい。マラカッ トホテルの情報見たかな?もう一人の人も朝食を食べているとチェックアウトしていっ た。パンは食パンを思っていたら少し油っこいフランスパンが出てきた。外に面した 部屋で日差しとプライバシーの点から部屋を換えてもらおうかと別の部屋を見せても らうが、窓が2→1になり暑そうなのでそのままにする。バンテアイスレイのガード 料30ドルを先に払い、バイクのチャーター料を決めて($31 / 4day)出発。

◆バイヨン
バイヨン  空港の方から西門を入ると正面に塔が見えてくる。アンコールワットだ!おっ、お おきい!バイクの運ちゃんは何でもないように左に曲がり、まずバイヨンへと向かう。 バイヨンは至る所に巨大な顔のレリーフがあり独特の雰囲気がある。また、見えない ところにまで彫刻してあったりして何か凄い。また偽窓は本当に窓のようでなかなか 良くできている。それに森(?)の中にあるというのもなかなか面白い。ここでは日 本チームが遺跡の修復に当たっていた。
 象のテラス、ライ王のテラスを見る。テラスでは小さな子供が勝手にガイドを始め る。自分としては象のテラスの象とガルーダのレリーフが見れれば良かったのだが、 くそ暑い中、こっちの行きたいところを理解しているのか、理解していないのか、今 度はあっちだ、次はこっちだとバプーオン、ピミアナカス、ライ王のテラスと連れ回 してくれる。おいおい、最初の入口のあたりに戻ってきたよ、と思ったらそこに象の レリーフがあった。なんだ、こんなところにあったのか。暑かった。レリーフの前に 牛がいたので、こいつをバックに写真を撮ろうとしたら近づき過ぎたのか、後ろから ヘディングをくらった。角が横を向いていたので助かった。この間ガイド君はシャッ ターを切ることがなかった。ガックリ。
フランスの修復  一周したのでガイド君がチップを求めてきた。あんまり払う気はなかったが、結局 500R払う。払った途端に向こうへ行ってしまった。まあ、そんなもんか。
 ライ王のテラスはフランスの協力で修復されているが、レリーフが新しく作られた 壁に貼付けるように修復されている。こんな風にするなら環境のよい博物館の中に再 現すればよいのに、これでも修復なのかねぇ?と思ってしまう。

◆タ・ケウ
 バイクのところに戻り、一休みしようと屋台に行くと欧米系の旅行者が "Hi, Friend, Today is a lakky day for you! ..." なんて元気よく話しかけてきた。店の おじさん、おばさんも笑っている。“何事?”と思うと、この旅行者が店の人に客引 きの手ほどきを(本気で?冗談で?)やっていて、その“模範演技”だった。そのせ りふはしっかりとメモ用紙に書かれていた。楽しんでるねぇ〜。ここで水(1000R)と絵 はがき10枚(4700R)を買い出発。
 チャウ・サイ・テボーダとトノマンを見る。ここで男の子が口琴のような楽器を売っ ていた。なかなかいい音を出していたので1つ買う。
 続いてタ・ケウへ。登ろうかと思ったが、階段が急なのと暑いのとで、下の方をぐ るっと一周するだけにする。しかし暑い。タ・ケウの前にある店でヤシを買い(1000R) のどを潤す。昔マレーシアで飲んだコップ入りのヤシジュースはあんまり美味しくな かった。今回はヤシにストローを差し込んでであったが、やはり1口目はくせがあり、 ヤシはヤシだなと思ったが、飲み慣れるとうまい!スプーンをもらって果肉も食べる。 これもうまい。他に客もおらず、暇なのか店のお姉ちゃんが話しかけてくる。英語が あまり通じず、結局クメール語と日本語で訳の分からない会話でひとときを過ごす。 (通じてないんだから、会話になってないっちゅうの!)カンボジアでは帽子(cap で はなく hat の方)が多いせいか、僕がミャンマーで買った帽子を見て、いいの持って るなと皆に言われる。

◆アンコール・ワット
 昼食を食べにアンコールワットの前の店へ向かう。(ここ以外となるとシェムリアッ プに戻らないと食べられない。)食堂のトイレ(タイ式?)で用を足し、手桶で水を 流していると、前かがみになっていたので、胸ポケットに入れていた楽器を便器に落 としてしまった。慌てて拾い洗ったがショック!口にくわえる楽器なのに...。さ らに慌てたので手桶の水を靴にまで水をかけてしまった。ハァ〜。なんてこった。す ぐに楽器を井戸水で洗ったが、やはり口にくわえる気にはなれなくなった。
 バイクの兄ちゃんは一旦“バイクを直しに”街に戻るらしい。本当は営業なんじゃ ないかな?PM5:00に迎えに来てくれるとのこと。食事を済ませ日記を書き一服してか らアンコールワットへ向かう。
 正面の堀の方から中央の方を見ると、外壁と中央の塔の遠近館のアンバランスさが 際立つ。橋を渡り中央の通路を通っていくと何か不思議な感じだ。他の2つの仏教遺 跡(言わずと知れたボロブドゥールとパガン)にはこんな感じはなかった。
 しかしくそ暑い。長袖を着ているせいもあるが午前中そでをまくっていて、すでに 腕は赤くなっている。これ以上焼くとミャンマーの時のように痛くて、突っ張ってと 辛くなるのは明らか。それこそ、どうにか第1回廊までたどり着き、風の来るところ に腰を下ろし休憩。気付くとカメラも熱くなっている。フィルムが少し心配。
 いや、しかし、日本人の多いこと。森本右近太夫の“落書き”を探したがどれなの か良く分からなかった。第三回廊まで登ったが、中央にそびえる塔はヒンドゥー教の 寺院と同じで上には登れなかった。一番上からでも他の遺跡は森の中で見えず少し物 足りない感じ。
レリーフ  塔の周りをぐるぐる回ってから、第1回廊へ降りて壁画を見て回る。途中から小さ な女の子がついてくる。手に持ったビニール袋には空き缶が入って入る。多分拾い集 めているのだろう。しかし、ガイドするわけでも何でもなく、黙って時々ニコッとし ながらついて歩いてくる。物乞いでもなさそう。着いてくるのを“捲く”気はなかっ たが、東門の方に行けそうだったのでアンコール・ワットの建物から、そちらの方に 行く。女の子ははだしで外を歩くのは熱いからか、遠くへは行きたくないからかつい てこなくなった。
ターザンごっこ  東門は大分崩れていた。よく考えれば当然だが東門の向こうにも堀があった。西側 の正面のような橋ではなく、堤防のような盛り土になっていて向こうに渡れるように なっていた。堀の向こうの方で歓声が聞こえるので入ってみる。すると高校生が蔦に ぶら下がり堀に向かって“ターザンごっこ”をして遊んでいた。毎日来ていると言っ ていたがなんとも“健康的な”お遊びだこと。男女のグループと言うのがみそかな? 時々落ちてキャーキャー言って喜んでいた。
 昼食から5時までと言うと物凄く時間があるように思っていたが、既にあまり余裕 がなくなってきた。寺院に戻り第1回廊の残り半分を見て回る。今度は途中でおじさ んがあっちにトイレがあるよと言ってくる。“はあ?なんで急にトイレなの?”と思 いつつも、手を洗いたかったのでそちらへ向かうとおじさんがついてくる。これはも しかして、と思っていると案の定、用を足した後でお金を要求された。なんでこれで お金を払わにゃならないのか、ちょっと納得が行かないが疲れてきて面倒だったので、 手持ちの最小200Rを渡しさっさと正面に戻る。
アンコールとお坊さん 参道の橋の上

◆プノン・バケン
 ちょうどバイクの兄ちゃんが来ていた。でも少し休みたかったのですぐには出発し ない。堀のところに座り靴下を脱いで足を休める。しかし、急に風が強くなり少し砂 が舞ってきたので最後のプノン・バケンに向け出発。丘に行くと5:00過ぎ。日の入り まで、まだ1時間近く(以上?)ある。登るところの雰囲気は少し“秦の始皇帝陵” に似ている。女の子が“飲み物買って”と坂を登りながらずっとついてくる。どこま で来るのかと思っていたら、上に商品が置いてあった。大きいボトルの水があれば買っ てあげてもよかったのだが残念ながら彼女は持っていなかった。まあ、残念がってい たのは僕より彼女の方だが。
アンコールワット  夕暮れが近くなるにつれ、だんだんと人が多くなる。日本人が山ほどいる。こんな にいたのか。しかし、残念ながら西の空は曇っていて夕日は拝めそうにない。とは言 え、ここまで来たわけだし、急いで帰る理由もないので、沈みきる(だろう)時間ま でいることにする。すると沈む少し前に雲の薄いところを通して真っ赤な太陽が見え た。粘った甲斐があるというもの。
 ヘールボップが見えるかな?と、もう少し粘ろうとしたが風も出てきたし、暗くなっ てからでは降りるに降りられないので、少し後ろ髪を引かれながら帰ることにした。

◆お疲れさま
 おっと、バイクの兄ちゃんを間違えかけてしまった。一路GHへ。大分暗くなった。 行きは西門からだったが、帰りは南門からシェムリアップの街へ戻る。
 明日は朝日を見るため5:15に迎えに来てもらうことにする。今度はさすがに時計の お世話になるだろう。GHでシャワーを浴び髭を剃って(朝剃れよ!)夕食へ。昨日 と同じ店に行く。おばさんは覚えてないみたいだな、と思ったら帰りしなにアーコン ・トムトム(Thank you very much)だって。覚えていたのかな?
 帰る途中に屋台で搾りたてのジュースでも飲もうかと思ったが、覗いてみると果物 を切ってから時間が経ってそうだったのでやめておいた。


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