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WRITE IT LOUD!! ROLL OF ROCKS

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                        1996年10月11日開始

                                  火だるまG

第48回:1998年9月25日

SERENADE/STEVE MILLER BAND/76 IN FLY LIKE AN EAGLE

それが身のまわりに満ちていた時には
光を感じたこともあったんだろう?
それが身のまわりに満ちていた時には
星から降り注ぐセレナーデの調べが
聴こえたこともあったんだろう?

起きろよ
起きてまわりを見渡してごらん
迷子になったやっているぜ
まぁ時間だけはあるけどな

それが身の回りに満ちていた時には
吹く風を感じたこともあったんだろう?
それた身の回りに満ちていた時には
愛を感じたこともあったんだろう?

日が昇る
日の光が君を包む
君は迷子
まぁ地球にはのっかっているけど


 色々な都合があって野球を通じてしか物事を考えられない精神状態になってしまっている。
 しかし森中直樹、そう、森中直樹。この人物の名を知る人は何人いるのだろうか? 彼が故山際淳二の女房役として放送協会のメジャーリーグベースボール(MLB)紹介番組に現れた時、多分あれは1988年だと思う、私は狂喜乱舞しました。別に森中直樹というアナウンサーに狂喜乱舞したわけではない。放送協会がMLBの番組を始めたことに狂喜乱舞したのだ。トム・ヘンケ(ブルージェイズ)、ケヴィン・マクレイノルズ(メッツ)、アンディ・ヴァンスライク(パイレーツ)。名前だけ知っていて動いている姿を見たくても見る方法の見つからない野球選手がたくさんいた。そのMLB紹介番組が翌年から放送を開始する衛星放送の客寄せ番組であったことに気がついたのはそれから随分たってからである。ちなみに私は今CATVで衛星放送を見ている。NHKには受信料を払ったことがない。たまにとりに来ると、日の丸の歌をやめてくれたら払いますという。
 話がそれた。
 その時の森中直樹はいい感じだった。この私から見ても、えらそうで鼻につく、山際淳二を軽妙にサポートして、おっ、同時代の野球ファンがアナウンサーになったな、と、感じさせる趣があった。
 そして、それから、10年。森中直樹は押しも押されぬ NHK運動部の看板アナウンサーとなったが、これが、ひどい。
 野茂英雄の大リーグ参戦以来、ようやく、世間もアメリカプロスポーツに興味を抱くところまできた。特に今年はマーク・マクガイヤ(カージナルス)とサミー・ソーサ(カブス)のホムーラン争いで、3大紙の夕刊でさえ、アメリカンプロスポーツを取り上げるという状態である。
 そして、毎日のように、森中直樹が登場するのであるが、ひどい。そして誰もひどいといわない。本人も自分のひどさに気づいていない。総理大臣とか大蔵省とか大銀行とか、今の日本には、ひどいのが多いけど、現状の森中直樹のひどさも、それらと同じく、今の日本のひどさを端的に象徴している気がする。少し実例を挙げてみる。

 
題材:1998年9月24日 放送
    ヒューストン・アストロズ対セントルイス・カージナルス
    
3分20秒(放送開始後=以下同)
「メッツ 88勝70敗 0.557
 カブス 88勝70敗 0.553」

 いきなりでなんだが、これは森中直樹の罪ではないが、同じ勝ち星/負け星で勝率が違うわけがない。こんな表を平気で出していて、これを読み上げている森中直樹はその間違いに気がつかなかった。解説の村田兆治は気がついて、うっという声を上げたが、うまくつっこめなかった。

26分17秒
「マクガイアシフト。ここにいるのがサードです。」

 マクガイアシフトというのは強烈なプルヒッターのマクガイアの打球に対応するため、野手が大きく3塁方向に守備位置をずらすこと。昔の王シフトの逆と思って欲しい。しかし画面が映し出していたのは、カージナルスの3塁ベースコーチ、レネ・ラッチマンであった。だいたい野手がファウルゾーンに守備位置をとることはあり得ない。ルールで禁じられているのである。ついでにいえばカージナルスとアストロズのユニフォームは、片っ方が赤でもう片っ方は黒で見分けやすいものである。

52分00秒
「今日はソーサ94、95と連発しました。そのサミー・ソーサと並んでいるマーク・マクガイア」

解説不要。

1時間1分57秒
「代わったペトカイゼックからモイセス・アルー。」

 3回の表。アストロズの6番バッターのヒダルゴが5番のアルーを2塁に置いて、交代したばかりのカージナルスのピッチャー、ペトカイゼックから3遊間を破るヒットを放ったがアルーは3塁で止まった。その3塁に止まったアルーのアップに反応した一言。3塁と1塁は180度違う位置に位置する。ちなみにアルーが打った投手はペトカイゼックの前のダレン・オリヴァーという投手であった。

2時間32分55秒
「先頭バッターは途中からライトのポジションに入っているヒダルゴです」

8回の表の一言。上記のごとく、ヒダルゴは試合の最初から最後まで出場し、センターを守っていた。

2時間41分51秒
「ここは若いクローショワー、パワーな(長い空白あり)ピッチングで切り抜けました」

 これも8回の表。パワフルといいたかったんだけど、いえなくて、あれっと思ったらしい。

2時間42分56秒
「8回の裏は7番のオルガスから始まります。これでダブルプレーさえなければ、9回にもう一度マクガイアに打順が回ってきます」

 マクガイアは3番打者なので、789123と、この8回の裏に大逆転さえなければ必ず回ってくるのであった。

3時間4分26秒
「ヒューストンの連勝は6でしたが、どうやら、このまま連勝を続けるのは難しそうです」

 9回の裏の一言。7対1で勝っているのはヒューストンである。そして6連勝しているのはカージナルスであった。

あぁ疲れた。
(敬称略)


僕のこの歌詞にスポットをあてる連載で、取り上げる曲の音楽面が最高に格好いいことは保証します。大音量で10回続けて聴いてみてください。きっと感じるものがあるでしょう。(この企画、文章、考え方などの著作権は一応存在するといっておきます)

 

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