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火だるまGの4+18手の最新版


since 97.5.03

毎月の4日と18日に僕のANOTHER EMPTY HEART AND MINDからお送りします。
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1999年

 

2月18日(木曜日)

NOTHING REMAINS THE SAME, LIFE IS A CONSTANT CHANGE

 私が、この28日に閉館する亀有名画座で瀬々敬久監督の90年作品『痴漢電車・りえのフンドシ』(脚本名=ココナッツ・クラッシュ)を見物したのは、1998年11月16日の木曜日のことだ。
 そして、国沢実監督の98年作品『女子プロ志願卍くずし』を観たのが99年の2月10日の水曜日、もちろん同じく亀有名画座においてである。
 この二つの作品は、それぞれ女子プロレスの世界にテーマを求めているが、ヒロインの心のあり方、モティベーションみたいなものが大きく違う。
 前者は、落ちぶれた男を励ますためにがんばる女といった話で、よく言えば、人と人とのつながりがあったが、悪く言えば自我が感じられなかった。
 後者は、純粋な自分探しがテーマで、燃焼できる何物かに対する希求が動機であるが、悪く言えば、孤立していてさみしい。
 しかし、私は、この差異を進歩と受けとめたい。純粋に自己の欲望を追求するヒロインは美しいと感じるからである。
 90年の『痴漢電車・りえのフンドシ』のヒロインは、少女の肉体に女の顔がのっていた、98年の『女子プロ志願卍くずし』のヒロインはその逆である。
 90年と言えば、私が商社を止め、ロックバーを開く準備を始めた年、99年と言えば、もちろんそれを閉じる年である。
 私もおのれの欲望に対して純粋でありたい。
 LIKE A ROLLING STONE。同じ事はやってられない。
 たとえそれがどんなに意味のあることであったとしても。
 だから4+18手もこれでおしまいです。

 

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