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１９９６年10月１１日開始
火だるまG
第４６回：１９９８年８月２５日
Fa-Fa-Fa-Fa-Fa-Fa(Sad Song)/Otis Redding/67 IN Live in Europe
僕はこんな哀しい歌ばかり歌い続けている
哀しい歌しか知らない
僕はこんな哀しい歌ばかり歌い続けている
哀しい歌しか知らない
今夜のスイートなメロディーのナンバーは
大昔に誰かが歌っていた曲
心にしみれば身体が応じる
歌えば
身体が動く
人生をかけて
僕はこんな哀しい歌ばかりを歌い続けている
僕のメッセージが君に届くといいなと思いながら
でも本当は
僕にはこれしか歌えない
歌うことが僕のメッセージ
こいつは愛らしい歌だ
いきいきとしている
君もメッセージを受けとめておくれね
生きていくのが嫌になっちゃうような
強いメッセージを
生きていくのが嫌になっちゃうような
この間大久保の駅で見た光景。
その男は左利きだった。年の頃は40台中盤。自動改札というのは、世間の大半を占める右利き優性の思想で、当然僕も右利きだから不便を感じたことはないが、実は、左手でクロスファイアではなく、ストレートに切符をいれて外に出ようとすれば、当然彼は彼の通行しようとするひとつ左のレーンに切符をいれて切符をいれていないレーンを通ることになるのであるから、彼が通ろうとするレーンの立場としては、何？ あんた無銭乗車？ 切符持ってないんですか？ という反応を示して、ほんじゃぁ通さないもんね、と、がちゃんとゲートを閉じるわけで、ところが、その男は、その理屈がわかっているのか、いないのか？ 通れないという状況に対して駅員に抗議するわけでもなく、どういうわけか、精算機に向かうという行動に出た。
ここが謎なのだが、彼の切符は、すでに一つ左の自動改札がしまい込んでおり、その自動改札の立場としては、はい確かに切符を受け取りました、はて？ なのに？ どなたもお通りにならない？ それでいいんですか？ いいんですね？ うんなら切符だけいただいておこう、やったー儲け、というわけであり。つまり、彼にはその時点で切符がないわけであります。切符がなければ精算しようとしてもしようがない。ホモのセックスでは子どもができないのと同じ道理。
ところが彼はどういう訳か精算したんだね。えらいというか、ほとんど、宇宙人だ。ホームとか電車の中でひまがあれば切符を拾うタイプの人なのかしら、僕みたいに。ちなみに本当の吝嗇家というのは切符は常に最小区間を買い、電車に乗っている間中、そして、ホームでも使えそうな切符が落ちていないか探すそうです。たとえ見つからなくても、精算すればちゃら、絶対に負けないバクチです、これは。
話を戻します。しかし、これがまた驚きなのだが、彼は、再び同じミスを犯した。一つ左の自動改札に切符をいれて右を通ろうとして阻止された。もうバカだね。アホだね。白○だね。
その男恐い顔しているのよ。それでいよいよ逆上するのかなと思ってみていると。なんと彼は、駅員がいる改札に行って、いくらか払って出ていった。どこからといったんだろうか？ 切符をなくしたといったんだろうか？ いくら払ったんだろうか？
そんな光景を最期まで見届けてた僕は哀しい気持ちを振り切って高円寺まで飲みに行ったのでした。
僕のこの歌詞にスポットをあてる連載で、取り上げる曲の音楽面が最高に格好いいことは保証します。大音量で10回続けて聴いてみてください。きっと感じるものがあるでしょう。（この企画、文章、考え方などの著作権は一応存在するといっておきます）
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 音楽中毒=A |
 酩
酊料理人 ・工 |
