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WRITE IT LOUD!! ROLL OF ROCKS

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                        1996年10月11日開始

                                  火だるまG

第29回:1997年12月11日

LOVE SONG/JAMES TAYLOR(75 IN GORILLA)
LOVE SONG/ELTON JOHN(70 IN TUMBLEWEED CONNECTION)



彼女はどうしたらいいのかわからない
いつ止めにしたらいいのかわからない
愛が助けてやらなけりゃ
愛よ、彼女を助けてあげて

彼女は彼が何を考えているかわからない
彼女が知っているのは、彼が何をしようとしているかだけ
愛が助けてやらなきゃ
愛よ、彼を助けてあげて

俺が少々爺臭いことは知っている
だって、俺は、愛を信じているんだもん
楽しいのはこれからなんだよ
だって、俺たちが行く路は
俺たちが来た路なんだから
君にも同意して欲しいな
愛が助けてやらなきゃ
愛よ、この人を助けてあげて
だから、君にこの歌を歌います
さぁ、俺もしっかり歌わなきゃ
愛よ頼むよ
愛よ、俺を助けておくれ

こんな気持ちになったのは初めてだ
まことに混乱している
自分がハイなのかローなのかもわからない
こんないい気持ちになったことがなかったからって
今になって、それで落ち込む必要なんてないのに
どうしてだ
それを、ただ、感じていればいいということか
しかし、あぁ、いい気持ちだ

だから、寂しい、月曜日がまた来ようとも
落ち込むな
振り返るな
どうして俺が、こんなに偉そうなことが言えるのか
自分でもよくわからないけど
でも、きっと、その理由は君に関係あるんだ
俺は、こんなに愛を感じたことはなかったんだよ
まるで、世界中が兄弟みたいだ
俺が、今、はっきり君に言えることは
彼女の瞳には、ゆっくり、でも、確実に
愛の輝きが映っているよ



俺の年少の友人、コージ君によると、40歳近辺の人間としては、俺は、日本で一番多量に酒を飲む人間だそうだ。俺は、俺を凌駕する友達を何人も知っているが、コージ君から見れば、他人なので、んなこといってもしょうがない。
日曜は9時半、月曜は8時まで飲んだ。日曜は、二丁目の飲み仲間達とカラオケのはしご。ついに、念願の「老人と子供たちのポルカ」を発見。ドゥビドゥバ〜。
月曜日は、高円寺NVで、48歳でピストルで頭をぶち抜いて死んだという、ラーメン屋のおやじの話でしんみりと。老人性鬱病は恐いな。きっとそれだけじゃないんだろうけど。
ちなみに、その両日の、酒を飲んでいない時間には、俺はこういうアルバイトをしていたのだ。(これは、15日以後にジャンプしてください。僕の敬愛する、書き手のステキな顔写真に会えます)
そして、月曜日、我がコモンストックは、吉例、ジョン・レノンさんの大追悼会を、臨時開店で繰り広げ、これまた、毎年のことだけど、俺は7時から2時までの間に、ほぼボトル1本を飲んでしまった。
これまた、年少の友人、H君によると、そんなに飲むのは、よっぽどストレスが溜まっているからだということだが、果たして、そういうことなのか?
自分では、ただ、嬉しくて、酒飲んでるだけのつもりなのだ。
だいたい、酒のように、清く美しいものを、悲しみや怒りや憤りや鬱屈で汚すことは、冒涜に当たる。
音楽中毒によると、その月曜日の俺の狂乱状態については、もはや、早く、忘れたい、と、これまた毎年のごとくのクールなコメントなのだが、俺は、昔からのなじみの二人の女性を従えて、部屋に戻ったのだ。自分としては、あっこりゃこりゃ、ハラホロヒレハレ、の状態で、二人に担がれていったというイメージなのだが、きっと、そうではないのだろう、どうせ、俺が、来い来い誘ったんだろう。
しかし、俺は、自他ともに認める、絶対に強姦のできない男である。だから、俺は、あっ、これはステキなことがありそうだ(別にセックスに限らないよ)という、サインが相手の人たちの瞳の中でパッパッ点滅していなければ、絶対に人を誘ったりしないのだ。
逆に、男でも、女でも、たとえホンの少しでも、針の穴ほどの小さい可能性でも、おっ、こいつは俺と遊びたそうだなと思ったら、俺は躊躇しない、だって、俺は、いつでもどこでも、そして、ほとんど誰とでも、楽しく遊んでいたいんだもの。
きっと、俺は、二人の女性と、まだまだ遊んでいられんだ、と知って、気も狂わんばかりにはしゃいだことだろう。覚えていないことが残念だけど。
覚えていないというのは、何を話したとか、そういうことではなくて、なんか、そういう微妙な心理のやりとりの、一番、繊細なところで、一番、ひどく酔っ払っていたので、味わうことに淡泊であった、という意味である。なんか、よく噛まないで、美味しいご飯をかき込んでしまったような感じ。
それで、二人に挟まれるようにして、4時半まで飲んだ。
M子とR鼓(しかしこの子という文字と音が同じだから、親がつけたのであろう鼓という文字は凄いな。Rを開示したらもっと凄いぜ)は、俺と、音楽中毒、酩酊料理人同様に、もう、20年にもなろうかという付き合いで、実は、もうひとりのM子という女性もいて(彼女も来店していたが早く帰った)、3人の仲間なので、私たちも、火だるまシスターズを名乗ろうかと思っている、などとのたまう。
俺は、女の人なんだから、血ダルマじゃねぇのかなどと思ったのだが、部屋には刃物もあるので、黙って聞いていた、が、しかし、そこから、急に恐くなっていったのだね、これが。
なぜって言うと、そうなれば、当然、俺や彼や彼に当たるような役割が、彼女と彼女と彼女に、振られていくわけで、実は、役割も決まっているらしい。そうなると、彼女たちが、何らかの形で認識しているらしい俺たちの関係が、彼女たちの関係を通して透き通ってきたりするのではないだろうか。
自分が人にどう思われているか、なんてことは、たとえ相手の頭をかち割っても、謎であり、だからこそ、勘違いも自信過剰も落ち込みも、なんでもありなのだが、こっちも3人、あっちも3人となると、かえって、よく、見えたりするのではないか。これは単純に点より面が比較しやすいという話。
しかも、これはあくまでも万が一の仮定の話だが、俺と彼と彼の誰かが、彼女と彼女と彼女の誰かと愛し合ったりすると、俺は俺としての彼女を愛したり、彼女は彼女としての彼を愛したり、話は、もはや、サイコスリラーになる。
ならねぇか。
なんてことを震えながら考えながらも、そんなことはおくびにも出さずに、キスしようとしてはたかれたりして、そうそう、ビートルズでも、俺はジョンとか、俺ポール、あちきはジョージ、じゃ儂はリンゴなんて、ガキの頃には友達の間で、そんな話をよくしたもので、ジョンの命日に、ビートルズじゃなくて、俺たちの話を、女の人たちにして貰えるなんて、なんてラッキーなの、本当に、俺はいいダチを持っているんだなと、あらためて感謝するとともに、それにしても、女の人って、いい匂いがして、幸せ幸せと、酒飲んではしゃいだ、40目前の男であった。
反動が恐い。老人性鬱病が恐い。
でも、今日は火曜日。月曜日はまだ先だ。
来年、俺たちも、ジョンが死んだ年になる。

私が、これから、述べることは
単純ですが真実です
あんたが誰かを愛さんうちは
言葉などない

愛は扉
愛が我々がここにいる理由
それ以上のことはない
わかりますか?
目は開いていますか?

あんたはそれはむずこいと言う
生活があるしという
しかし他に道はない
だからすべてあなた次第




僕のこの歌詞にスポットをあてる連載で、取り上げる曲の音楽面が最高に格好いいことは保証します。大音量で10回続けて聴いてみてください。きっと感じるものがあるでしょう。(この企画、文章、考え方などの著作権は一応存在するといっておきます)


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