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WRITE IT LOUD!! ROLL OF ROCKS

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                        1996年10月11日開始

                                  火だるまG

第24回:1997年9月25日

CANDLE IN THE WIND /ELTON JOHN(73 IN GOODBYE YELLOW BRICKROAD)
BENNIE AND THE JETS/ELTON JOHN(73 IN GOODBYE YELLOW BRICKROAD)



さようなら、ノーマ・ジーンさん
私はあなたのことはまったく知りませんが
切り出され加工される木のような
単調な荷車のような
洗脳のような
名前を変えさせられるような
そんな、あなたをとりまく環境の嫌らしさにもかかわらず
あなたには天性の優雅さがあったように思います

あなたの一生はまるで風の中に揺らぐ蝋燭のようだった
雨降る時に寄り掛かるべきものもなかった
私がそうできればよかったのだけど
まだガキだったし
気がついた時には、炎は消えて、伝説だけが残っていた

あなたにとっても孤独はきつかったでしょう
ハリウッドはスーパースターを産み出したけど
そのつけを払ったのはあなたでした
あなたにつきまとったマスコミは
マリリンがヌードで変死
と、書きました

さようなら、ノーマ・ジーンさん
私はあなたのことはまったく知りませんが
あなたをとりまく環境の嫌らしさにもかかわらず
あなたには天性の優雅さがあったように思います

さようなら、ノーマ・ジーンさん
あなたは、いわゆる我らのマリリン・モンローという
セックスシンボルと違うなにかであったと思っている
22番街に住む若造からのあいさつでした



さようなら、イギリスの薔薇
あなたはこれからも我らの胸の中に生きていきます
生活が引き裂かれた時でさえ
あなたは優雅なままでした
あなたはわが国を顧み
傷ついた者に囁きました
そして、あなたは天に召され
空の星の輝きが、あなたの名前を示しています

あなたの人生はまるで風に揺らぐ蝋燭のようでした
雨が降っても
夕陽沈もうとも
けっしてその輝きを失わない
あなたの足跡は常に天から
このイギリスの緑多き大地に降り注ぎます
あなたの炎は消えましたが
あなたの伝説は残ります

我々の失ったいとおしきもの
あなたの微笑みなき日々の空虚さ
あとに続く、この国の輝かしき子供たちのために
我々はいつまでも、この炎なき、たいまつをかかげましょう
しかし、どんなに頑張っても
事実が我々に涙を強います
我々がいくら言葉を重ねても
あなたがもたらしてくれた喜びには遠くおよびません

さようなら、イギリスの薔薇
あなたの慈悲深き庇護を失い
途方に暮れている
この国からのあいさつでした




今後、この「キャンドル・イン・ザ・レイン」を聴けば、ダイアナ女史を思い起こす人のほうが多数派となろうから、結局、マリリンは、2度殺されるわけだ。改作詞は、ご存じ、この曲のもともとの作詞家であるバーニー・トーピンだから、煮て喰おうが焼いて喰おうがはたでとやかくいう問題はないことを百も承知でいうが、マリリンに対する世間の無神経を歌った歌が、一番、マリリンに対して無神経なものと変身したということには、本当に耐えきれないような不快感を感じざるをえない。これは、この「イギリスの薔薇」を熱唱した、作曲家のエルトンも同罪である。
そんなにダイアナに思いがあったなら、新曲を捧げものにしてやればいいじゃないか。ダイアナのブームがあるうちに、速攻で商売しようという気持ちが見え見えだよ。えっ? 売り上げはダイアナ基金に寄付されるって? そうあればいいけど、だれがそれを確認するんだろうね? うっかりすれば、一度ダイアナ基金に入れた金のキックバックも有り得るんじゃないのか?
以上根性の腐った黄色人種の独り言でした。
だいたい、この曲の一番格好いいところは、「THOUGH I NEVER KNEW AT ALL=私はあなたのことをなんにも知りませんが」というフレーズで、そのきわめて個人的な言葉が、逆説的に、これはマリリンが歌われるべき歌だと証明する、必然性と普遍性へのマジックを現出したのだ。
見ろよ! 一方、ダイアナ女史の追悼バージョンには、普遍的な言葉があふれかえっているにもかかわらず、残る残像は空っ風の空虚感ばかりでじゃないかい? どこにダイアナがいるの? 別にマザー・てれさでもいい話じゃないの? 彼女はマケドニア人だけどさ。
こんな歯が浮く言葉ばかりでは、レディ・ダイアナも浮かばれないだろうとは思いませんか? 息子さんたちが母を思う作文でも読んであげればよかったのにと思いません?
ロックの名曲が、真実味を失って、ロックと縁のゆかりもないなにかとして葬られたという意味もあわせれば、この曲は相当複雑なレクイエムとなりました。



ガキども、さぁいくぜ
一緒にぶっ飛ばすんだ
スポットライトの真ん中には
天気さえ変えちまうシロモノがでーんと
熱烈歓迎
さぁ、こいよ
エレクトリックミュージックを聴くんだよ
音の分厚い壁だよ

キャンディとロニーを知っているって?
そんなの眼じゃないよ
ベニーアンドジェッツさ
ぶっ飛んでて、最高さ
ベニーはきっついぜ
電気靴にモヘアのスーツ
雑誌にそう書いてあった
ベニーアンドジェッツ

ガキども
不信仰、不信心、不信用で行こうぜ
あいつら単なるメクラなんだから、気にすることはない
でも、ベニーアンドジェッツに年齢なんて関係ない
俺たちは生き残る
俺たちはじっくり行く
あいつらを路上に引っぱり出して
だれが正しくて、だれが間違っているのか
きっちり片を付けてやるんだ
ベニーアンドジェッツ


僕のこの歌詞にスポットをあてる連載で、取り上げる曲の音楽面が最高に格好いいことは保証します。大音量で10回続けて聴いてみてください。きっと感じるものがあるでしょう。(この企画、文章、考え方などの著作権は一応存在するといっておきます)


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