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WRITE IT LOUD!! ROLL OF ROCKS

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                        1996年10月11日開始

                                  火だるまG

第19回:1997年7月11日

WAITING ON A FRIEND/ROLLING STONES(81 IN TATTOO YOU)
TOO SHY TO SAY/STEVIE WONDER (74 IN FULFILLINGNESS' OF FIRST FINALE)


俺にとって
行き交う女たちを眺めることは
今に始まったことじゃない
俺は門口に立って
行き交う女たちの言葉の中に
どうにかして真実を見つけられないかと
思っている
でも、実は、女の人を待っているわけじゃないんだ
俺はダチを待っている

哀しい心を慰める微笑みの持ち主
いったとおり
俺は、実は、女の人を待っているわけじゃない
俺はダチを待っている
俺はダチを待っているんだ

商売女はいらない
大酒ももういいし
きれいごとの宗教はごめんだ
でも
泣き言のいえるダチが必要なんだ
守るべきダチが必要なんだ
恋愛や傷心はガキの遊び
実は、女の人を待っているわけじゃない
俺はダチを待っているんだ



(この文章を7月12日生まれの友に捧げます)

39歳にもなって、家庭も持たず、一定の組織にも属さずにふらふらしていると、さすがに自分で選んだ道とはいえ、時には、漠然とした不安を感じることがあります。
元来が、鈍感な男なので、別に怖くなって、ガタガタ震えて夜中に枕を濡らすようなことはありませんが、火星にひとりぽつねんといるような、ぼんやりした哀しみは、常の僕の心象風景とはいえます。
そんな時に、僕は、一緒にこの道を歩んでいる、友を思い浮かべます。
そうすると、火星に三人でぽつねんといるような、茫漠たる哀しみは同じとしても、重い荷物も3人でならかつげるような、そんな気持ちになるのです。

僕は弱い人間です。しかし強くありたいと思う人間でもあります。僕は弱い人間だから、なにか、絶対的なもの、たとえば、家庭、妻とか子供とか、たとえば組織、部下とか上司とか、を、持つと、それらを守るために、個人としてはやってはいけないとわかっていること、たとえば、卑怯とか、目を瞑るとか、妥協とか、そういう事柄にからめ取られてしまう、そんな実感があります。もちろん経験もある。
人間は、必ずなにか、こころに拠り所を持って生きていく。多くの場合、それが、家庭であり、企業や宗教などの組織なのですが、僕は、それを友だちに決めました。

友だちのいいところは、お互いが、個人としてきっちり生きている人間同士の、並列的な人間関係ですから、個人として相手を見て、これはおかしい、俺の知っているあいつはこういうやつではないはずだ、という、状況が現出した場合には、それをしっかりいいあえることです。
家庭を守るための自己逸脱、組織を守るための自己逸脱、ありふれた光景です。その底には、どんなことをしても、家庭は、組織は、それらのためのことならば、それを受容してくれるという、猫のユリカゴのような、甘美な思い入れがあります。しかし、友情を基盤とする者の考え方は違う、そんな逸脱をしたら、あいつは俺を二度と友として受け入れないだろうと、考えるのです。だから、どうにか頑張って生きていける。

それに、親や子は選べないけど、ダチは選べます。妻や会社は選べるではないかと、いう人もいるだろうけど、多くの場合そこには、経済がからんでくるから、そうそう本音ばかりではいきません。僕と、友だち、そして、もうひとりの友だちも、一緒に店をやり、一緒に、編集の仕事をやり、同じ釜の飯どころか、同じ財布で暮らしていますが、なんらかの拍子でこの世に生を受けた人間として、納得のできる人生を送っていきたいと思う人間が出会った、それで一緒に働くことにした、それでは、そのための仕事とはなにかという、一点だけで、つながっている仲間ですので、最悪は1個のおむすびを3人で分ける覚悟はできています。そして、そのおむすびの晩餐がすんだら、いよいよ、お別れの時が来るのでしょう。命というのは、究極のところでは実に利己的な、厄介なものです。別に、そうはなりたくはないのですけどね・・・・・・。しかし、この世に絶対なんてことはあり得ない、というのも、僕たち3人の、信じるところであります。

(そして、この文章を、もうひとりの11月12日生まれの友にも捧げます)



君に笑わされる、僕
君に歌わされる、僕
君に、すべてのことを心地いいこととして受け入れることを教わった、僕
僕の辛い時に手を差し伸べる、君
君だけが持つ力
日に日に強くなるおもい
でも、僕はシャイだから
愛しているなんていえない

この世のすべてのことから開放されるその時まで
君と一緒に飛んでいきたい
僕の人生の終わるその時まで
僕は君の友だち以上でありたい
日に日に強くなるおもい
でも、僕はシャイだから
愛しているなんていえない



僕のこの歌詞にスポットをあてる連載で、取り上げる曲の音楽面が最高に格好いいことは保証します。大音量で10回続けて聴いてみてください。きっと感じるものがあるでしょう。(この企画、文章、考え方などの著作権は一応存在するといっておきます)


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