何でみんな10キイ嫌いなの。ワイヤレス=机の上せまいから=コンパクト=10key無しの4段論法が横行しているようで,ワイヤレスのフルサイズキイボウドは結局みつからなかった。
おれがワイヤレスを欲しいのは,肉筆の書き物やちょいとした工作をするときに除けやすいからである。ひょいとベッドの上へでも放り投げれば良いんで,それが有線ならデリケイトにCRTに立てかけないといけない。それでもずるっと滑ってどてぽきぐしゃてな目に遭うのだ。
そりゃあ確かに無闇に大きくたって仕方がないが,ヒトの使う道具として19mmのピッチと10キイは必要なのだ。帳簿の計算なんかしなくても数字は打つものである。記号の列の数字キイも使わないではないけれど,10キイのが判りやすいじゃん。もっと言えばノウトだって106キイボウドのがあって良い。横40cm・奥行き15cmでもええやんけ。そのほうが液晶画面おおきうなる(ワイド画面(笑))ちうねん。ピアニカみたいにして持ち歩けるやん。
と言うような話をしていたらまた,今日あるべきPCの姿はどうのこうのとおれの中でOperation
P3が暴発,WARP用マシンを新調することになった。まぁ普段からWebを書くのでHTMLエディタ"HomepageBuilder"の異様にトロいのにむかついており──バグとは言わんだろうが性能わる過ぎ──機運は醸成されつつあった。だからって今すぐに数十万はたく気はなかったんで,やっぱり随分と衝動的で浪費的なオぺレイションである。
理想を言うのだから大手PCメイカのAランチ・B定食・Cセットは不可である。ただPCの中身についておれの知識はクリスマスキャンドルより暗く──なら定食にしろよ──MPUやSCSIカードを指定することはできてもマザー(ボウド)やケイスやベアドライヴ蠢く地下迷宮に足を踏みいれて生還できる自信はない。ここは甘木と甘木の知り合いに,カネ出すから作ってくれろと頼むことにしよう。
おれの出した条件(ハード)は下の通り。
眼目はIntel互換チップとDIMMの採用だ。絶対条件はOS/2
WARP4が完全稼動することである。
スペックで圧倒的に凌駕しないと現用機(P5 90MHz・SIMM 80MB)に悪いからクロック200MHz以上・DIMM
128MBを骨子とした。OS/2でもPentium IIが最速なのだけれども,ソケットが専用品になってしまっては逃げが利かなくなる。所謂ソケット7のほうがP5・MMX・Pro・互換チップと賑やかで,発展の余地もまだ残っていると見た。本当はコスト/パフォーマンスを無視できないせいもあるんだけどさ。
PC UNIXやMacよりは選択肢もあるのだろうが,OSがWARPということで載せるデヴァイスは「枯れた」物から選ぶことになる。雑誌やwebで聞きかじってMPUにK6/233MHzを指名,ビデオカードはMillennium
II・サウンドカードにESS1888を所望した。これ等はOS/2対応と判っている。後はお任せ(何が理想だ)。
さて第1報が入る。K6が動きません。ぼてー。
秋葉中から安いのを掻き集める方針であるが,MPUチップとマザーは某店で動作保証の言質を取ったそうである。それが動かない。K6の代わりにP5を載せたらうまく行ったということで,大丈夫かK6。266MHz前夜というのにこう歩留まりが悪くてどうするのだ。
一応K6を悪者にしてみたものの,この2者間ではいづれがクロかは判らない。いづれもかもしれない。しかし各社規格に則って作っているはずだのに組み合わせてみると動かない,それを「相性」が悪いからなどと言って澄ましているのは戴けないぞ。「互換」なんだからさ,つーかーで通じなきゃずるいよ。
P5であってもDIMM2枚挿しの内の1枚が認識されていなかったそうで,それならマザーと性格の不一致なんだろう。結局1ランク上のボウドに代えたらうまく行ったようだ。やれやれだぜ。
項目 | メイカ | 型番 | 買価 | 備考 |
MPU | AMD | K6/PR2-233 | \36,500 | 233MHz |
Mainboard | FIC | PA-2012 | \21,800 | BIOS: Award 4.51 |
DIMM | ? | ? | \47,400 | 64MB×2, 131072KB |
VideoCard | matrox | MGA-MIL2P/4F | \24,500 | WRAM 4MB |
SoundCard | ESS Tech | AudioDrive1868PnP | \2,680 | |
SCSI Board | Tekram | DC-390/U | \9,800 | UltraSCSI |
HD Drive | IBM? | DCAS-32160 | \24,700 | 2.3GB |
CD Drive | Plextor | PX-32Tsi/TO | \25,800 | SCSI 32倍速 |
FD Drive | Mitsumi | ? | \2,980 | 2mode |
Case | T.Bird | TB-101 | \11,800 | ATX MiddleTower |
Keyboard | ACER | ? | \1,980 | 日本語106keys |
SCSI Flatcable | ? | ? | \1,000 | 50P |
CoolingFan | ? | ? | \1,680 | |
計 | \212,620 | 97年12月上旬 |
パーツ リストはこちら。この構成ならWARP4は完動する(今のところ)。
サウンド カードに見慣れない物が使ってあるのはOS/2の特殊な情事いや事情に因る。SoundBlasterに代表される一般カードも勿論つかえるんだけど,Win-OS/2(Windows3.1互換環境)を立ちあげたらWin側でしか音が鳴らなくなっちゃうのね。両環境で音を出せる──別別にドライヴァをインストウルすれば──奇特なカードのひとつがこれ。ESSの1868系チップの載っているのは大抵いけるようだけど。
トラブったせいで発注から納品まで約4週間かかった。週1ペイスの作業では止むを得ない。この間にトウタルの実売価格が1万円ちかく下がったような気がするが,まぁそれは言うまいて。言うとるやんけ。
とにもかくにも強力(すぎる)WARP専用マシンができた。オールSCSI・オールHPFSだぜ。さすがに速いっ。以前P5
90MHzに換えたときも同じような感想を持ったんだけど,やっぱり段違いだ。OSそのものの起動時間が体感半分になり,フォルダ・ウィンドウが瞬時に開く。気になってたHomepageBuilderもストレスなし。んー,力技。
ちょっと困ったのはマザーがATXになって,電源のON/OFFが機械スイッチから離れたこと。外の外付け装置と一所に給電している6口タップのパワスイッチでONしても本体だけは点いてくれないのである。電力が来た上で改めてミドルタワのスイッチを入れないとダメなのだ。
そのミドルタワは背面のネジを全部はずしぃのシャーシ カヴァ(左右側板と天板でコの字)をえいやと取り去りぃのしないと中が見えないタイプなんでメンテ性は最悪。現におれ,組んでもらったまま自分では開けていない。
キイボウドはワイヤレスのフルサイズがどうしても見つからないので捨て鉢になり,何でも良いから安いのとリクエストした物である。ACERの補修品らしくて,値段なりにちゃちい。くすんだ緑色で無闇に余白が大きくパームレストは却って邪魔。とてもメインを張れる柄ではない。
CD-ROMドライヴに無駄とも思える32倍速が入っている。組んだ人間の趣味orシャレであるが,WARP4のインストウルが非常にスムースだったから効いているのだろう。回ると,ぐもももももーと牛の鳴くようなメカノイズが聞こえる。GATEWAY,御用達にしては如何か。
後は何だね,Asahi-netが33Kbpsを飛び越して56Kbps(K56flex)をサポウトするからモデムを換えて,サブに下がったP5
FLORAにFreeBSDでも入れてっと。PeerToPeerじゃおもしろくないね,FLORAとはミニマムLANだな。某所から違法ではないが不明朗な手段でノウトPCが手に入りそうだし,来年の目標にしておこう。長いなー。
さらばWintel。
1997年12月31日
・どてぽきぐしゃ
松本"男おいどん"零士のクラッシュ擬音。
・OS/2でもPentium IIが最速
これはWin-OS/2(16bit)を併用する場合であって,純32bit動作であるならPentium
Proに分があるとのこと。
・何でも良い
とは言っても109は不可である。これが矜恃というものである。