6   パソコンの頭脳を交換してみた (2000.11.23)

DVDビデオの話のときにCPUの交換は無理だと書いたけど、今交換しないとうちのパソコンに使えるCPUが店頭から無くなってしまいそうなので交換することにした。前話で書いたように自動車保険も安くなったので、まぁいいかと半分やけくそだ。今回はハードの話なのでパパが担当します。

Intelという会社は次々と新しいCPUを出し、旧いCPUは買えないようにするのが戦略だ。これをカンニバライゼーション戦略というそうだ。他社に市場を奪われる前に、売れている自社のCPU市場を自社の新しいCPUで喰っていくというものだ。この話は以前、インテルの社長だった西岡郁夫さんの講演で聞いた。

この戦略のおかげで今回、PentiumII 350MHz を PenriumIII 800MHz に交換する事になった。まだしばらくは今のまま使っていようかと思ったが、Pentium 4が発売になり、うちのPCで使えるPentiumIII(Slot1, FSB100MHz)は店頭での扱い量が少なくなっているようなのだ。当初は今までの350MHzの2倍の周波数の700MHzが安くなったら買おうと思っていたが、すでに店頭から消えかけている(隅々まで探せばあるのかもしれないけど)。2万円を切るあたりまで値下がりすると消えていくようだ。

という訳で、車検もあって物入り、かつボーナス前のこの時期にCPUの交換をした次第だ。ついでに最近急激に安くなってきたメモリも増設してしまおうと128MBのメモリも追加することにした。交換するとメーカの保証対象外になるが、すでに無償保証期間の1年を過ぎているのでいいや。

偉そうに書いているが、実はパソコンはあまり(というか全く)詳しくない。WordやExcelなど仕事に必要なアプリがちょっと使えるだけだ。ちょっと前まで、CPUなんてソケットのサイズさえ合えばいつでも交換できるものと思っていた。でも、マザーボードやチップセットが対応してないとダメだということを聞きかじったので、職場のメーリングリストで聞いてみたところ、パソコンに詳しい人が教えてくれた。マザーボードとBIOSがPentiumIIIに対応可能か確認する必要があるとのこと。

早速、ケースを開けて調べたらうちのEndeavorのマザーボードはASUSの P2B ということがわかった。ASUSのホームページを調べたら、このマザーボードはPentiumIII 800MHz(100MHz×8)まで対応していることが判明した。交換に必要なジャンパーピンの設定方法も載っていたので、あとはCPUを買ってくるだけだ。

先週末、都内にでかける用事があったので秋葉原にまで足を延ばして購入してきた。すでに800MHzのPentiumIII(Slot1)も品薄?で入荷待ちの店が多かったが、なんとかゲットすることができた。22,800円也。メモリは他の安売店で128MBを5,280円で購入することができ、消費税を入れて計3万円弱(でも、この時期には辛い。もうすぐ忘年会シーズンだし)。

PentiumIII

秋葉原のPCパーツショップは初期不良のみ1週間以内の交換というところが多い。今回購入したショップもそうだったので、素早くメモリの増設とCPUの交換をした。始めに簡単に行えるメモリの増設だけを行って大丈夫かどうか確認する。

電源を入れてみると、無事に今までの160MB(32MB+128MB) に 128MBが追加となり、トータル288MBとなった。続いてCPUの交換とジャンパーピンの設定だ。交換の前に上に載せた写真を撮った。ジャンパーピンの設定は事前にASUSのホームページの情報を印刷しておき、その指示通りに行う。CPUを抜き差しするには電源BOXを外さねばならずちょっと大変だったが難なく完了した。

分解のついでにファン周辺に溜まった埃の掃除を行った。Endeavor Proにはケースの前面の吸気ファンと、電源BOXの排気ファンの二つのファンがある。このうち吸気用ファンの前面の埃がもの凄く、綿のように盛りあがっていた。ここにフィルタを付けておけば空気清浄機代わりになる?!

さて、掃除も完了し組み立て直して起動したら、BIOSがきちんとPentiumIII 800MHzと認識した。Windowsの起動が若干速くなった気がする。もっと劇的に変わるかと思ったが、それほどでもない。WindowsのシステムプロパティもPentiumIIIとなり、ちゃんと動いているようだ。

IEやネットスケープ、MS-Wordなどのアプリケーションを起動してみるが、確かに早くなっている。でも2倍早いか?と問われるとそこまでは変わらない。それではと、音楽CDをmp3に変換してみたら、さすがにこれは2倍位早くなっている。また、LHAなどの圧縮ソフトも非常に速くなっている。CPUの高速化は計算量が多いアプリケーションにはダイレクト効くが、それ以外はハードディスクやビデオカードの性能に依存するところが多いようだ。

速いビデオカードが欲しくなってきたが、これ以上は、だんだんと深みにはまりそうで危ない。ビデオカードの次はハードディスク、さらにマザーボートとCPU、そのうちクロックアップと際限のないマニアの世界に踏み込んでしまう。そんなに高い性能が必要なことには使ってないので、このへんでやめておこう。

最近のパソコンは非常に安くなったので部品を交換していくよりも、新しいものに買い替えた方が安上がりで性能がよくて安心だ。部品交換はあまりお勧めでない、というのが今回の結論。

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