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扇風機のタイマーが壊れたので手持ちの部品で電子式のオフタイマーを作ってみた。部品を購入しても7〜800円程度で作れると思う。また、扇風機に組み込むのではなく別のケースに入れれば汎用のオフタイマーにもなる。
単純な操作性を目指し、時間設定は1H,2H,3Hの1時間刻みと連続動作のみ。
(注) AC100Vを扱う工作ですので、製作や扇風機に組み込む改造は自己責任でお願いします。
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扇風機
買ってから5年くらいか、ゼンマイのタイマーをひねってもタイマーが動かなくなった。元々2〜3千円程度だったと思うので買い換えてもよかったが、タイマー以外の動きは問題ないので電子タイマーを組み込むことにした。
実はもう1台、タイマーが壊れた扇風機がある。そちらは結構古いし、手持ちの部品(SSR)もなくなったので修理するか検討中。
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扇風機分解
タイマーのダイヤルを引き抜き、裏側からタイマー本体を取り外した。
おそらく原価は100円もしないものだと思うが、同じタイマーを入手するのは難しい。
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回路図
手元にあった部品のみで作ることにして回路を考えてみた(回路図拡大図)。
PICは8ピンのPIC12F615、時間表示のモニタは4個のLED、電源はコンデンサを使ったトランスレス電源。クロックはPICの内蔵発振4MHzなので精度は最悪±1%(1時間で±36秒)。
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ソリッドステートリレー
数年前に買ったままになっていた秋月のキットを利用する。最近でも売られているが、新たに買うならSSRモジュールを使った方が楽です。
今回、扇風機の電力(40W程度)なので放熱板は取り付けない。汎用のオフタイマーとする場合には、制御する電力に応じた放熱板が必要です。
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基板
扇風機の台座内に収めるため、こんな形に切り出したユニバーサル基板に実装。
真ん中の穴は、時間設定のプッシュスイッチを通すためのもの。
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台座加工
時間設定モニタのLEDを取り付けるためのφ3mmの穴を4つ開けたところ。元々あった「連続」、「1」、「2」、「3」の場所に取り付けてもよかったが、それぞれのLEDが離れていると判りにくくなりそうだったので一列にした。
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時間設定スイッチ
タイマーの軸が通る穴に取り付けようとしたが、穴が大きくてナットで固定できなかった。
そこでCNCフライスでアクリル板を切り出してワッシャを作った。
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スイッチ固定
スイッチを取り付けた様子を内側から見た様子。LEDを取り付ける4つの穴も見える。
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組み込み
LED 4個は別の基板に取り付けてホットボンドでケースに固定し、フラットケーブルでメイン基板と接続している。
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組み込み完
左端の白いのはリード線の途中に入れるフューズボックス、緑の部品は1uF,450Vのコンデンサ(1MΩの抵抗も載っている)、耐圧は450Vもいらないが手元にあったのがこれだけだったので。コンデンサ、基板の配線部は所々ホットボンドで固定した。
プログラム
電源を入れたら、常時オン(連続)モード タクトスイッチを押すたびに以下のモードを順次切り替える (1) 電源オフ (2) 1時間タイマ (3) 2時間タイマ (4) 3時間タイマ (5) 常時オン (電源を入れたときはこのモード) 時間設定時のLED点灯 赤 赤 赤 緑 オフ ○ ○ ○ ○ 常時オン ○ ○ ○ ● 1H ● ○ ○ ○ 2H ● ● ○ ○ 3H ● ● ● ○ タイマ動作中は1秒ごとにLED点滅(★) 赤 赤 赤 緑 3Hにセット ● ● ● ○ 2H〜3H ● ● ★ ○ 1H〜2H ● ★ ○ ○ 0H〜1H ★ ○ ○ ○ オフ ○ ○ ○ ○バグがあるかもしれません、無保証です。著作権は留保しますが、改変などご自由にどうぞ。
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オフ状態
LEDが全て消えているオフ状態。
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タイマー1H設定
プッシュスイッチを1回押すと1時間設定になる。
約1秒後にカウントダウンが始まり、LEDが点滅する。
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タイマー2H設定
さらに1回押すと2時間設定になる。
カウントダウン中でもスイッチを押すと次の時間設定になる。
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タイマー3H設定
さらに1回押すと3時間設定になる。
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連続設定(タイマー動作なし)
さらに1回押すと連続設定になる。電源を入れた直後はこの設定になる。
このあとさらに押すとオフに戻る。
動画
以上
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