『週刊かすてら・愚か者の退屈な生涯』2018年第25号
18年 6月 3日 日曜
晴。
バナナ、烏賊の磯辺揚げ、茹で卵、蕎麦。外出せず。昼寝。昏々と眠る。『ピッピ 南の島へ』読了。今回も、ピッピのナンセンスは冴え渡っている。「ペールとポールが、ケーキをわけることになりました。ペールが四分の一もらったら、ポールのほうはどうなります?」(p.71)。これに対するピッピの応え「腹いたよ」。後半の、南の島でサメや泥棒を手玉に取る話は、民話類型的な物だが、痛快である。そして、結末場面の奇妙な静謐さ。中村桂子著『生命科学と人間』読み始める。鳥肉の生姜焼き。ビデオ。『目がテン』新企画「人物ファイル」常人には理解できないほど研究に情熱を注ぐ探求者を追▽初回は「フクロウを追い続ける男」。『笑ってコラえて!世界一周まとめSP』女優・戸田恵梨香が小峠をお供に鶯谷でハシゴ酒!/ダーツの旅的・世界一周の旅からコマツバーラDがついに帰国!1年間にわたる「行き当たりばったりの旅」完結編。『所さんお届けモノです!』夏の最新スイーツ。世界初の炭酸氷「シュワポップ」/人参などの野菜や果物をフリーズドライにしてチョコを染み込ませた菓子。『所&林修のポツンと一軒家』。アマチュア無線のためだけに山頂の土地を買い巨大なアンテナを何本も建てているおじさんが面白かった。
18年 6月 4日 月曜
晴。
バナナ、鳥フライ、蕎麦。買い物。昼寝。読書『生命科学と人間』。コロッケ、ソーセージ。ビデオ。『サイエンスZERO』カガクの“カ”#4 AI映像技術・常識破りのシルク。1.人工知能が白黒の写真や動画をたちどころにカラー化。2.「洗っても縮まない」シルク。『100分de名著』神谷美恵子 生きがいについて3 生きがいを奪い去るもの。『デザイン トークス+』可変性。『ブラタモリ』#104 伊豆。『チコちゃんに叱られる!』#7。ラーメンのラーって何?/女の方が寿命が長いのは何故/太陽に近い山の上が地上より寒いのは何故/男は青、女は赤のイメージはどうして。
18年 6月 5日 火曜
晴後曇。
バナナ、鳥フライ、蕎麦。買い物。図書館。昼寝。『生命科学と人間』読了。科学解説書。NHKブックス。三十年前の本だが、基本的な考え方は今も変わっていない。生物に学び、環境に調和した科学技術、というような事。現在は当時と比べて良く成っているだろうか、悪く成っているだろうか。温暖化が進んでいる事を見ても、事態の悪化が止まっていないのは確からしいが、「悪く成る速度」は鈍っているのではなかろうか。例えば「伝統を未開と切り捨てずに見直し、先端科学との融合を図る」というような視点は広まっているのではなかろうか。少なくとも「持続可能性」という言葉だけは広まった。戦争や殺人などの暴力で死ぬ人の数は、件数でも人口に対する比率でも減り始めているそうである。漸く人類は戦争と殺戮の歴史から脱却しようとし始めたらしい。次の課題は環境問題だが、さて。塩鯖。ビデオ見ず。
18年 6月 6日 水曜
雨。
バナナ、鳥フライ、蕎麦。外出せず。昼寝。昏々と眠る。アストリッド・リンドグレーン著『ミオよ わたしのミオ』読了。養父母に虐げられている孤児の少年が、異世界に入り込むというよく在る形式のファンタジーだが、最後に主人公が現実世界に帰って来ない処が特徴の一つ。敵を倒して幸せを手に入れるという元型に沿った筋立てだが、なんとはなしに悲しみが透けて見えるような気がするのは何故だろう。ハッピーエンドなのに、悲しさとも寂しさともつかぬ痛みの気配があるのである。現実が否定されているからだろうか。描写された世界の瑞々しさのせいだろうか。気のせいか死の匂いもする。主人公は死につつあって、その中で見ている幻覚の世界ではないのか、というような感じ。どこにもそんな事は書いてないのだが。一つには、主人公が現実の世界で思い描いていた願望が悉く新たな世界で実現するという対応の不自然さがある。優しい父親、心の通じ合った親友、自分の乗馬などなど。それらが、主人公の作り上げた虚構ではないかという疑いを持たせる。まあ、対象読者である子供はそんな事思わないだろうけど。主人公と親友が酷く悲観的で、すぐにもう駄目だと思ったり、「……でなければ良いのに」とか思ったりするのも特徴の一つ。危機を自分の力で乗り越えるのではなく、いつも不思議な力が働いて助けて呉れる。頑張るとか、努力とか、諦めないとかいった押し付けがましい教訓のなさが良い。ハンバーグ。ビデオ。『カラオケ★バトル』。毎週遣れば良いのに。『地球ドラマチック』水の都ベネチア レスキュー大作戦!。世界遺産ベネチアは、美しい景観を誇る水の都。しかし、近代化と温暖化の影響による水没の危機は、刻一刻と迫る。ベネチアを救うためのプロジェクト「モーゼ計画」。
18年 6月 7日 木曜
晴。
バナナ、鳥フライ、鳥そぼろお握り。買い物。図書館。アストリッド・リンドグレーン著『はるかな国の兄弟』読了。『ミオよ わたしのミオ』の感想では、何となく死の匂いがする、と言ったが、この作品でははっきりと主人公と兄の死から始まる。二人は別世界に転生するのだが、やはり、これは虚構ではないかと、薄らと推測される。二人の生前、障害のある弟を元気付けるために兄が語った死後の世界そのままだからである。結末を言ってしまうが、最後、二人はこの世界でも死ぬ。そしてまた別の世界への今一度の転生を予感させて終わる。死とは虚構世界への転生なのであろうか。ならば、現実も虚構の一つに過ぎないのか。いや、これはメタフィクション好きが自分の興味に引き付け過ぎた読み方だな。ここは異世界だが、後半になって竜が出て来るまでは神秘的な魔法のような事は何も起こらない。古代から中世くらいの人達の現実的な営みが描かれるのも特徴の一つ。鰹のたたき。ビデオ。『美の巨人たち』ターナー「難破船」。『THE 世界遺産』中央スリナム自然保護区 敵をだます昆虫/恋のアピール合戦/華やかな護身術。
18年 6月 8日 金曜
晴後曇。夜に俄雨。
バナナ、鳥フライ、蕎麦。買い物。アストリッド・リンドグレーン著『山賊の娘ローニャ』読了。これもファンタジーだが、『ミオよ わたしのミオ』『はるかな国の兄弟』のような死の匂いに満ちてはいない。寧ろ生命讃歌の物語である。時代設定は中世くらい。異世界とも現実の歴史ともつかぬが、森の中には小人や鳥女などの妖物が棲んでいる。題名通り山賊の娘として生まれた主人公は、森の中で健やかに育つが、対立する別の山賊一派の息子と仲良く成る。二人の絆と親たちの争いの葛藤が描かれる。筋立ての中心はこの人間関係で、森に棲む妖物達はイメージ的には面白いが、物語への関りとしては「自然に潜む危険」として描かれる程度である。時代の変化の中で、子供達が大人を導く話と成っている。『未来少年コナン』と同じ構成である。勿論こちらの方が先だが、どっちが真似したという話ではなく、リンドグレーンも宮崎駿も子供を信じている。山賊達は乱暴で頑だが、そこにはやはり素朴な生命力があり、それが活き活きと描写されている。ウィル・ワイルス著『時間のないホテル』読み始める。麻婆豆腐。ビデオ。『そこんトコロ』それだけで大儲け!?珍しい専門店! 御朱印帳 さばの塩焼き定食だけ 瓦割り/驚きの遠距離通勤!/街道一のお宝を探せ! 日光街道。『タモリ倶楽部』レトルトカレーが30種超え!無印良品カレー王国の謎…生活雑貨・衣類・文房具のイメージが強い無印良品の超人気商品の一つがレトルトカレー!本場インドまで出向き研究しているというド定番からマニアックな商品まで、今や一大カレー王国となった無印良品カレーの全て。『日曜美術館』茶の湯で国を治めた男〜大名茶人 松平不昧。『美の壺・選』宵を楽しむ ウイスキーグラス。プロのブレンダーが使う「テイスティンググラス」で味わう、ストレート。カット模様が美しい「ロックグラス」。ハイボールの「タンブラー」。
18年 6月 9日 土曜
晴後曇。
バナナ、鳥フライ、蕎麦。買い物。『時間のないホテル』読了。裏筋には「J・G・バラード+スティーヴン・キング+ラヴクラフト」などとあるが、ホテルから脱出できない処などはカフカ的。或いは筒井康隆「ヒストレスヴィラからの脱出」。違うか。序盤は、主人公の現代的な新しい仕事を描いたビジネス小説の趣で、神秘的な事は殆ど起こらない。そして中盤でカフカ的不条理小説に展開するという半村良スタイル。終盤、敵が一人の人物に収束して行くのは、エンターテインメント的には正しい展開であろうが、ホテルの歪んだ時空その物を中心に描いた方が広がりが出たのではなかろうか。広がりと言えば、主人公がホテルの超時空構造を直感的に理解する、一種の覚醒の場面があるのだが、その認識が一挙に広がる感じをもっと描けたら大きなカタルシスが在っただろうなと思う。難しいのは判っているが。鯵と鰯の唐揚。ビデオ。『炎の体育会TV』。『サイエンスZERO』驚異の進化!最新プロジェクションマッピング。
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