『週刊かすてら・愚か者の退屈な生涯』2017年第20号

17年 4月16日 日曜

 晴。
 一食抜いてみる。買い物。図書館。『生きるとは、自分の物語をつくること』読了。対談。「物語は既にそこにある」(p.148)。『彼女がエスパーだったころ』読了。連作短編集。火をおこす事を覚えた猿、超能力、脳外科的な感情の制御などSF的なアイデアとそれに依って焙り出されて来る人間の心の闇を描く。ちょっと『怪奇大作戦』を思い出した。ジャーナリストと取材対象の距離の取り方というのが裏主題に成っていて、それを「もう一つの観測問題」と呼んだりしているのも面白い。筒井康隆著『漂流 本から本へ』読み始める。ハンバーグ。オンエア『ザ!鉄腕!DASH!!』『直虎』。ビデオ。『目がテン』大人がハマる習い事▽大人気!そば打ち教室難しいからハマる?打ち立て美味しさの秘密▽ドラム教室!初心者でも短時間で上達!?▽ドラムで脳トレ!楽しく叩いて脳が活性化。『所さんお届けモノです!』子どものスゴイ発明品。『美の巨人たち』歌川広重「東海道五十三次」前編。『アニメ アトム ザ・ビギニング』鉄腕起動。手塚治虫『アトム』の前日譚。『プルートー』に比べると、かなり格落ち。期待できず。『小さな旅』シリーズ わたしの東京物語(2)風吹く街〜新宿 松本隆。『日曜美術館』ミュシャ 未来を見つめる超大作。ミュシャが50歳で祖国に戻り、16年の歳月をかけた「スラヴ叙事詩」。『THE 世界遺産』エル・ビスカイノのクジラ保護区 メキシコ 世界唯一!クジラにタッチできる海/海底を掘る!コククジラの食事/絶滅寸前!200頭からの復活。

17年 4月17日 月曜

 晴。
 菊池の叔母来訪。柏餅、豆大福。『漂流』読了。著者に大きな影響を与えた書物を書かれた年代ではなく読んだ年代順に紹介した、読書禄に依る自伝の如き物。文学書の他、漫画、戯曲などが含まれる。文学書は更に、古典文学、現代文学、理論書に分かれ、文学も日本、海外、純文学、娯楽、SFなど多様である。理論書も、精神分析、哲学、文学理論の他、ローレンツなど自然科学や社会科学が含まれる。童話や単純なエンターテインメントが少ないのは、映画ファンでもある著者は、そういった物は映画や漫画で満足させられていたから、文学に於いてはより抽象的な物や先鋭的な物を求めた物でもあろうか。恋愛小説に全く興味を示さないのが面白い処である。著者の文学思想的遍歴であると同時に、読書案内でもある。書物は多く、一生は余りにも短い。セルバンテス著『ドン・キホーテ』読み始める。岩波少年文庫の抄訳版。鰹の刺身。ビデオ。『ダーウィンが来た!』大口こそ命!海のエイリアン。カリフォルニアの海に棲む「エイリアンフィッシュ」。最大の特長は、顔の倍以上に広がる超巨大な口。映画『天使と悪魔』。暗号解読テーマは前作同様だが、歴史的因縁の部分は随分軽く成っている。読んでいないが、原作をかなり単純化しているらしい。『NHKスペシャル』熊本城 再建 “サムライの英知”を未来へ。見ようか迷ったが、意外にも面白かった。

17年 4月18日 火曜

 晴。暑い。
 バナナ、魚フライ、蕎麦。買い物。図書館。『新図詳エリア教科事典 化学』読み始める。『ドン・キホーテ』読了。前半は要するに「愚者が間違った行いをして酷い目にあう」話の連続で構築性もなくつまらない。又、抄訳版なので、「誰かから聞いた話を著者が纏めた」というような入れ子構造もなくなっている。後半は俄然面白い。ドン・キホーテは後半でも妄想に依る失敗をするが、妄想と現実が巧く合致して成功裏に擦り抜けてしまう話も出て来る。賢者或いは常識人の予想に反して愚者が成功するギャグ。メタフィクション的な処もある。ドン・キホーテの気高さやサンチョの賢さが垣間見える処も面白い。最後に正気に還る処はカタルシスがない。「将軍が目覚める時」のように更なる狂気の深まりで終えるべきであった。篠田節子著『竜と流木』読み始める。ビデオ。『美の壺・選』歯車の愉悦 機械式時計。ゼンマイと歯車で動く「機械式時計」。季節ごとに時間の長さが変わる江戸時代の時刻制度「不定時法」に対応して作られた和時計など。『サイエンスZERO』防災から医療まで活用!8Kスーパーハイビジョン。『100分de名著』三木清“人生論ノート”第3回 “孤独”や“虚無”と向き合う。

17年 4月19日 水曜

 晴。やや風強し。
 バナナ、魚フライ、蕎麦。買い物。読書『エリア教科事典 化学』。『竜と流木』読了。長編。有害な病原体を唾液に含んだ、危険な蜥蜴に似た生物の増殖を描いた生物パニック。駆除と調査に依ってその生物の生態が次第に明らかに成っていく過程が主な筋立て。近代的なリゾート施設と伝統的な素朴な暮らしの相克や、人間関係、親子の葛藤なども描かれるが、『インドクリスタル』の重厚さに比べると、やや軽い感じ。日本人女医が面白い。このまま人類滅亡テーマへと突き進んでも面白そうだった。豚肉の生姜焼き。ビデオ。『ブラタモリ』#68 奄美の海。マングローブの森、鮪の完全養殖。映画『バイオハザード2アポカリプス』。『1』は見てない。ホラーと言うよりはアクション。まあ脚本はどうでもよろしい。アクション場面でカメラをぐるぐる動かすのは流行なのであろうか。人間の動きが見づらい。『探検バクモン』世界を制する香川の巨人。巨大水槽のアクリルパネルで世界シェア7割を誇る香川県の工場。従業員100人足らずと規模は小さいが、透明なパネルを作る技術で他を圧倒、世界を制している。『探検バクモン』井の頭自然文化園。年間80万人が訪れる東京・吉祥寺の人気スポット、ゾウの“はな子”がいたことでも知られる動物園の裏側。その売りは、カワイイけれど地味な日本固有の生き物たち。

17年 4月20日 木曜

 晴後曇。
 バナナ、魚フライ、雑煮。買い物。図書館。読書『エリア教科事典 化学』。川上弘美著『大きな鳥にさらわれないよう』読み始める。餃子、卵焼き。ビデオ。『人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!』【●子】。『所さん!大変ですよ』タダで滑り放題!?お得すぎるスキー場の秘密。高度経済成長期以降、各地の国立公園や国定公園に作られた「施設」。『スーパープレゼンテーション』迷惑メールとの闘い。映画『ザ・ウォーカー』。文明崩壊後の世界を描いているせいか画面に色がない。

17年 4月21日 金曜

 曇。
 オレンジ、茹で卵、蕎麦。買い物。読書『エリア教科事典 化学』。『大きな鳥にさらわれないよう』読了。衰退し、滅んでいく人類の姿を連作形式で描く。そこで起こる事件を描くというより、我々から見れば奇妙なその世界の日常を描写する。不思議で奇妙な断片が幾つか描き出され、少しずつその全体像が判って来るが、当然の事ながら、理屈が判らない方が奇妙な感じは強い。どこまで種明かしをするか、難しい処であろう。村田沙耶香著『消滅世界』読み始める。ハンバーグ。ビデオ。『タモリ倶楽部』「新人エッセイマンガ家必見!!取材する酒場で気に入られる方法」赤羽のディープなスナックを描く人気漫画家に聞く、取材と悟られずお店やお客さんに気に入られる方法。一方、全日本スナック連盟会長・玉袋筋太郎のスナックのママやお客に気に入られるノウハウ、NG行為など。映画『迷子の警察音楽隊』。演奏のためイスラエルに遣って来たエジプトの警察音楽隊が迷子に成り、何もない砂漠の街で一夜を過ごすという話。ちゃかちゃかした日本で暮らしていると、映画のゆったりしたテンポが体に入って来るまでちょっとイライラする。そこを過ぎれば気持ち良い。街の人達と音楽隊員達の擦れ違っているんだか通じ合っているんだか判らない妙な距離感が面白い。大笑いするギャグはないが何となく口元が緩む。愛すべき人達の話。イスラエルとエジプトの関係が良く判っていればもっと面白かったのかも知れぬ。隊長の妻と子供の話は要らなかったんじゃないかなあ。そんなに無理矢理ドラマチックにしなくても良かったような。映画『ロミオ・マスト・ダイ』。ジェット・リーが見たくて見た。ジェット・リー以外に見るべき物はなかったが、それで満足。主人公が「女は殴れない」と言ってヒロインを振り回して戦うアクションが面白い。やはりアクションはカメラをぐるぐる動かさない方が面白い。

17年 4月22日 土曜

 曇後雨。
 オレンジ、魚フライ、掛け饂飩。買い物。読書『エリア教科事典 化学』。『消滅世界』読了。人工授精技術が発達し、セックスが否定されてゆく世界を描いた一種のディストピア小説。社会が変わり、常識が倫理が急速に変化していく世界で、主人公の自己同一性が危うくなる。面白い思考実験に成り得たかも知れぬが、どうも登場人物が薄っぺらい印象。笙野頼子のように思い切って戯画化した方が良かったのでは。体制に依る性の抑圧が描かれるが、むしろ現在の性は多様化に向かっているので、警告としての意味もなかろう。その社会も、もう一つ構築性が弱く迫真性が感じられず、全体に作り物めいた感じ。ただ、支配者に依る抑圧ばかりでなく、支配されたがる市民を描いた点がちょっと面白い。鶏肉の生姜焼き。ビデオ。『新日曜美術館・選』大岡信 美と生きる詩人。『地球ドラマチック』コロッセオで大実験!世界遺産の舞台裏。ローマ帝国の力の象徴、コロッセオ。人間が空を飛び、猛獣や船までも登場したスペクタクルな演出は、一体なぜ可能だったのか?栄光と流血の舞台の裏側。『世界一受けたい授業』伊勢志摩サミットで世界の首脳をうならせたママさん料理長が教える春料理!真鯛のソテー・ホタルイカのマリネ・アサリのリゾット栄養たっぷり旬の魚介を美味しく食べる方法▼最先端の消防訓練施設に潜入▼うつ経験者243人を緊急調査!要注意な10の兆候。うつを抜け出した意外な方法。うつを予防するふくらはぎ体操。『美の巨人たち』歌川広重「東海道五十三次」後編。『アニメ アトム ザ・ビギニング』ベヴストザイン。面白く成るのであろうか。
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