自由の森大学 公開講座 講演レポート PART.3


 「でも、普通ミュージシャンの方は、こういう対談とかになると、とたんに話さなくなる人 もいるのに、石井さんはライブの時といい、流暢ですね。」

 「そうですか?最近は皆さん結構、歌だけじゃなくて、トークも面白いじゃないですか。」

 「最近はそうですけど、昔は結構いましたよ。話さなくなる人。その典型的な例が谷村新司 さんなんですけどね(笑)」

 「そうですか?僕のラジオに出演された時は、それはもう流暢に喋ってましたよ(笑)」

 「今はそうですけど、デビューしたての頃は…。あの頃って、ああいう歌手の方はTVにな かなか出なかったじゃないですか?」

 「ああ、そういうのが美学になってましたね」

 「それでもやっと、谷村さんとのインタビューの機会が取れたんですよ!
そしたら関係者の方から皆に『あの人は喋らない人ですよー』って言われて…。
いかにして、彼の緊張を解きほぐすかを尋ねたら,彼は当時、ビニ本のコレクターだったんですよ(笑)なんと自宅にビニ本専用の部屋 まであるという…(笑)それで『とりあえず、インタビューの始まる前に、ビニ本の話から始めてください。そうすれば彼も、リラック スするでしょうから…』って言われて、ビニ本の話から始めたぐらいなんですから…(笑)

 「そうなんですかぁ。今はもうあんなに流暢に話してるのに、すごいですね。」

 「でも、石井さんは、緊張とかしないでしょう?」

 「何言ってんですか!僕、目茶苦茶緊張しますよ!ライブの前とか、もぉ小猫のように震えてますよ!子羊の ようなんですから!(笑)
いつだったか、1万人のホールのライブで、舞台袖から見てたら、頭ん中真っ白になちゃって…。どこで出ていいか、分かんなくなちゃ って、舞台監督から背中をドンって押されて、やっと出れたこともあるんですから…。」

 「そうなんですか!意外ですねぇ。」

 「今日も目茶苦茶、緊張してるんですよ!(会場の人に話し掛けるように)実は、昨日筑紫さんとライブが終 わって、夜中の3時頃まで話してたんですよ。」

 「そうなんですよ。インカ帝国の話から色々話が飛んじゃって…。夜中の3時になってしまったという (笑)」

 「その時、何か今日の打ち合わせがあるだろうと思ってたんですよね。(石井さん声色かえて)
『石井君、明日は僕がこういう風に投げかけるから、こういう風に返してきたらどうかなぁ』とか、『いや、こう返してくれないかな、 そしたら僕がこう言うから…。たまには僕にも良い事いわせてくれよ』とか…(笑)
ずーっとね、そういう打ち合わせがあるだろうと思って、待ってたんですよ。でも、なかなかそっちの方向に行かない(笑)それを待っ てたら3時になってたという…(笑)
でもね、いつかあるだろうって思って、あっそうか、宿からここまでの車の中かぁ!って思ってたけどなくて、楽屋に入ったんですよ。 で、楽屋っていうのが、こうテーブルが円になってて、会議室のように話せるようになってんですよ。あっ、ここでするのか!って思っ たら、何かスッタフの人とかいっぱい入ってきて、写真とか撮ってたら  <あっ、私のことだわ…(^^;)>   筑紫さんが『石井君、じゃあ行こうかぁ』て言われて…(笑)結局、打ち合わせ何にも無し!(笑)」

 「(笑)いやー、僕はいつも打ち合わせを、あまりしない人なんですよ。してもすぐ、忘れ ちゃう(笑)ニュースの時も、殆どしてませんよ。」

 「えっ、そうなんですか?すごいですね。僕は段取りの人間だから…(笑)
よくあんなに喋れますねぇ。僕はいつも見てて『この人は、言う事を全部紙に書いて、カメラの向こう側に誰かにそれを持たせて、読ん でんだろう。』って思ってましたよ(笑)」

 「いえいえ(笑)いつもコメントとかは、アドリブですよ。僕より1時間前に始まる人(笑) は、すごく打ち合わせしますよ。彼は、いつも何を言うか、じーっと考えてます。」

 「そうなんですか!彼の方が、よっほどアドリブに見えますね(笑)」

 「ところで、さっきから石井さんの活動範囲が広すぎて、話が飛んじゃって収拾つかないん ですけれども…(笑)」

 「いや、筑紫さん、僕を呼んだ時点で、話をまとめようとするのを、諦めた方がいいですよ(笑)
僕は今、ラジオやってて、ゲストの人とか呼んで喋ってんですけど、筑紫さんのように相手を引き立てるって出来ないんですよ。自分の 方が前に出ちゃって(笑)下手したら、30分間自分の人生論喋って終わっちゃうんです。今までにそういうことが、2、3回ありまし たけど…(笑)」

 「でも、しゃべりうまいですよね。よく話し上手、聞き上手と言いますが…。」

 「でも、僕は決して聞き上手ではない…(笑)」

 「でも、今日は石井さんがゲストなので、思う存分話していいんですよ(笑)
先程から石井さんの活動されてる事を色々話してるんですが、この他に、何かなさってる事ありますか?」

 「実は、最近和菓子屋さんを始めたんですよ。『龍屋』って言うんですけど、『竜也』と掛けて んですけどね。
実家がおじいちゃんから続いてる古い和菓子屋なんですよ。親父も後を継いでるんです。で、俺達の代って、妹と俺しかいなくて、妹は ご存知の通りダンサーでして、ぼくもこんなんですから(笑)跡継ぎがいないんですよ。で、ある日ふと『これは物凄い事をやってしま ってるんじゃないだろうか?』って気付きまして,ホント、ある日突然なんですけど(笑)
それに今、和菓子って結構見直されてるじゃないですか?もう、ケーキとかの甘さにも飽きちゃって、そろそろあんことかが恋しくなっ てる。だから時期的にもOKかなって…。
で、今やってるんですけど、難しいですねー。
レシピとか作ってんですけど、今俺のやってる事なんて、おじいちゃんや親父から見れば『ふんっ』って鼻で笑われるようなもんなんだ ろうなって…。
でも、親父とか、やりたいことをずっと我慢して、こうして俺達を育ててくれたんだぁって、今になって苦労がわかります。
実家のお店は『石井屋』って言うんですけど、まだ『石井屋』の名前を継ぐのは、早いなって思って『龍屋』にしたんです。
これから作っていって、『これだ!』って思えるような自信作が、1個でも出来たら『石井屋』に名前を変えるつもりです。
『龍屋』の段階では、まだ弟子なんです。そうやって、一応『石井屋』に対して、敬意を表わしてるつもりなんです。」

 「でも、採算取れます?」

 「…(笑)難しいです(笑)1個1000円とか、2000円とかじゃないですもんねえ。
それこそ、1個80円とかでしょう?でも、親父とかその80円とか90円の積み重ねで育ててくれたんだと思うと、ホントありがたい です。」

 「和菓子ってアズキの硬さとか難しいですよねー。ところでこしあんと粒あんどっちが好き ですか?(笑)」

(会場の人にどっちが好きか手を挙げさせて)

 「結構、半々ですねぇ。石井さんは?」

 「僕は粒あんです!(笑)だかっらって訳ではないですけど、『龍屋』にも粒あんが多いです(笑)」

 「僕もなんです(笑)田舎の方の人って、粒あんが好きなんですって…(笑)」

 「あっ、そうなんですか?(笑)」

 「こしあんは、ほら、こしてるから。加工されてるでしょう?だから、都会の人が好むそう ですよ。しかし、なんで粒あんはおいしんでしょうね?」

 「あの粒粒がいいんでしょうか?(笑)」

(この後、粒あんのおいしさについて暫く語り合う2人…)

こんな感じで、対談は進められ、あとは石井さんの今後の活動などが話されて終わりました。
スペースの都合上、筑紫さんがお話した所は大分、省かせてもらいました。筑紫さんゴメンナサイ(笑)
とっても長いレポートになってしまった…。ここまで読んだ人はえらい!君こそ真のビュウティー好き!(*^^*)
大分の講演に行った人は「えーっ!何か話の流れが違う!」と思っても、それは心の中に閉まっておいてください(笑)流れは違っても こんなこと言ってたんだから・・!行った人は分かると思うけど、まとめるの大変だったんだからっっ!!(まとまってないけどね) あー、疲れた。

よければご意見、ご感想ください(^^)苦情は受け付けません(笑)

               s9911008@oita-nhs.ac.jp まで…

                         TOMOKO


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