清水沢宮前町の炭鉱住宅



平成20年10月に炭鉱の記憶推進事業団にて清水沢宮前町にて「炭住拝見」というイベントが開催されました。宮前町一区集会所を起点として宮前町の数軒の炭住の中を見せて頂きながらお話を聞くことができる有意義なイベントでした。北菱鹿島炭鉱の写真を見る機会にも恵まれ、空家の中にあるペチカも見ることができました。

北炭清水沢炭鉱の炭鉱住宅は夕張川沿いの河岸段丘上の宮前町、清陵町(新清水沢)に広く分布していました。昭和44年度以降、清水沢炭鉱の閉山問題と新鉱開発計画が絡み合い紆余曲折を経ながら、清陵町は新鉱の炭鉱住宅群となり、清水沢炭鉱の炭鉱住宅は宮前町に移転していきました。特にズリ山北側はこの当時新たに広がったエリアでした。清水沢炭鉱及び電力所の居住エリアとしての機能を宮前町は有していたのです。


 

ズリ山から眺めた宮前町。平屋、2階建の炭鉱住宅が広がります。



炭鉱住宅の出窓からだいこんが吊るされ、その周りが畑になっていました。また住んでいる住宅は外壁がその部分の外壁が塗り直され、サッシも変えられていたり、空家がほとんどですが住宅が生きていることを実感させてくれる光景でした。



電力所から離れた宮前町の入口に北海道炭鉱汽船株式会社電力所と記された案内がありました。



集会所の隣には宮前町浴場があります。



イベントでは安全弁当を購入することができ、おいしく頂くことができました。


参考文献 昭和49年 闘いの足跡第二部 清水沢炭鉱労働組合
昭和62年 角川日本地名大辞典1北海道上巻 編纂委員会 角川書店



北海道旅情報巻頭  3-1.炭鉱町を旅する
清水沢宮前町の炭鉱住宅