北炭赤間炭鉱とズリ山階段






整備された旧赤間炭鉱ズリ山階段






赤平というと住友の企業城下町的イメージが非常に強いのですが北炭赤間鉱も市内の代表的な炭鉱のひとつです。昭和13年に開鉱し、最盛期の昭和26年には従業員も1700人を超えたこともありましたが北炭のスクラップアンドビルドの選択肢の中で相対的に規模が小さかった赤間炭鉱は昭和48年に閉山しています。




北炭赤間鉱の坑口は空知川右岸にあり、採掘された石炭は北炭赤間橋を通り赤平駅西側の選炭工場に運ばれました。写真左は平成12年5月の選炭工場跡でこの当時はホッパー、原炭ポケットなどの施設が残っていたのですがほとんどが解体されてしまい、現在は保存のため写真右の施設のみがズリ山階段の入口に残されています。



北炭赤間炭鉱のズリ山にふるさと創生資金の一部を使い登山路がつけられています。 片道30〜40分程度で登ることができ、頂上の展望台からは赤平市街を見渡すことができます。 777段も階段は続き、そのひとつひとつに個人の名前が入っています。 あかびら火まつりが7月の第3金、土、日に開催されます。 炭鉱の歴史を後世にに伝えるためのこのイベントの日にはズリ山が火で光輝きます。



平成15年に赤間炭鉱碑が旧赤間2区の豊里に建立されました。赤間炭鉱碑の脇には昭和32年撮影の航空写真が二枚あり、往時の活気の片鱗を感じることができます。



現豊里地区には炭鉱改良住宅が一部に今も残ります。



北炭赤間炭鉱のズリ山の裏手にはかつて末広炭鉱があり、今も林道沿いには幾つかの坑口があります。明治時代に奈江炭山、大正時代に赤平坑として短期間稼業していた炭鉱を北炭が昭和14年に再開したものです。昭和30年に北炭赤間炭鉱末広坑となり、昭和44年に閉山しました。



左は部屋になった構造物と右は坑口。



参考文献 平成21年 北海道炭鉱資料総覧 空知地方史研究協議会



北海道旅情報巻頭  3-1.炭鉱町を旅する
北炭赤間炭鉱とズリ山階段