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ヴェヴェイ

 レマン湖畔の、ジャズ・フェスティバルで有名なモントルーの隣の街がヴェヴェイです。
 私のスイス旅行の友、エリア・ガイドによると、ルソー以来たくさんの文人、芸術家がここを愛したとありますが、ハスキル、シューリヒト、ストラヴィンスキーとここに住まいがあった音楽家も多く、スイス楽壇の大立者の指揮者エルネスト・アンセルメの生まれたのもこのヴェヴェイでした。
 駅を出て、線路に架かる橋をわたり、高台の方に行ってみましょう。
 駅を出て、線路に架かる橋をわたり、高台の方に行ってみましょう。列車からも見ることができる塔のようなものを目指してみて下さい。知らないと、お城でもあるのかな、と思ってしまいそうですが、1170年に建てられたサン・マルタン教会なのです。
 写真右の気持ちの良い石畳の坂を登って行くとすぐです。
 この教会は、今世紀になって改築されているそうですが、立派なパイプ・オルガンが設置されていて、ステンドグラスの明かりが美しい教会でありました。
 再び駅の方に戻り、湖の方に下ってみましょう。どこからもサン・マルタン教会のユニークな塔が木立の間からも顔を覗かせています。
 ヴェヴェイと言えばネスレ(ネスカフェのあのネスレ社です)のイメージが強く、工場の街、みたいに誤解してしまいがちですが、緑の多い美しいまちであります。
 旧市街の石畳の細い路地に入ると、涼しい風が吹いてきます。レマン湖を渡ってくる風は優しく、乾いた大気に潤いを与えているかのようです。
 しばらく歩くとすぐに湖岸にでます。日がな一日ゆったりとベンチに腰掛けてみたくなる、そんな風景に出会えます。
 湖岸のプロムナードを歩いて行くと、ここヴェヴェイに晩年を過ごしたチャーリー・チャップリンの銅像があります。(写真上右端)オードリー・ヘップバーンもこの近くの村に住んでいたのですから、レマン湖畔というのは、こういった神経をすり減らし、創造の仕事に疲れた人たちを優しく包み込んでくれるような世界があるのではないでしょうか。
 湖岸からちょっと路地に入りかけた所にはアリマンタリオムという食品博物館があります。ネスレが財団を作り運営しているそうですが、なかなかユニークなもので、日本でもTVで紹介されたりしてましたっけ。写真右はその屋外展示で麦が植えてありました。
 町並みも、旧市街といっても古い建物というよりも随分建て替えられていて、新しいものも多いのですが、市役所前の広場でちょっと面白い建物を見つけました。(写真左)
 市役所の奥の建物が人の顔になっているのですが、わかりましたでしょうか?
 スイス人がホームズ好きなのは、ホームズがマイ
リンゲンの滝でモリアーティー教授と共に亡くなったせいだけとは思えません。国民性とまで言えるほどではありませんが、あの精密な推理とスイス人の作る精密な時計や精密な運営(最近ちょっとアブナイことがありましたが)のスイスの銀行などなどとの共通点を感じるからでしょうか。
 この点、フランス語圏だからといってアルセーヌ・ルパンの名をとったレストランが無いのにシャーロック・ホームズの名を頂くバーやカフェは結構見かけます。写真右は通りの花を撮っていて偶然映っていたホームズ・バーです。
 通りの椅子を並べているカフェでお茶を飲んでいると、時間の経つのが、わからなくなってきてしまいます。
 そんな時間の過ごせるヴェヴェイの魅力に少々参ってしまっている状態です。
 良い街ですよ。一度いかがですか?
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