エッシネン湖の写真

スイスのアルバム

エッシネン湖編

　エッシネン湖へは、インターラーケンからツェルマットへの途中、ＢＬＳ鉄道の有名なレッチェンベルク・トンネルの北側の入り口にあたるカンデルシュテークでおりると、そこから、ハイキングがてらに行くことができます。

　町というか村を抜けて行くと、大きな駐車場があり、その奥にリフトの乗り場があります。

　リフトをおりて歩き始めると、まばらな木立の間に牧草地が広がっています。本当にスイスのどこに行っても牧草地があるのには感心します。畑ができない分、牛や羊を飼うために、努力に努力をしてきたスイス人の生活の跡がこのアルプなのです。

　彼方にスパッと切り落としたような跡のあるドルデンホルンが見えてくると木立の中に道は吸い込まれてゆきます。

　しばらくして下りが急になると、木立の間に湖が姿をあらわします。この間、木立の中の木の香りがして、日本のどこかの山に登っているかのような不思議な錯覚を憶えました。

　エッシネン湖の水面は、青いのではなく、少し白い絵の具が混ざっているかのような不思議な色をしています。氷河を源とする流れが集まっているためです。

　湖畔にはホテルとレストランが一軒ずつ建っています。ここを心から愛している人たちの常連客でいつもいっぱいだそうです。確かに、日が暮れ、ハイカーが帰った後のこのエッシネン湖畔の静けさと、アーベント・ロート（夕焼け）モルゲン・ロート（朝焼け）の美しさはいかほどのものかと思います。