民事執行管理事務局

■ペンネーム「西海キャンディーズ」さんからの投稿です。

 色々な方の投稿を拝見しましたが、6/15に私に届いたハガキは「最新版?」でしょうか (^^;)、ちょっと異なる文面であったため投稿しました。 以下全文
 
 
    司 法 処 分 最 終 通 告
 
 この度、貴方様が、運営会社ないし契約会社に対して未納
料金もしくは一方的な契約破棄が行なわれている事から東
京簡易裁判所に「民事訴訟」を目的とした訴状が提出され、
裁判が受理した事を通達させて頂きます。
 
 以降、下記に設けられた裁判取り下げ最終期日を得て訴
訟の開始とし、裁判の日程を決定するものとする。裁判の取
り下げを行うのであれば、裁判取り下げ最終期日以内まで
に、連絡するものとする。又、やむを得ず連絡出来ない場合
は、以下のとおりとする。
 
 一、裁判取り下げ最終期日に間に合わなかった場合、直ち
に連絡する事。
 
 一、不慮の事故、又は、本人がすでに死亡している場合。
「本人死亡・大怪我の場合、その遺族が連絡するものとす
る」
 
 尚、このまま連絡無き場合には原告側の主張が全面的に
受理され、本件訴訟を認めたものとみなし、執行員による強
制執行を執り行うものとする。又、執行官立会いのもと、給与
の差し押さえ、及び動産物・不動産物、有価証券等の差し
押さえを行うものとする。
 
 裁判の取り下げに関するお問い合わせ「一部を除く」は、
当局職員まで問い合わせとし、必ず本人「被告人」からの連
絡とする。
 
 受理番号  B−072103
本書到達後 二営業日以内
 
 〒105−0003 東京都港区西新橋2丁目15番地17号
 
 代表番号  03−5512−8773
 
 電話受付時間 9:00〜18:00 土・日・祝祭日を除く
 
            民 事 執 行 管 理 事 務 局
 
 
「民事執行管理事務局」というのは初めて出てきたような...
 
 当方の住所がかなり前のもので(現在は異なる)、恐らく某大手プロバイダーの個人情報流出時、当方の情報も入っていたとの連絡が有ったことからそれが利用されたと思われます。

■おおおおっ、またしても新種のハガキですね! そうこなくっちゃ!
 なんだか、そこはかとなく文章がこなれているような気がします。
「以下のとおりとする。 一、・・・」というくだりなんて、非常に「らしい」感じがでております。
 
 が。
 
 ・・・まだまだ「素敵」には騙くらかしてくれなさそうですね・・・。詐欺師の脳内裁判制度の詳細は横においておく事にして、表面的なところと文章表現をチェックしてみましょう。
 
 とりあえず、最終通告が最初に来るのってどうよ? という点はもう諦めて、
運営会社ないし契約会社」・・・だから、ハッキリさせろ、と。
未納料金もしくは一方的な契約破棄」・・・だから、ハッキリさせろっての。
 
運営会社ないし契約会社に対して未納料金が行なわれている」って、もしもし、言葉おじさんですか? 日本語が大変です!
 ・・・だめだ。逐一おかしい点をあげつらおうにも、全部が全部おかしいので、個別にツッコミを入れることすら出来ない・・・!!
 主語と述語がお互いに行方不明の上、さらに昼メロのように入り組んだ三角関係を展開している状態では、とても意思疎通は不可能です。
 よし、最初の段落だけでも、出来る限りまともな日本語に変えてみよう!
 ・・・というわけで、当サイト初の試み、架空請求ハガキの文面添削です。
 
 この度、貴方が運営会社ないしは契約会社に対して行っている料金の未払いもしくは契約不履行に対して、当該会社が提出した民事訴訟を目的とした訴状を、東京簡易裁判所が受理した事を通達いたします。
 
 ・・・どうしようもない一部の単語を除いて、できるだけ原文に忠実な言葉を使用しました。文章の意味については、無視です、無視。そうでなきゃ、やってられません。
 これが私の限界なんですが、いかがですか?
 さあ、腕におぼえのある方、もし良かったら添削に挑戦してみてください。付き合ってくださるという酔狂な優しいお方がいらしゃっいましたら、是非コメント欄でその成果を披露していただきたく。
 
 さて、気をとりなおして、文面の続きを見てみましょうか。
 
 って、いきなりニ段落目からですます調がだである調に変わってるし!
 裁判の取り下げを被告が行っちゃいけないんですってば!とか、
 訴状を受理したんだから、さっさと原告側の主張も受け付けてやれよ!とか、
「本件訴訟を認めた」って、認めなかったら訴訟は起こされないわけ?とか、
 訴状を受理しても訴訟は認められず、原告の主張も受け付されないのってどういうこと?とか、
 いや、そもそも「訴訟を認める」ってどういう意味よ?とか。
 お笑いポイントだらけで、もはや笑うことすらできません。
 それに、「最終期日以内までに」って、頭痛が痛すぎです。
 
 私も決して褒められた日本語を綴っている訳ではありませんが、下には下がいる、ということで少し勇気を持つことができましたよ・・・ってか、こんなんでいいのか、詐欺師。精進せぇよ・・・。
 
■当サイトに寄せられた、架空請求ネタの記事の一覧は、「体験談総目次 不当請求・架空請求」にあります。ご参考にどうぞ。
 
 また、架空請求ハガキの名称を並べてみました。「架空請求ハガキ考」でそのバカさ加減を堪能してくださいね。

(2006.6.25)