フリガナ間違ってますよ

■ペンネーム「momo」さんからの投稿です。

 毎度様です。久しぶりにネタができましたので投稿させて頂きます。
 
 最近、うちの事務所にかかってくるようになった勧誘電話なんですが、いっつもいっつも該当者の名前をありえない形で読み間違う(言ってみれば佐藤さんをタナカと読むくらい)ので、すぐに事務所の中で話題になり始めたんですね。
 
 で、先週のこと。またその電話がかかってきました。この日は若い男の声です。
「タナカさん、いらっしゃいますか?」
(あ、まただ!)タナカでしょうか? 当方にはそのような者はおりませんが。どちら様でしょう?」
「えーっと、タナカさん、じゃないのかなぁ…、人ベンに左で、フジなんですけど…」
「それ、佐藤って読むんじゃないんですか?」
「えーっと、やっぱりそうですよね?」
「(爆笑したいのをこらえて)さぁ?
 
「じゃ、佐藤さんいらっしゃいますか?」
「佐藤であれば、今外出しております」
「何時頃お戻りでしょうか?」
「はっきりと申し上げられません」
「そうですか・・・」
「お急ぎでしょうか? ご用件を承りますが。折り返し連絡させて頂きますので、電話番号とお名前をお教えください」
 
「あ、いえ…、プライベートなことなので」
「はい?」
「プライベート…」
 
「あのぉ、すいませんけど、名前もきちんと読めないで、プライベートな話なんてありえないのでは?」
 
「え?!」
「使ってる名簿、オカシいんじゃないですか?」
「ええ?!」
「それ、どこで入手されたものです?」
「あ、これDM配送会社の…」
 
 うわ、こいつ入手先を言ったよ!
 
「ねぇ、どこの誰かは知らないけどさぁ。その名簿って本来こういう電話に使っていいものなの?」
「いや、あの…」
「仕事だ、と思ってやっているんだろうけど、正しいことなのかどうか、よく考えてみたら?」
「…」
「自分の電話番号やら住所やらが、本来の目的以外で使われてたら、君だって頭に来るでしょ?」
「…はい」
「じゃ、今後はどうしたらいいのかな?」
「…もう電話はかけません」
「今、君が持ってる名簿から、佐藤だかタナカだかの名前消しといてよね」
「はい、すいません…」
「もちろん、これからはお宅からの電話、一切つながないので、ヨロシク」
 ガチャン。
 
 とまぁ、こんな感じでした。入社したてだったんでしょうなぁ、この男は。
 
 うちの事務所の佐藤さん(実際は違いますが、ここでは仮名で書きました)の名前、確かに色々な読み方ができるんですね。で、このへんてこりんな状況って、名簿が使われていくうちに、正誤が明らかにならないまま、業者側の誰かが勝手につけた読み仮名が今も生きているのでは、と思っています。
 DM配送会社からデータを入手したというのもかなり問題ですが、彼らの持っている情報の信憑性もこの程度か、ということがわかった次第です。
 
 それにしても、最近は私が出ると業者がすぐに電話を切ってしまうようになってしまい、つまらないことこの上もないです。骨のあるヤツってどこの業界でも不足してるのかな、なんてね(^^;
 
 では!

■momoさんから、3回目の投稿です。いつもありがとうございます。
 
 テレアポ氏のやるせなさが、ひしひしと伝わってきますね・・・。
 
「タナカ・・・じゃないよな・・・でも名簿にタナカってルビうってるし・・・もしかしたら自分が知らないだけで、タナカって読むことだってあるのかな・・・けど、ありえないような・・・でもフリガナ、タナカだし・・・」
 
 おお、そうだ。
「えーっと、タナカさん、じゃないのかなぁ…、人ベンに左で、フジなんですけど…」
 に対して、もしもmomoさんが
ああ、それはボンゴレって読むんですよ
 って言ったら・・・次から「ボンゴレさんお願いします」ってかかってきたのだろうか・・・。
 
 まあ、いくらなんでもボンゴレはありえなさすぎか・・・。

(2005.4.16)
(参考)
この他の、momoさんの投稿は以下の通りです。
死人に営業をかける!
橘翠子からのメール