千の名前を持つ男

■ペンネーム「カナ太」さんからの投稿です。

 最近こんな電話が来ました。録音していないので大体のことなのが残念ですが。
 
 ある日の午前10時30分頃。
 
私 「はい、もしもし。」
男 「もしもし、私タケダと申しますが○○さん(旦那の下の名前)いますか?」
私 「今居ません。」
男 「お仕事ですか?」(その日は木曜日)
私 「はい。」
男 「そうですか。夕方の5時過ぎならいますか?」
私 「今日は10時過ぎると思います。」
男 「ずいぶん遅いんですね。」
私 「はい。」
男 「ああ、そうなんですか。私○○さんの同級生でタケダという者ですが、今実家に帰っていまして、前に木曜日にお電話したら○○さんがいたので今日もいるかな〜と思って電話してみたんですよ。」
私 (丁寧な態度と同級生というフレーズに迂闊にも信用する)「今日は仕事ですが、明日は休みですよ。」
男 「わかりました。では○○さんに同級生のタケダから電話があったことをお伝えください。では失礼します。」
 
 私はすぐ旦那の携帯にメールで教えてあげました。(私って親切)
 でも「タケダって誰?知らないよ!」という返信が。
 え?? 私騙された??
 
 その夜帰ってきた旦那は中・高校の卒業アルバムで確認。タケダさんは2人位いたが話もしたこと無いとの事。
 友達なら携帯に連絡が来るって言われやっぱりタケダさんの話はウソだったと実感。
 
 そして次の日、午前10時30分頃。
 
男 「もしもし○○さんいらっしゃいますか?」(明らかに昨日の人)
私 「どなたですか?」(知ってるくせに)
男 「ササキです。
 
ええっ!!タケダさんでしょ??
 
私 「どちらのササキさんですか?」
男 「××(私が住んでいる県名)のササキです。」(大雑把だな〜)
私 「どういうご用件ですか?」
男 「仕事の話です。」(自宅にしかも休日に仕事の話??)
私 「仕事?」
男 「居ますよね(何で威張ってんの?私が昨日教えてあげた情報じゃない!)○○さんお願いします。」
私 「・・う〜ん・・」
男 「居るんでしょ? 代わってください。」
私 「・・・居ません。」
男 「いやいや、居ますって。居るんでしょ??(何故そこまで断言できるの?隠しカメラでも仕込んでいるの??)代わってください!!」
私 「・・・今居ないんです。」
男 「ウソ言っちゃ駄目だよ! ウソ言っちゃ!!(お前が言うか?? お前に言われたくないわ!!)居るんでしょ?? 早く代わって!!」
私 「え〜っと。」
男 「何? 今まだ寝てんの?」
私 (本当は起きてると思うけど面倒くさいから)「はい。」
男 「ほら居るんじゃない。じゃあ、また後で電話するから。」
 
 ガッチャン。
 
 ・・・・・なんだかここまで態度悪い奴は初めてだったので面食らっちゃって何も言い返せませんでした。それに怖かったし。
 昨日とは打って変わって態度の悪いこと! 何かイヤなことあったの?? 二重人格??
 
 旦那に怒ったら「お前さんのしゃべり方とダンマリにイライラしたんじゃねーの?」って言われました。そうかな〜、気が短いわね。
 
 ちなみにその後、出掛けたので本当に彼が電話したのかはわかりません。留守電にメッセージもなかったし。
 でも奴はまたきっと我が家に電話してくると思います。
 今度は何と名乗るのでしょうか。それは彼しかわからない・・・・

■タケダ氏の役者っぷりと、ササキ氏のへたれっぷりが対称的で泣けてきます。ホントに何か嫌なことでもあったんじゃないでしょうか。
 
 たかが電話、されど電話。横柄な態度で怒鳴られると、やはり恐怖を感じます。そんな時は、電話のメモボタンを押しながら「ネタ、ゲット!」と心で呟く私。
 お互い、勧誘電話対処のプロをめざして強く生きましょう(^^)。

(2004.1.12)

■ 続 報 !

 また「彼」から電話がありました。あの「千の名前を持つ彼」です。

 カナ太家に再び迫るタケダ(仮名・ササキでも可)からの電話!
 詳しくは「千の名前を持つ男・リターンズ」にて公開中!

(2004.3.11)
(参考)
この他の、カナ太さんの投稿は以下の通りです。
千の名前を持つ男・リターンズ
布団?洗剤?掃除機?
三年のお勤め