2000年3月 パリ・イタリア旅日記 

ィレンツェ 三日目 321


 いよいよウフィツィ美術館に行く




ウフィツィ美術館に着くと、もう長蛇の列だ。
結局、2時間くらい待つことになる。







交代で、売店を見に行ったり、トイレに行ったりしながら、
ただひたすら、待つ。列の進みは、異常に遅い。
そして、わかったことは、美術館が、
60人ずつの入場制限をしているということ。
とにかく根気よく待つしかなかった。



やっと、私達の番になる。
私としては、「放送大学」の美術の講義中、
ウフィツイ美術館の前からの講義の場面を見て以来の
憧れの場所ということになる。


その講義を通して、
その前までは、どれにも同じに見えてただ退屈だった宗教画が
ほんの少しわかるようにもなった。




感動の入館




見事な天井のグロテスク模様



待っていた時には、結構文句を言っていた60人制限
だったが、いざ中に入ってみると、その効果を実感する。

とにかく見易い。
さすが、入場制限されて待っていた甲斐が、あったというものだ。
展示室から展示室への流れが、確実に、左から右へと、
流れているのが、感覚的に楽だと、主人が言う。
言われてみて、なるほどと、思う。無駄な動線が、ほとんどない。
フラッシュをたかなければ、カメラとビデオの撮影がOKなのも嬉しい。




シモーネ・マルティーニ「受胎告知」(絵葉書より)



私にとって、これは、記念の作品。この作品が、ここへ導いて
くれたようなものだ。講義で習ったことを、その作品を目の前にして、
自分の目で確かめたり、味わったり出来る嬉しさ。


でも「ほんの少し習い覚えた事と、山のように
知らない事の差の何と、大きい事だろう。」
ともつくづく思う。




1200-300年代の絵画の部屋




ロレンツォ・モナコ「聖母戴冠
作者は、シエナ派の画家で、僧侶。




チマブエ「サントリニタの聖母」



ジョット「オニサンティの聖母」

左図 顔の部分のアップ




フィリッポ・リッピ「聖母と二天使」

フィリッポ・リッピ「聖母戴冠」



フィリッポ・リッピは、カルメル会の修道士。
性格がとても激しい人物だった。
その彼を擁護していたのが、コジモ・イル・ヴェッキオ。
彼は、サンタ・マルゲリータ修道院の祭壇画を
描くに際して、モデルに一人の修道女を選ぶが、
その修道女と恋に落ちてしまう。コジモ・イル・ヴェッキオが、
二人が、結婚できるように取り計らった。「聖母と二天使」は、
その修道女と、息子のフィリッピーノ・リッピをモデルにしていると
言われているそうだ。




マザッチョ「聖母子」




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