2001年2月中国貴州省の旅
2月8日(木) (1)桂林出発
ホテルの前の景色
ホテルの前には離(正しくは、サンズイに離の字 )江が流れ、
その向こうには、桂林の
あの有名な風景の『片鱗』が見える。
へぇー、桂林の山って、こう言う感じで、そこここに点在
しているものなんだ、と一人感心する。
でも、同行の皆さんは、何しろ旅の経験は、豊富。
昨日の桂林のガイドさんの話を聞きながら
「離江の川下り」の話などそれぞれにしていた。
「上り」を経験したとか、「下り」をしたとかだ。
この日、朝食は、バイキング形式。中華の
おかゆから、オムレツまである。好きなものを選んで
食べる。
今日の予定は、
ここ「桂林」から、「龍勝」(りゅうしょう)という所に寄り、
昼食を取り、二日目の宿泊地「三江」(さんこう)に向かう
というものだ。
昨日のうちに今朝のモーニングコールの時間
食事、集合までの時間表が、渡されている。
そうか、毎日これに従って動けばいいのか、と納得。
なるほどねぇ。これも感心。
今日からずっと乗ることになるというバスの席決めも
伝えられる。全員14名をABの2班に分けて、
バスの前後の席を毎日交代するのだと言う。
へぇー、この人数でもそこまでしなくては、いけないものなんだ、
添乗員さんて、大変と思う。
ガイドとして、熊さんの他にこれから訪問することになる
トン族の出身という
女性のガイド、リュウさんを紹介される。
いよいよバスに乗り込んで、旅の2日目がスタートした。
何もかも珍しい私は、
「ああ、これも桂林らしい。」と、何枚も失敗しながら
写真を撮る。

バスの窓から撮った通りすがりの市場の様子
バスは、龍勝(ロンション/りゅうしょう)へひた走る。
この時、ついに初トイレ体験。
両側が畑のところにバスが停車し、「はい、女性は、山側。
男性は、沢側でどうぞ。」だったか、とにかく声が掛かる。
そっかぁ、こういう風に「コト」は、さり気なく来るんだ。
ちょっと、ためらったけれど、皆に後で迷惑をかけるのも
悪いし、ええいっ、ままよっ。Sさんに、声を掛けられたのを
機に山へと、向かう。遠くへ行く。
下りて行くと、おかあさんが言う。
「そやねん。若い人ほど遠くへ行きますねん。」
「ヘヘッ」という感じだ
こんな時にこんな形で若いと言われてもねぇ。
でも、確かに驚いたことに、このツアーでは、私が
一番若いのだ。女性5名のうち、私が50歳台前半で、
他1名が後半、残りの3名は、60歳台のようだ。
男性9名は、全員65歳以上、70歳台が一番多いらしく、
最高齢は、88歳のSさんである。
トイレに絡んで歳の話もないけれど、そんな年齢構成らしい。
でも、皆とても元気だ。熟年パワーの威力は、スゴイ。
かくして、私のトイレ「初体験」は、
きれいな空気、広い空の下に広がる山の中となった。
おかあさんが、バスの中で言う。
「ほなこというけどな、あんた。きったないトイレより、青空の
方が、ずっと、気持ちええでぇ。」
フムフム。そうかもしれないと、思う。
やがて、それを実感することになるのだけれど。

2回目のトイレタイム。奥に見えるのがトイレ。
この時、私は、行かなかった
一見ちゃんとした建物にもみえるけれど、きれいなトイレは、ないらしい。
バスは、山道を走る。270度位も角度があるつづれ折りの
狭い山道をカーブにかかるごとに「ブ・ブーッ!」「ブ・ブ・ブゥーツ !」と
こちらの存在を知らせる大きな警笛を鳴らして進むので、
なかなか賑々しい。スリルと、サスベンスの
バスの旅の始まりでもあった。