2月17日(木)


(1)朝の散歩2



主人達は、きっと又、お昼まで寝るに違いない。
早朝の散歩に出る。
メインストリート、シーサワンウォン通りを突き当たりまで行って、
メコン川沿いにこの前のボート乗り場まで戻って
王宮の横を通って、帰ってくるという予定だった。
その道すがら、ネットで情報を得ていた、手工芸品の有名店と、
カフェの場所を確認して来よう。


ホテルを出ると、ちょうど托鉢の時間だった。
早起きは、三文の得。 よかったー。
前日と同じように、観光客や、カオニャオ売りの人が集まり初めていた。
今日は、ちょっと慣れた気分で、その間をスルリと抜けて、
道路を右に曲がって、まっすぐにずんずん歩いていく。
托鉢のお坊さんが、やって来る方向に当る。


「旅は、三日目からがいい」と何かで読んだことがある。
ルアンパバーン三日目。
確かに、何だか、ちょっと町になじんできた自分を感じて、嬉しい。
滞在の場所が大きいほど、見るところも多いし、
私など特に、慣れた気持になるのに時間がかかると思う。
でも、ここは、町自体が小さいい分、多分ちょうどいい頃合なのだ。


少し歩くと、
すぐ人々から遠ざかる。すると静かな、普段の道筋になった。
あー、気持がいい。こうでなくちゃ。
そこに、お坊さんの托鉢の列がやって来る。


よかった、これが私が味わいたかった雰囲気。



どこまでも続く托鉢の列





朝のひんやりした空気の中、裸足にウコン染めの衣を着たお坊さんたちの列が
ただひたすらに続くのを眺めていると、何だかそれだけで、心が静かになれる。
敬虔な町の人たちの喜捨の様子もお坊さん達の列と一体になっている・・・。


クリック




ほっとして、何か心嬉しく、最後の最後までお坊さん達の列を見送った。
お坊さんの数は、300人を越えていた。




ホテルの前を流れるメコンの支流カーン川が、
メコン川(左)と交わる場所(右の三角部分)。

河畔に立ち止まって、風景を眺めていて、ふと気が付くと、
町中のあちこちからニワトリの鳴き声が、聞こえてくる。
何羽いるのかもわからない数のにわとりが、遠く、近く、高く、低く、時を告げる。
これをのどかと言わないで何と言ったらいいのだろう。



さて、ここは?

川辺に下りる階段の両側には、
狛犬が・・・


その反対側には、階段の上に立派なお寺

もしかして、ワット・シェーントン?

この時に、境内に入って見学するとよかったのに。
結局その後も、行かないままになってしまう。


おごそかというより、リアル不気味な狛犬?
口から赤い血が流れている。
   


のんびり歩いていると、もしかして、又、托鉢の列・・・!?





急に
少しばかりのお金をお布施とさせてもらおうと、思い立つ。
道路わきに膝をついて、たまたま来られた
年配のお坊さんの器の端の方に入れさせていただいた。

言葉が話せたら、自分の中の、思いを伝えられたと
思うのだけれど、仕方がない。
でも、自分なりに、又、少し、何だか、「良かった」と思えた。


再び、のたりのたりと川沿いに歩く。
あのお洒落なお店は、この辺ではと、軒先などを
覗き込んで歩くけれど、見つけられない。
建物の戸が閉まっていると、何屋さんなのかさえわからないのだ。
又、ここまで、探しに来る気力は、あるだろうか?


途中で、開店したばかりらしいカオソイ屋さんを見つける。
今度は、ちょっと勇気を出して、切りかけていた、
お肉のようなのを麺に乗せてもらう。味は、薄目。
この前の方が断然美味しかった。
でも、お腹が満ちて、ちょっとほっとする。


又、どんどん歩く。
小道を覗き込んで、カフェを探す。カフェも見つからない。
どうしてこう何もみつけられないんだろう?
お店が閉まっている朝の風景は、昼とは、全く雰囲気が
違うようだ。閉ざされた木製の戸と、ラオス語だけの表示が、
判別を難しくしているのかもしれない。


そんな結果、結局、引き返す予定のボート乗り場も見逃してしまう。
あれ、変だゾ。あ〜、・・・・やっぱり(^^;)
ボート乗り場は、もうとっくの昔に過ぎていたらしい。


結局、なんと昨日のあの夕日スポットのお寺のあたりまで来てしまっていた。
ンたく。我ながら、・・・あきれてしまう。。


でも、きっと、これだけ歩いたら、今日の分だけでも、
相当のエネルギー消費に違いない。ま、いいか。
都合のいいように考えて、自分を鼓舞して、今度は、足早で歩く。
プーシーホテルが見えてくる。
向かいの郵便局が、開いていたら、両替をと思ったけれど、
さすがにまだ開いては、いない。
やっといつもの通りに戻る。ふうっ。
郵便局も銀行の両替コーナーも開いていない。


明日は、チェンマイに向かう。出発前、あわてたくないので、
今日中に四泊分の宿泊代金を精算しまうつもりだったからだ。


小さいスイカを半分買って歩いていると、何だか甘い匂いが・・・
覗き込んで見ると、たこ焼き器のようなもので、何かを焼いている。
白くて丸いものが次々に出来あがっている。
聞いてみる。答えは、半分しかわからなかったけれど、どうやら
ココナツミルクとお砂糖と何か(米粉?)を混ぜたお菓子らしい。


歩きながら、食べてみる。
ふにぁっとして、甘くて、美味しい。中には何も入っていないけれど、
「カノム・ロック」・・・というのなのかなぁー?
笹の葉に乗せて三個入っていたもの。
二つ食べてしまってから、あわてて写真を撮る。


主人と娘には、いつものお店でサンドイッチと焼き菓子を買う。
別のお店で、バナナも。


 一度、ホテルに戻って、一休み。
いつもの家事(洗濯物関係のこと)など済ませて、
今度こそは、と両替えに行く。


散歩途中探していたところで、唯一確認できた
「ラオス青年同盟ルアンプラバン(=ルアンパバーン)」に寄ってみる。
ネットで見つけて、機会があれば、行ってみようと思っていたところだ。
日本に帰ってから聞くと、日本の青年商工会議所のような施設とのこと。
職業訓練の過程で出来た作品も
フェアトレード・システムをとって販売している。。

若い人たちの機織風景などが、落ち着いてみれたらいいな、
という期待があった。そして出来れば、何かお話が聞けたらとも。
でも、中に入ると、女性が一人留守番をされている?だけだった。
片言の英語から、どうもお休み中とのことらしかった。

手織りの布で出来たバックなどの小物と衣料品が並べられている。
多分生徒さんが織ったと思われるざっくりした綿の布地もある。
皆がお休みでなかったら、機織の風景や
染めの行程が見れたりしたのだろうか?



さて、両替をしなくては。
極力ホテル代をキップで払い(不安定なので使い切るため)、
その足りない分とこれから使う分をドルに、という心積もりだった。
ところが、いざ両替に行ってみると、ドルには、両替できないとのこと。
知らなかった!分厚いキップ札をザックリ渡されてしまう。
えっ、今頃こんなにたくさんのキップ(^^;)

部屋に帰って、あれこれ仕分けして考える。
ホントは、手持ちのドル札も少しは、あるのだけれど、
それはキープして、どうにか、このキップの束で、
支払ってしまわなくては。そして、ホテルの支払いを済ませた上で、
今日から明日の出発までの予算を考える。


今日こそ、自分用の布を少し買いたいので、
そのためのお金と、日常用のための細かいお金も
ちやんと用意して置かなくては。
それから、帰りのバス代と、空港税と・・・・・・・

部屋のテーブルで、主婦らしくセコセコとお金の計算をした。
そして、よーし、出来た! 見事にホテル代用の札束が完成。
準備OK。




17(2)へ



ThaiLaosIndex