2月15日(火)


(2)まずはクアンシーの滝(Tat Kuangai)へ



町から出て、舗装道路が切れると、なかなかの道になる。
(やまい)持ちの我が夫婦には、ミニバスは、
やはりいい選択だったと思う。


木の形の違いがなければ、まるで日本の田舎、という
風景の中を車は、砂ほこりを舞い上げながら進む。


途中の学校の庭のようなところで、発見。
子供達に囲まれていて、授業の一環だったのかも。
でも、一瞬の間に通り過ぎてしまう。
そこから、主人は、俄然、象に目覚めた。
「アジアに来たら、やっぱり象だろう。」
「象は、どこがで絶対に見る・・・」
いきなり、ゾウ、ゾウと言い始める大人、って・・・??
ヘンな人だよね。娘と顔を見合わせる。
象は、チェンマイでの予定の一つではあったのだけれど・・・。


そうこうしているうちにどうやら、滝も近いらしい雰囲気。

駐車場で車を下りると、そこから、少し歩いて
行くことになるらしい。歩きながら、
もし乾期で水量が少なくて、がっかりだったら
どうしよう、そんな不安が心をよぎる。


でも、近づくにつれて、その心配は、吹き飛んだ。
豊富な水量を思わせる水音が響いてきたからだ。
どんどん期待が膨らんで行く。
あ、見えた!!


水の勢いが小気味いい。よかったー。
雨季には、きっともっとすごい水量なのだろうけれど、
この暑さの中では、この涼感があってくれたら充分満足。



水音を聞いて歩きながら、涼しーーい! 気持がいーい!
体に大量のイオンが一挙に流れ込んでくるような
爽快感を味わう。





外人さんたちは、何とも大胆。男性も女性も
人目などモノともせず水着で泳いでいる。その奔放さには・・・!



ともあれ、私達は、
水のそばに行くために、橋を渡って向こう側に。

着くなり、靴を脱いでザフザブと水に入る主人。

水の中の岩に満足げにゆったりと腰を下ろして、
足を浸した主人が、「気持いいぞー」と娘を呼ぶ





普段から汗をかかない、というより汗をかけない体質なので、
主人は、体に熱がこもってしまうらしい。
暑さ続きで、結構身にこたえてきていたところに
この清涼な水辺。・・・まるで「砂漠に水」。
生き返ったと喜ぶ。


地元の人たちも家族で凉を楽しみに来る場所らしい。
子供が、かわいい浮き袋に乗って遊んでいる。
クリック



少し上って滝のそばへ



ゴォーゴォーという水音と共に上から流れてきて
下に落ちていく。




下を見下ろしたところ。左の方にいるのは主人と娘



緑の中で、水音を聞きながら、どの位ここにいたのだろう?
思った以上の時間をここで過ごしたと思う。
「よかった、よかった。」「あーこれで、生き返れた。」
お寺参りした後のおばあさんのように、主人は、
何回も繰り返して言う。


とにかく、すっかり元気を取り戻して、車までの足が
軽くなった私達だった。水の力、緑の力ってスゴイ、と
しみじみ思う。


ドライバーさん、すっかりお待たせしてゴメンナサイ。
私たちのドライバーさんは、
駐車場でお客待ちの他のドライバーさん仲間には入らずに、
一人離れたところで、ぽつんと、長い時間を過ごしていた様子だった。

急に呼び出された臨時のドライバーさんなのだろう。
すれていない感じの、物静かな青年だ。
運転もとても丁寧。道のデコボコを極力丁寧に越えてくれる。


それから、私達は、一度町に戻って、
別方向の織物の村、バーン・ファノムに行くことになる。


その途中、
来る時に象を見かけたことで、
まるで心の中の遠い記憶?を呼び覚まされたかのように
急に象にこだわり出した主人は、象に対する思いを語る。
象には、哀愁があるから良いのだと、言う。

象が、芸のために無理な姿勢を取らさせられて
いるとしたら、それは、とても見るに忍びないけれど、
でも、今回は、ぜひとも、象は、見なければ、、とも。

主人には、こういうことが、よくある。
旅先でも、いつもひょんなところから何かに執着し始める。
今回は、それが、「象」ということらしい。

ルアンパバーンは、
ラーン・サーン王朝の首都だったとのこと。
ラーン・サーン(Lan Xang)とは、100万の象という意味なのだそうだ。
偶然とはいえ今回の主人の執着が、そこに行き着くとは。



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