2月14日(月)


(1)ルアンパバーンへ


朝、主人がルームサービスを取っておいてくれる。


早々に食事を済ませて、約束の時間より随分前に
アパートメントの玄関でタクシーを待つ。


「今朝は、あのドアマンのお兄さん、いないんだね。」
娘が言う。そのお兄さんには、ヘンなこと、いろいろ聞いたりして、
随分、煩わせたものだ。でも親切にしてもらったので、
お礼くらい言いたかったよね、と二人で話す。


さて、やっぱり、あの怪しいドライバー氏は、
時間通りに来ない。あんなに時間通りと、言ったのに。


マイベンライも、今日は困る。
15分待っても来なかったので、フロントの人に言伝てを残して、
別のタクシーで出発する。早いに越したことはない私達の状況だ。
でも、飛行機は、11:30。どうにかゆとりはあるハズ。
結局、国際線のしかるべき場所に
右往左往しながら到着するのだけれど、
空港の自分の飛行機名の
表示を見つけた時のホッとしたことと言ったら。
おまけに、実際の出発時間が、飛行機のチケットの時間より
30分繰り上がっていたから、なおのこと。
良かった早く来ていて。


中の待合室に落ち着いて、周りを見回すと、
日本人は、私達三人だけなのに驚く。
アジア人は、他に多分タイ人の尼僧の方とそのお付人だけ。



華やかな絵が描かれたプーケット行き?の
飛行機に乗り込む。





飛行時間は、約2時間



ルアンパバーンが、近づいてきた頃、娘が言う。
「やっぱり、スコタイとか言う所に寄らなかったね。」
「う・うん・・・・」^^;
ほんとは、未だに、そのあたりのコトがよくわかっていない私だ。


ルアンパバーン空港





飛行場の小ささに皆で驚き、飛行場の
周りの風景に、主人は、痛く喜ぶ。
自分が小さい時に過ごした福島県にそっくりだというのだ。
「これは、いいワぁ。」という主人。
一方、娘は、「ここに何日いるんだっけ?」
と、不安そうに聞く。
「4日間」と答えながら、さて、ここを娘も
楽しんでくれるだろうか、と考えていた。

ここでの宿は、北京の雅さんご紹介のゲストハウスである。
なかなかうまく連絡が取れなかった時に、助けていただいたのも
雅さんだった。


そのGHから出発の10日ほど前に我家に確認のファックスが来ていた。
到着の日時を知らせてくれたら、空港まで迎えのバスを出しますとの
嬉しい連絡だった。ファックスかメールで返事を、とのこと。
ファックス送信がやはりうまく行かず、メールを出しておいた。
迎えのバスが来ているハズ・・・。


でも、待っても私達の迎えのバスは、来ない。
???
電話をしてみる。「バスは、出していないです」
と、おっとりとした返事。えっ?
「迎えのバスを用意してくれるとファックスをいただいたので今、空港で
待っているんですが。」と私。でも、電話の向こうの声が言うには、
「ゴメンナサイ。あの時は、そうだったけれど、今日は、ないんです。」
そう悪びれる様子もない答え。
えっ、それって!?・・・でも、ないものはないのだから、仕方がない。
そうなったら、自分たちで行くしかない。
その時、ハタと思い出す。ネットでだったのだろうか、
空港で観光客用に市内までの$5のバスチケットが
無料でもらえると書いてあった。インフォメーションで聞いてみると、
その通り。あっさりもらえる。


ゲストハウス


そのチケットを使ってミニバスで、行く。GHに到着。
荷物を下ろしたり、運びこんだりのひとしきりが終わってから、
建物を見上げて、「かわいいねぇ! 」と娘が言う。「ホントにぃ」と私。
主人は、周りの風景に「いい所だなぁー!」を繰り返す。



もっと大きい画像は、ここをクリック


でも、まずは、部屋が・・・荷物が。
フロントで、女性が、おっとりにこやかに迎えてくれる。
ファックスのトラブルや、予約の電話で何回か、お話
したのは、この彼女だったんだなーと思う。
迎えのことは? あまり、気にしていないみたいだった。

普通のチェック・インの手続きをして、
部屋の鍵を渡してくれながら、彼女が、娘の年を聞く。
22歳、と答えると、傍らにいた女の子を見ながら
「あら、じゃあ、彼女と同じ年」と傍らの女の子の方を見る。
その子は、同い年という娘を
興味深気に、他の女の子達と一緒に見ていた。


わざさわざ迎えをと、ファックスをくれたのに、
来てくれなかったわけだけれど・・・ま、いっか、そんなこと。
1st floor は、ここでは、2階のことなのだそうだ。ヨーロッパ式だ。
部屋のことも、{娘もtwinのriver viewに}とメールに
書いたつもりだけれど、それも伝わっていないみたいだ。
そもそも私のメールは、届いたのだろうか?
でも・・・ ・・・
そのどれも全〜部、もうどうでもいっかなぁー。
そんな気になってしまう、まったり感が、
ロビーにも、外にも、とにかくそのあたり一帯に
何とも言えず、流れていた。

フロントがあるロビーの窓の外には
明るいルアンパバーンの日差しがあった。
開け放されたドアの前の通りをオートバイが通り過ぎる。
のどかだぁ〜〜〜


かくして、部屋は、主人と私が、river view。
娘の部屋は、single斜め向かいになる。


設備は、決して、上々とはいかない。バスはなくて、
トイレの奥にシャワーがあるだけだし、コンセントも部屋全体で二つ。
娘の部屋は、明るいけれど、
私達の部屋は、電気の位置の関係で、ちょっと暗い。

古い家具の奥には虫がいそうな気もした。
蚊には、ちょっと弱い私である。
場合によっては、腫れあがって化膿することがあるからだ。
鈍感でも、その点にだけは、気を使う。荷物をほどくなり、
持ってきた虫よけのスプレーを部屋中にくまなく散布する。

その他、洗濯モノは、どうやって乾かそう、とか・・・。
一瞬現実的な、いろんなことを考えてもみる。

でも、私としては、結局充分かな思う。
設備が何もかも揃っていればいい、というものでもないし。
でも、果たして主人は・・・?

荷物を解きながら、聞く。
「ここ、どう? 明日から、他のところに、ということも考えられるけど。」
すると、即答える主人。
「いや、ここでいい。すごく気に入ってる。」
「ほら、いいだろう、この景色・・・」
雨戸のような窓の木の戸を開けて、川の風景を見ながら言う。
もう間もなく、ビデオを持って外に出て行くつもりの構えだ。

娘にも聞いてみる。ここで、四日間の予定だけれど、どう?
いいよ。娘ももう自分の荷物を広げて、落ち着くつもりでいた。


それから、娘の部屋では、しばらく、あれこれとある。
一度閉めたドアがもらった鍵でうまく開かない、とか、
洗面台の栓が利かない等々。
ドアは、鍵を開けるときのコツがあるらしく、
気の弱そうなご主人が、駆けつけて恐縮しながら教えてくれる。
洗面台の栓は、自分で
荷造り用のビニール紐を使って、何とか、対策したとのこと。


そうそう、そんなあれこれも、みんな含めて、旅のお楽しみだもの。
こうして、ルアンパバーンでの私達の日々が始まったのだった。


部屋の写真は、失敗する。
これは、廊下(これもちょっとブレ気味)



主人は、いち早く、
私達は、部屋のことなど、一段落させてから
外に出てみた。とにかく
すぐにも外に出てみたい、そんな場所にこのGHは、あった。


ホテル前の道路 右の道路わきにあるのは、鶏の籠



そして、ホテルの前に広がる景色の気持がいいこと・・・。

川のもう一つの風景は、ここをクリック


のどかで、のどかで・・・
それをどう言葉にするとよいのかわからなかいほどだった。
「いいなぁー、いい眺めだなぁー。」主人も何回もそう言って、
そこにしばらく立ち尽くしていた。



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