新[土川](シンセン)インチキツアー同乗記


上の写真は,広州から深[土川]への日帰りツアーのマイクロバスから撮った広州の田舎の風景です。 田舎とはいっても、経済発展の著しい広東省ではこの写真のような立派な建物がどんどん作られています。

ツアーの料金は、冷房付きのマイクロバスに昼食付きで168元です。 更に、中国人の場合は深[土川]への入境証の代金として、100元が必要になります。 汽車の料金が片道20元程度であることを考えればちょっと割高ですが、 中国人にとっては入境証が簡単に手に入るところが魅力になっていると思われます。

その証拠に、深[土川]に入るとそのまま何処かへ消えてしまった人が何人かいます。 ガイドの方も心得たもので、予定時間を5分ぐらい過ぎても戻って来ない場合は、 来ない人を置いたまま次の場所へ移動してしまいます。

さて、深[土川]の観光を終わって帰る時になって、新たな問題が発生しました。 それは、帰りのバスがないので、汽車で帰ってくれというのです。 中国人同志の話を聞いていると、バスは有るのですが座席が一つ足りないようなのです。

来るときに、隣の席に座っていた中国人がちょっと文句を言ってくれてたみたいですが、 彼は外国人だから構わないなどと言われて黙ってしまいました。 どうも、外国人は人間扱いされていないみたいなのです。 このへんが中国人の屈折した訳の判らないところで困ったものなのですが。 汽車で帰るのも面白いかななどと考えたのが間違いの始まりでした。

お金の払戻は人民幣でわずか17元です。本来なら、約束違反で300元以上請求してもいいはずですが、 人からお金を取るときは詐欺みたいな料金を請求するのに、払う時になるとびた一文払わないという、 中国人の悪い面がもろに出てきて嫌な感じでしたが、まだこの時は呑気に構えていたのです。

所が、深[土川]駅はやたら大きくて何処に切符売場があるか判らないので苦労しました、 それでも通りかかりの人に聞いてやたらだだっ広い発券所の行列にならんだのですが、 横から鉄の手すりを越えて割り込もうとする人がいるため、天から人が降ってくるような大混雑です。 それでも何とか発券所の口にたどり着いたのですが、ここでちょっと弱気になってパスポートを見せて、 優遇してもらおうと思ったのが運の尽きで、外国人用の売場は別のとこに有るのでそちらで買えと突っぱねられてしまいました。

外国人用の売場というのは、普通の中国人が入ってこないようにするためだとおもうのですが、 とても分かりにくい場所に有るのが普通です。 それでも何とか見つけることが出来たのですが、窓口のおばさんが可なり手強そうなのです。

覚悟をきめて切符売場で広州行きの切符を注文すると、没座(席が無い)の返事です。 この辺はもう予測済だったので、それにはかまわず「広州行きのを一枚」を何度も繰り返したのです。 すると中の係員同志が、この人は中国語が判らないみたいなのでどうしようようかなどといっていたのですが、 何処からか硬座の切符を持ってきて売ってくれました。

めでたく、切符を手に入れることができたのですが、硬座では真夏なのに冷房がが入っていないので、 湿気の多い広東省ではほとんど走るサウナ風呂といった感じでした。

ちなみに、香港からの帰りの飛行機で相席になった上海人は深[土川]の駅で切符が買えずダフ屋から十倍の料金で切符を買ったそうです。

いつでもこんなに深[土川]駅が混んでいるかどうかは判りません。 というのは、私が行ったのは株の引換券を手に入れるため全国から中国人が集まっていたときで、 このとき引換券の不正入手を巡って暴動騒ぎが有ったことは日本へ帰ってから知りました。



        飲茶

        民族文化村

        昼食

        上海小姐




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