第5章 バインディング・ヒートトリートメント(火入れ)T バインディング 前段階でそろえて削ったセグメントを6本まとめて緊縛しその後熱処理の工程に移ります。 熱処理はロッド制作上とても大事な工程といえますが製作者一人一人の考え方に多少の差があり、その方法や処理具合に「正解」を 与えてくれるデーターは未だ出されていないのが実情です。 この段階でのバインディングの意味は・・・しっかりと巻き締めて熱を加えることによってロッドの曲がりやねじれなどを取り除く、と言う 働きを期待する意味もあります。ですからセグメントも実際に組み上げる序列に従って緊縛する事になります。
バインディング作業の流れは以下の画像の通りです。ギャリソンタイプの巻上げ装置では巻き上げ幅はクレードルの間隔とその板厚で決まります。また、巻き上
げる圧力はスレッドの限界まで強めるのが理想でしょうが技術的に難しいものですから巻き上げられる最大のテンションで調整することになります。したがって
バット部の大径よりティップの細い部分は弱いテンションで巻き上げる必要が出てきます。