テムズ河クルーズ(ホーンブロワーの見た目2)


 ウェストミンスター橋の北側のたもとから、クルーズ船が出ています。10年前に来たときは内火艇のような小さなフネで、波にもみくちゃにされて大変でした。現在ではとても大きなものになっています。とはいえ、沿岸の風景を解説する船長の名調子は、相変わらず。英国について1週間以上が過ぎ、英国の英語が確実に聞き取れるようになっていたので、冗談の内容までちゃんと解りました。実は10年前は英国に着いたその日に乗ったので、あんまり解らなかったんです。なお、船長の解説は昔も今もガイドとして行っているわけではないので、チップをあげなくてはなりません。
 とにかく、英国の英語という奴、慣れないと全然聞き取れません。フランスから着いたとき、税関の人に「お願いだからフランス語でしゃべってくれ」と何回、言いかけたか……「第1外国語は英語」という私には屈辱的な体験でしたっけ。



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発着所のウェストミンスター橋

 写真はもやってあるフネの甲板上から見上げた国会議事堂。手前、橋の端っこにはボーディシアの像が建てられています。ボーディシアはケルト人の女王で、英雌(?)とされています。

気がつくと、そこにいる

 (たぶん)フラワー級コルベットがありました。どうやら、水上レストランらしいです。「こじま」は解体されたというのに、こちらは未だ現役で、しかも浮いています。流石、世界最古の現役軍艦を旗艦に使っている国ですね。

セント・ポール大聖堂

 ホーンブロワーが運んだとされるネルソン提督の棺は現在、このセント・ポール大聖堂の地下教会に納められています。この大聖堂は上から見ると十字架の形をしていますが、ネルソンの棺はちょうど十字の交差する部分にあります。ホーンブロワーの義兄、初代ウェリントン公も十字架の頭の部分に棺が安置されています。

グリニッジに到着。

 2本マストは1999年4月現在、ミズン・マストをおろして修理中のカティ・サークです。手前のガラス製ドームにはテムズ河を歩いてわたる地下トンネルへのエレベーターがあります。

脱いでもすごいんです

 古いなー。
 本来は3本マスト・シップのカティ・サーク。ブリッグになっても、結構イケてますね。でも、やっぱりマストの揃った姿が見たかったです。

カティ・サークこと、妖精ナニー

 カティ・サークとは短い下着。それをトレードマークにしていた妖精は足が速くて、走る馬にも追いついたという伝説がもとになった船名です。手に持っているのは馬の尻尾。追いついて尻尾はつかんだけれど、その瞬間に馬が小川を超え、妖精は川が越えられないために、尻尾だけが妖精の手に残ったというお話。

グリニッジの廃兵院(海軍病院)

 クリストファー・レンの設計による建物。ネルソンの水上の葬列はここを出発しました。HMSアトロポス号もこの近くに停泊しており、この建物はホーンブロワーの下手な冗談のネタにされています。なお、レンはセント・ポール大聖堂の設計も行っており、ネルソンとともに、その地下教会で眠っています。
 なお、この写真は物好きにも海底トンネルを渡った対岸から撮っています。


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