- 和佐駅前にはタクシーが1台いた。「やまの」まで行きたいと告げると、「これから行くところがあるのでもう一台呼んで上げる。」との事だった。すぐに同じ電車から降りた70歳位の女性がやって来て「さんや」まで行きたいと言った。先程のタクシー運転手が「同じ所なので、同じ車で行きますか?」と聞いてきた。山野はどうやら「さんや」と読むらしい。ありがたく相乗りさせてもらうことにした。女性は墓参りで来たとの事だった。山野小学校を卒業したとの事で「毎年1回、学校で真妻山に登った」となつかしそうに話してくれた。
- 山野小学校の前でタクシーを下りた。運転手に「ここから入っていくんだ」と道を教えてもらった。川を渡ったところに登山口の標識が有った。
- みかん畑の間の農道を登っていった。農道はコンクリート舗装されていた。みかん畑が終わっても農道はしばらく続いていた。前方に真妻山の前衛峰(430m峰)が見えた。最後のジグザグの急坂を登ると農道終点に着いた。ここには駐車スペースは無かったので車ならだいぶ下に停めなければならなかった。
- 照葉樹林帯の中の山道だった。山道には柔らかいところが多く、あまり登る人は多くなさそうだった。430m峰は巻いて通過した。
- 山頂は芝生状の草におおわれていた。360度の展望だった。登山者が一人だけいた。山頂の一角には祠があった。山頂のすぐ下にはツバキが咲いていた。北西の風が強かった。南側に少し下がったところにベンチが有ったので座って昼食を食べた。海が見えた。風も無く暖かで昼寝をしたい雰囲気だった。
- 下りは北側の大滝川の方へ向かった。最初は急な樹林帯の下りだった。しっかりした登山道だった。平坦になったところに分岐があり、右の谷の方へと下った。分岐からは、杉の枝が多く落ちていて、少し道が不明瞭になった。あまり歩かれていない様子だった。小さな滝があり、更に10分程下ると大滝川沿いの車道に出た。
- 車道を少し上流の御瀧神社へと向かった。途中にもう一つ真妻山に登る登山道が有った。こちらの方が標識がしっかりしていて、よく歩かれている雰囲気だった。
- 御瀧神社で大滝を見た後、山野小学校へと引き返した。真妻山山頂は、見えそうで手前の山に隠れて見えなかった。山野を過ぎ、和佐駅に近づくと夕闇が近づいてきた。振り返ると真妻山がシルエットになって見えた。