- 今回は8人グループのサブリーダーだった。
- 数日来天気が悪く、初日は雨だった。風も強く、森林限界を越えてからは修行のような登りになった。体を冷やさないよう各自服を着込んだ。太郎平小屋に着いた時は濡れ鼠になっていた。小屋の乾燥室は所狭しと服やレインウェアが干され、ごった返していた。
- 二日目は霧の中を歩いた。時々覗く青空がきれいだった。湿原ではキンコウカ、イワショウブが咲いていた。北ノ俣岳への登りでは雷鳥が登山道近くにいた。時々登山者とすれ違った。中俣乗越で会った単独行には「五日目だけれど全然山を見ていない」と言われた。
- 黒部五郎岳の山頂が近づくと晴れ間も見え出し期待が広がった。黒部五郎岳の肩には7-8人が休んでいた。山頂で長い休みを取ることを提案し、荷物を持って山頂へ向かった。
- 残念ながら山頂に着いた時は再び霧になってしまった。登山者が2-3人いた。風が少し有った。30分待ったものの展望は得られなかった。
- 黒部五郎岳の肩を通過しカールへの急な下りになると、ようやく少し霧が晴れだした。うっすらと山頂を見る事ができた。カールの底では水がたくさん流れていた。
- カールを離れると岩がゴロゴロした斜面を横切る道になった。小さな沢を渡る毎に上り下りを繰り返した。最後は黄葉の始まったコバイケイソウを見ながら進み、黒部五郎小舎に着いた。
- 三日目は良い天気になった。相変わらず雲に覆われた黒部五郎岳を尻目に登って行くと三俣蓮華岳に着いた。まだ少し霧のかかる山頂には雷鳥の家族がいた。
- 双六岳へは、大天井岳から燕岳にかけての表銀座を眺めながら稜線を進んだ。双六岳山頂では、しばらく待ったものの槍ヶ岳は雲の中から姿を見せなかった。双六小屋で休憩後、鏡平小屋まで歩いた。双六小屋からは登山者も多くなった。
- 最終日は鏡池に映る槍ヶ岳を楽しんだ後、新穂高温泉へ向かった。途中ではかわいいオコジョに出会えた。秩父沢は上流側に付け替えられた仮の橋を渡った。
- 新穂高温泉で四日間の汗を流し、帰りのバスに乗り込んだ。全員楽しく山行を終え、北アルプスを満喫した四日間だった。