2003年8月17日

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◇◆現地レポート!◆◇◆

サッカー

藤田俊哉が先発出場
(オランダ・ユトレヒト、ニューヴ・ハルヘンヴァールト)
天気:曇り、気温:22度

 磐田から移籍した藤田俊哉が、オランダリーグ開幕戦となるこの日、ズヴォレ戦に先発出場する。ボーイ監督は「準備は万全の状態にある」と、ユトレヒトに合流した13日からスタメンとして高く評価をしており、このため、就労ビザ獲得などの書類手続きが異例の速さで進むことになった。滞在10日、トップチームへの練習合流わずか5日にして、スピード出場が実現。「FUJITA」と入ったユニホームも開幕に間に合いファンショップで販売されている。


「今季2度目の開幕」

 アムステルダムの空港から電車でも車でも約30分のところに、学生の街でもあるユトレヒトがあります。
 水色の磐田のユニホーム姿でない彼を見るのもどうなのか、と訪ねましたが、不思議なほど違和感がなく、チームメイトともアクションを交えて実に楽しそうに会話をしている姿が印象的です。

 16日、話をした際「多少疲れているけれども、コンディションはよくなったと思う。何とかやるよ」と、出場に意欲を見せていました。
 16番に「FUJITA」と入ったユニホームも早くも発売され、前日練習に駆けつけたサポーターの間では、熱烈歓迎、興味津々、お手並み拝見、といった雰囲気が漂っています。

 20日、日本では代表のナイジェリア戦が行われ、欧州で活躍する選手たちが華やかに日本に集結します。しかしそれだけが、日本サッカーのクオリティを示す場ではないことを、藤田は今日17日、ここユトレヒトからアピールするでしょう。

 上着がないと少し肌寒いような気候となったスタジアムのピッチで、ユトレヒトのホームのユニホームを着た藤田がアップをしています。
 キックオフ(午後2時半)まであとわずか。


◇◆現地レポート!◆◇◆

エールディビジ第1節
ユトレヒト×ズヴォレ
(オランダ・ユトレヒト、ニューヴ・ハルヘンヴァールト)

ユトレヒト
ズヴォレ
1 前半 1 前半 0 0
後半 0 後半 0
19分:ズワーンウィック
 
 

 ユトレヒトは4−4−1−1の布陣で、ホームでズヴォレを迎えた。藤田俊哉はトップ下に入り、試合開始からチームメイトとのパスのタイミング、距離を慎重にはかりながら周囲を見る。試合開始からファーストタッチまで7分を要し、ファーストプレーで一度バックラインにボールを戻した。9分にはセンター付近で受け、柔らかなドリブルでDFをかわして大きな拍手を浴び、10分、右足からミドルシュートを放った。
 19分には、ペナルティエリアギリギリで、背中にDFを背負いながらもうまくかわしてファールを誘ったが、ノーホイッスル。しかし、このこぼれ球を拾ったラメイが放ったシュートがコーナーキックとなる。ブルーズのコーナーキックにDFズワーンスウィックがヘディングがゴール、ユトレヒトが先制した。
 藤田はその後もゴール前にヘディングで果敢に飛び込むなど、積極的なプレーを展開。ロスタイムには、右からゴール前へ絶妙のパスを送ったものの、ファンデルハールがミスしシュートにはつながらなかったが、大きな拍手を受けた。

 後半スタートも交代はなく、藤田は右サイドにポジションチェンジするなど前半より大きな動きを見せる。12分、トップのファンデルハールが怪我で退場。15分、ゴール前で混戦のチャンスとなり、藤田も飛び込むがシュートは打てず、左足でラストパスを出すが、ゴールにはならなかった。24分、27分にも、エリア外からミドルシュートを放ったが、コースでDFに当たりネットには届かなかった。
 藤田は後半40分でザウダムと交代、スタンディングオベーションを受けるなど初戦デビューで上々の仕事をした。
 試合はそのままホームのユトレヒトが1−0で開幕戦を飾り、藤田はチームの中心選手としての期待の大きさを示した。また、ボールコントロールが全く落ち着かない中、藤田ひとりが、ワンタッチ、2タッチでボールをさばき、試合にリズムを与えていた。
   ●藤田の記録:出場85分、シュート3、警告なし。

◆試合後のコメント

藤田俊哉(ユトレヒト)「いろいろなことに気を配って、周囲を探りながら試合をやった。もう少し中盤ぽくない動きをしたほうがよかったかなと反省しています。感覚的に違うところもあると思う。僕のスタートはこういう感じでいいと思います」



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