2003年6月2日

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サッカー

ジーコ監督キリン杯メンバー発表会見
(兵庫・神戸市内)

 キリン杯(8日アルゼンチン、11日パラグアイ)のメンバーが、神戸で発表され、31日の韓国戦のメンバーに中田英寿(パルマ)、小野伸二(フェイエノールト)、高原直泰(ハンブルガーSV)(※それぞれ5日に合流)、中村俊輔(レッジーナ)(※8日に合流)が追加召集された。当初、キリン杯でベストメンバーが組めると予定されていたため、その流れでコンフェデレーションズ杯メンバーもこの日に同時に発表することになっていた。しかし、韓国戦での敗戦に加え、欧州組で、中村のプレーオフが雨天順延され、小野が故障でオランダ杯を欠場しているなど、コンディションのメドが立たず見送られることに。遠征中止などとは違い、チームの内部状況に深刻な誤算が出始めたことに、ジーコ監督も疲労が伺える会見となった。
 なお、この日の練習では中山雅史(磐田)、森岡隆三(清水)は、疲労のためプールで別メニューの調整を行っていた。

ジーコ監督「2試合が南米のチームということで、自分も何度も対戦した、伝統ある強豪国だ。できるだけベストメンバーで行きたいと思う。リストに招聘した人数が増えているのは、欧州組でコンフェデに連れていけるのは、本当に誰か、まだコンディションを見ていないし、到着後に話し合ってからになる。万が一を考えて、これだけのメンバーをそろえることになった。結果も内容も望んでいる。いい強化のために大事に2つの試合を戦いたい」

──欧州組が5、8日の合流ですが。起用法はどう考えているか。
ジーコ 現在はっきりしたことは言えない。ヒデも俊輔も、今日試合がある。小野も昨日の試合に出ていない。高原は体を休ませて欲しいとクラブから申し出もある。彼らと実際に話し合いをし、実際にコンディションを見て、ネームバリューではなく、もちろん初戦からベストで行きたいが、まずは彼らの目を実際に見たところで、(調子を)判断したい。せめてパラグアイ戦は、コンフェデの初戦ニュージーランド戦に近いメンバーでスタジアムに行くつもりだ。選手と話し合って決めることになる。

──6日に登録を控えるコンフェデのメンバーはいつ決定するのか。
ジーコ 6日のぎりぎりまで決めずに行く。最終決定はそこまで待つことになる。

──メンバーはどうなるか
ジーコ 楢崎、名良橋、秋田、森岡、服部、稲本、小野、中村、中田、隆行、高原。もし準備、コンディションが整っていればの話しである。自分の頭を悩ましてくれるか、これがレギュラーだということではなくて、誰にもチャンスがあるということをみなに言いたい。

──大久保、松井の関西勢について
ジーコ Jリーグでの活躍を見ているが、チームへの貢献度は非常に大きい。本来ならば五輪予選が延期にならなければここに呼ぶつもりはなかった。そこで全力を尽くした上で、A代表を狙って欲しい。

──DFは確定しているが、このままコンフェデに行くのか。
ジーコ ポジションのフィックスはない。6日の登録であと4人減らさなくてはならない。怪我がなければうれしいが。

──南米の伝統あるチームだが
ジーコ 勝つ為にはシュートを打たなくてはならない。その前の構成であるとか、雨で足元がスリッピーだったが、韓国は中盤でのマークをかいくぐり、シュートを放ってきた。何をしなければならないのか、そういうことを韓国は確実に実行をしていたその違いだ。1点に関しても、1本のミスから裏に出された。昔ならば(フラットスリーのことか、昨年までのジャマイカ戦などの試合か不明)、あそこで置いていかれてしまって誰もついていけなかっただろう。最後までDFがついていったことは評価している。ただ、1本のミスがどれほど影響をもたらしたかは、これからの練習でもしっかりと認識していかなくてはならない。どのレベルのサッカーでもひとつのミスが失点に結びつく。ミスもなければ、失点の可能性も減る。できるだけミスを減らすことを選手と再認識したい。この前のように、一方的に攻められたものではなかったし、まだどうにでもできると思う。最近の試合を観ていると、やはりミスが試合を決めている。アウェーの韓国戦で勝てたのは、ミスがなかったからだ。ミスはその後のつけをとても大きなものにしてしまう。ミスは誰でもする。どんな人でも絶対に完璧ではない。あのGKカーンでさえ、ボールを前にはじいてロナウドはそれを見逃さなかった。自分も指揮をしていながらさまざまな判断ミスをし、ああしてはいけなかった、ああすればよかったと、思うことがいつもある。大切なことはミスをしてもあくまでも前向きに、2度と繰り返さないことだ。



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