4.ミヤマクワガタの成虫飼育から産卵まで

飼育の要

転倒死させない。

交尾したらオスを直ぐ隔離。


成虫飼育から産卵まで その1.

「飼育の準備」のところでも少し解説しましたが、こんな感じでミヤママットを作ります。
























左側が通常の朽木マットで、右側がミヤマ専用マットです。むちゃくちゃ細かいでしょ?
成虫飼育から産卵まで その2.
ミヤマクワガタの成虫での寿命は短いため、飼育下での寿命をいかに延ばすかが産卵成功の鍵を握っています。成虫の死亡原因の1番は転倒死です。ミヤマクワガタのオスは交尾相手を求めて、枝を歩き回ります。狭いケ−スの中ではケ−スの蓋によじ登ろうとして、ケ−スを引っ掻き登れずに転倒し、起きあがれずに消耗し死亡に至ります。この転倒死を防ぐために工夫が必要となります。
上の図のようにセットします。
粉末マット(腐葉土+朽木)を蓋ギリギリまで入れます。
こうする事により、立ち上がってケ−スを引っ掻く状態は発生しにくくなります。
中型のプラスチックケ−スでオス1・メス3が飼育の限界です。
大型のプラスチックケ−スだとオス1・メス5が飼育の限界です。

下の写真のような60リットル水槽でもオス2.メス6が飼育の限界だと思います。
この場合、オスの寿命は短いものとなりますし、産卵もあまり期待できません。大き過ぎる容器はマットの湿度を均一に保つのが困難なのと、クワガタが落ち着きません。見た目が良くて沢山飼いたい人向けです。大きい水槽の存在意義は大蔵省(カミさん)からの研究費予算獲得が目的でした。クワガタを飼っていない人を「おおおっ!」と唸らせるプレゼンテ−ションが必要だったのです。




















累代飼育を目的とするのであれば、 見た目が寂しく、いかにも「子供がクワガタ飼ってます。」風になりますが、中型のプラスチックケ−スでオス1・メス2で飼うのが1番効率が良いと思います。マットの湿度を均一に保つ事や、成虫の生死・産卵の有無確認が容易に出来ます。



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